「大丈夫か、ザック?」
「ああ、なんとかな。」
畑に突っ込んだ状態をエリナに引っこ抜いてもらった。
畑から体が生えてるってどんな光景だったろうか。
「首が短くなった気がするよ。」
「変わってないけど、頑丈だね。」
「あの地獄を生き残ればそうなるさ。」
「どんな地獄を見てきたのよ。」
「あんまり言いたくは無いが、頭と両手に硫酸の入った壺を持たされ半径20CMの石柱に天辺に立たされ槍を避けろと言われた事があった。」
「へ?」
「しかも本気で突いてくるからヤヴァかった。質量のある残像出しながら放つんだもん。」
なんだっけ、どっかの伊達とか言う奴のあれだ。
「槍は刺さるわ、硫酸が掛かって皮膚が焼けるわで最悪だったよ。」
「それ、修行って言えるの。」
「あの師匠はそう言うけど、ただ単に人が苦しむところが見たいだけなんだよ。」
「・・・・・」
「サドって言葉は師匠が始まりだといっても過言じゃないよ。」
あれほど人の苦しむ姿見て酒の魚にする人間なんて居ないから。
「まあほかにも・・・」
ぽんっとエリナが肩に手を乗せた。
「ごめんなさい、もういいです。聞いてすみませんでした。」
涙ながらに言われちゃったよ。
まあ最初に聞いた人は誰でもそんな感じだった。
この村でも例外ではなかった。
「んじゃ、とりあえず道具屋に行こうか。」
「その前に、切り傷とかの治療はしないのか?」
よく見ると上半身切り傷だらけだった。
まあ、枝とかいろいろ混じってたしな。
「この程度なら、薬とかはいらないよ。」
「どうするの?」
「こうする。」
少し呼吸を整え、氣を練る。
「ほぉぉぉ、ふん!!」
筋肉を一気にバンプアップさせ傷を塞ぐ。
ちょっと、エリナが引いているけど。
「これで、しばらくすれば塞がる。」
「そ、そう。」
「じゃ、行こうか。」
傷の治療を済ませ、道具屋へ向かう。
フォルン村道具屋・エニー
カランコロン
「いらっしゃいませ。」
「エニーさん、こんにちわ。」
「あらザックじゃない、いらっしゃい。」
「いつもの薬とかは有るかい?」
「いつ来てもいいようにちゃんと置いてあるわよ。」
フォルン村の道具屋というよりは薬屋に近かった。
店主のエニーさんは魔女だ。そのため薬を多く扱っている。
まあ、精力剤とか媚薬とか目立つけど。
「また新しい薬増えてない?」
「あ、わかった。」
いやでも判るわ、あからさまに見たこと無いラベルの薬があれば。
特にひどいのが精力剤だ、なにア○バ印の天才ドリンクって危ないだろ。
クレーム以前に死人が出るわ。
「これどこから仕入れているんだ?」
「バフォ様が仕入れています。」
せめてまともなメーカー品入れたください。
そんな中、珍しいものがあった。
「なにこれ?」
「あ、それバフォ様が作った試供品です。」
「だからバフォ印って書いてあるのか。」
「効果は保障するって言ってましたよ。」
「効果ってどんな。」
「貴方のあそこを天下無双の呂布にしますって言ってました。」
「ブフーーーーーー。」
洒落にならんはそれ。しかも、エリナが目輝かせてるし。
死亡フラグ立っちゃうよ。
「ねえ、ザック。」
ゾク
そら来たよ。
「却下。」
「えーーーーー。」
めっさ不満たれてるよこの人。今朝の出来事忘れたか。
「試しにさあ、いいじゃない。」
「やだ、薬使ってまでする気にならん。」
「使ってみたら、凄いかも知れないじゃない。」
「何回やるつもりだよ。」
「力尽きるまで。」
そうしたら、俺が間違いなく死ぬわ。
なんとしても阻止せねば。
「旅の邪魔でしかないだろ。」
「むしろ必要だと思うよ、これから先。」
「なんで?」
「なぜかそんな気がした。」
「いやそれじゃあ不十分だろ。」
「仲間が増えるかもしれないよ。」
「ん。」
「もし仲間から求められたらどうする?」
「いやまだ決まってないだろ。」
「そうならないとも限らない。」
「むう。」
「二人相手するとき耐えられる?」
「いや無理だろ。」
「でしょ。」
「だが断る。」
「むうううーーーー。」
とうとう、むくれたよこの子。さあ、どうする。
だが、この後まさかあんな手に出るなんて思わなかった。
「買ってくれなきゃ、やだやだやだーーーーーー。」
うわ、駄々っ子になった。良い大人が。
側から見ればプライド捨てただらしない大人だが、身内や知り合いだとかなり痛い。彼女じゃなく俺が。
さっきからエニーさんがめっさ睨んでるよ。殺気までオマケつきで。
「ザックくん、さすがにそろそろ折れてあげたらどうかな。男として。紳士として。」
すんごい棘のある言葉が突き刺さる。
あと、呪文スタンバイして返事待ちしてるし。
「わ、わかった、わかったから落ち
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