「ハレーストレートッ!」
「ぐごがぁッ!?」
ヒュウンッ!ドスゥンッ!
悪の組織、マンドリル軍団のとある基地。
周りを見渡せば雪の積った巨峰の頂点が見える屋上でヒーロースーツを纏ったドラゴン、サフィアが左腕に鋭いドリルが三つ付いた手甲をつけたグリズリーの腹に凄まじい早さで正拳突きを叩き込む。
腹に強い衝撃を受けたグリズリーは気絶してその場に崩れ落ちた。
「相変わらずすげぇ実力だなぁ、サフィア!」
よく一昔前の漫画で宇宙人が乗ってそうなUFOのような乗り物に乗り、頭をモヒカンにし、サングラスを掛けたヒヒのような顔の男、マンドリル軍団の首領、ドクター・マンドリルが上から自分を睨むサフィアと倒れたグリズリーを見下ろす。
「改造魔物の一匹二匹がぶっ倒された所で俺様は世界征服をそう簡単に諦めたりはしねぇ!」
マンドリルはグリズリーに転移魔法をかけ、何処か(厳密にはマンドリル軍の最高医療施設)へ転移させた。
「それじゃあ俺様はここでおいとまするとしようか!ガ〜ッハッハッハッハッハァ〜!」
サフィアはマンドリルの円盤が空の彼方へ消えたのを見届けると拳を握りしめた。
「マンドリル・・・、貴様の世界征服の野望は絶対に達成させはせん・・・!」
〜〜〜〜〜〜〜〜
高山に陣取るマンドリル軍団の部隊を撃退したサフィアは正義の組織「スカイドラグーン」で自身の担当する部署に戻った。
「サフィアさん!お疲れ様です!」
サフィアの部下の両手に銀色の鉤爪を付けたアルプのヒーロー「スラッシュ・ボーイ」が彼女を激励する。
「ありがとう。スラッシュ君、書類の手続きはどうだ?」
「はい。完了しました。それと誤った箇所を発見したためこのような形で訂正致しました。」
「ご苦労様。書類は私の机の上に置いておいてくれ。」
「かしこまりました。」
スラッシュ・ボーイはサフィアに向かって頭を少し下げるとサフィアの机に向かう。
「サフィア部長〜、物資の移動終わりました〜。」
アカオニのヒーロー、マスラオがサフィアに声を掛けた。
「うむ、ご苦労様。最近精進しているようだね。上司としては嬉しい限りだよ。」
「ありがとうごさいます!あ、もし今日良ければ一緒に飲みに行きませんか〜?」
「ありがとう。気持ちは嬉しいけど遠慮しておくよ。・・・ん?」
サフィアがマスラオの片手に目をやると蓋の開いた缶チューハイが握られていた。
コラッ!マスラオ君!休息中に飲み物を飲むのは構わんが、酒だけは飲むなと言っただろう!」
「すいませ〜ん。ゲップ。」
「全く・・・せっかく評判良くなってきているのだからもう少ししっかりしてくれないと困るぞ。」
「ふぁ〜い。」
マスラオは大きな欠伸をしてその場に横たわる。
「あぁっ!寝るな!寝るな!まだ勤務中だぞ!」
「マスラオ課長まーたサフィア部長に迷惑かけてますね、スラッシュ先輩。」
「うん。でも前よりマシになったんじゃないかな?」
サフィアが必死にマスラオを起こそうとする姿ををサフィアの机に書類を置いてきたスラッシュ・ボーイとその後輩の魔女の隊員が微笑ましく見つめていた。
〜〜〜〜〜〜
「ただいま・・・」
マンドリル軍団の部隊を撃退することと、酒のせいで眠りこけてしまったマスラオを起こすことに大半の気力を使い果たした上に業務をこなし、さらにこの後に控えていたモデルの撮影もこなしてきて疲労困憊のサフィアはフラつきかけながらも家の玄関を開けた。
いつもならここで夫の龍二が料理を作りながら温かくおかえりなさいと言って、自分に手料理を振る舞ってくれ、すぐに疲れが吹っ飛び明日の準備ができるのだが、生憎龍二は勤め先で大きな会議があるため帰りが遅くなってしまったのだ。
サフィアは仕事着のヒーロースーツから縦セーターの私服に着替え、一般人(魔物)として活動する仮初めの姿、「竜星蒼」となると、リビングの机の上にある龍二の手書きのメモが添付され、ラップで包まれた料理をぼんやりと目をやり、ラップを剥ぎ取り料理を食べる。
「もぐもぐもぐ・・・」
優しい味付けが蒼の口の中に広がる。
そんな料理の風味を口の中に充満させつつ蒼はふと思う。
「そういえばここのところ龍二とシていないな・・・」
お互いの都合が中々合わないため、蒼は龍二とセックスする時間が中々取れずにいて、欲求不満となっていた。
「はぐっ!はぐっ!」
蒼はカチャカチャと食器が音を立てる勢いで料理を食べ終えると、自分の部屋から一枚の写真と一箱のティッシュを持ってきた。
「ハァハァ・・・」
サフィアはセーターをたくしあげ、下に付けたブラジャーを乱暴に剥ぎ取る。
ブルルルルゥンッ!
Pカップ以上はあろうかという乳が激しく揺れる。
「・・・・。」
蒼は写真を見ながら自分の両乳
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