貞春・成竜の帰省

<貞春視点>

[とある電車内]


『ガタンガタン、ガタンガタン、ガタンガタン・・・』


真闇「うわぁ・・・綺麗!」

天河「・・・綿あめみたい」

成竜「あーたん?間違えても食べちゃダメだよ?お腹壊すからね?」


真闇も天河も、雪はあんま見たことないのか?


真闇「うん!こんな綺麗な雪、初めて!」

天河「・・・昔は冬は川の中で篭ってた」

成竜「川の中!?寒くないの!?」

天河「・・・サハギンだから、だいじょぶ」


・・・魔物ってのはまだよくわかんねぇな。


真闇「・・・それにしても、貞春と成竜さんの実家、お隣さんなんて知らなかったな」


ん?まぁ、こいつとは腐れ縁だからな・・・


成竜「小学校から一緒だからな、貞春とは。いやぁ、懐かしいな・・・久しぶりに帰るわ」


お前、今勘当されてるもんな。


成竜「ちげぇよ!されてないよ!フラグっぽいのは爺ちゃんが立てちまったけども!」

天河「・・・ごめんね、ダーリン」

真闇「あーちゃんは悪くないよ」


そうそう。悪いのは全部コイツの日頃の行いだ。


成竜「なんだろう。否定できないんだけど、心の中で、すごいお前が言うな感が漂う・・・」


俺と親父の不仲は中学から続いてるしー?俺そんなダメージないしー?お前みたいに親の脛にかじりついてるボンボンとは違いますしー?


成竜「ボンボンじゃねぇし!仕送りくらいねだってもいいだろうが!?」


うち貧乏ですしー?


成竜「親父さんは旅館経営者でお兄さんが有名画家なテメェんち貧乏ならウチはなんだよ!?」


テメェんとこ両親医者だろが!


成竜「勤務医だよ!ローンありまくりだよ!言うほど余潤ねぇよ!」

真闇「・・・私たち、ホントに嫁いでいいのかな・・・」(フリーター)

天河「・・・一気に、不安なってきた・・・」(フリーター)


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[電車、乗り換え]


真闇「貞春、あれだよね?次に乗る電車」


おぅ。ちょうど来たばっかみたいだな。


天河「・・・車両、少ないね」

成竜「田舎特有のローカル電車だからね。こっちじゃ二両編成が当たり前だよ」


よし、さっさと乗るぞ・・・


『ドンッ』


・・・痛ぇな!なにしやがる!!


??「ぶつかった相手にいきなりメンチ切るなんて、昔から変わってないな」


あ?・・・あ!!?


斗真「久しぶりだな、貞春」


兄貴!?


真闇「・・・え?お兄さん!?」

成竜「あ、斗真さん。お久しっす」

斗真「ん?おぉ、成竜くんか?久しぶりだな。ウチのバカにひっかきまわされて、迷惑してるだろう?」

成竜「えぇ、まぁ・・・おごほぉっ!?」

『ドゴッ!』


余計なこと言うな、バカ野郎。


斗真「まったく・・・未だに成竜くんがお前の友達なことに疑問だ」

真闇「え、えと・・・挨拶したほうがいいよね?」

天河「・・・まーやん、ファイト」

???「のぅ、お主ら」

真闇「わひゃい!?」

天河「・・・だれ?」

ギーヤ「ワシはギーヤと言う。種族はバフォメットじゃ。ところで主ら、ドッペルゲンガーとサハギンじゃな?名前は?」

真闇「え?え?えと、真闇です・・・」

天河「・・・天河、だけど」

ギーヤ「ふむ・・・ちょと待て・・・あ、あ、あ・・・アマカワ、なし。ま、ま、ま・・・マヤミ、なし・・・ふむ」(ペラペラと手帳をめくりながら)

真闇・天河「???」



ギーヤ「主ら、サバトに興味はないか?」



斗真「こんなとこで勧誘すんな」

『ゴンッ!』(頭にげんこつ)

ギーヤ「・・・いだいのじゃぁ」(涙目)

斗真「帰省時くらい仕事は忘れろ」


・・・兄貴?誰だよ、そのチビ?


斗真「うちの嫁だ(キリッ」


・・・はぁっ!?兄貴に嫁だぁ!?おい!?どっから攫ってきた!?


斗真「失敬な。押し掛け女房だ。ギーヤは」


なんだとぉぉぉっ!?


成竜「お、おめでとうございます・・・(貞春の家庭はロリコンだらけか?)」

真闇「・・・あ、あの、お仕事は?」

ギーヤ「へ?ワシか?」

天河「コクコク」



ギーヤ「サバト支部長じゃが?」



真闇・天河「・・・ずぅ〜ん・・・」(超落ち込み)

ギーヤ「へ?へ、へ??」


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[電車乗り換え後]
[地元駅、下車]


『小歳駅』(おとしえき)


かぁ〜〜〜っ、やぁっと着いた・・・こっから歩きだなぁ・・・めんど。


斗真「実家目の前にして歩きがめんどくさいなんて言うヤツ、お前くらいしかいなさそうだな」


目の前っつったって30分歩くだろうが!


成竜「あーたん、忘れ物ない?」

天河「大丈夫。全部ある」

真闇「大丈夫
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