『メイド喫茶、パーラー』
『キッチン』
それじゃあ、始めましょうか。
「・・・おー」
「おぅ・・・あぁ、ダリィ・・・」
い、いきなりやる気ないですね、茜さん・・・
「だってよー。俺はもう料理習わなくたって、できるしよー」
まぁまぁ。もっと上手くなったら、きっと甲くんも喜びますよ?
「む・・・・・・・・・うへへへ」
茜さん、ヨダレ、ヨダレ!
「・・・なにを妄想、したの?」
「じゅるっ!よぉしゃぁ!始めるぞ!」
よ、よかった、やる気だしてくれて・・・
〜〜〜回想、開始〜〜〜
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『メイド喫茶、パーラー』
『数日前、閉店後・・・』
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『カランカラン♪』
「あぁ?今日はもうへいて・・・きゃー♪甲くーん♪」
「茜さん、もうすこしで上がり?」
「うん♪ちょっと待っててね!」
「はい・・・ちょっと座って待ってようかな」
「よぅ。席ならここ座れよ」
「あ、貞春さん。お疲れさまです」
「おぅ」
「貞春さんももう上がりですか?私服ですけど・・・」
「あぁ・・・間違ってもここの制服(フリフリエプロン&水玉スカート)は着ないがな・・・」
「ははは・・・じゃ、真闇さん待ちですか?」
「厳密には『晩飯待ち』だな」
「え?」
貞春ー。お待ちどうさま。
「おっ。ちょうどだな」
「・・・オムライス?」
あ、甲くん。こんばんわ。茜さん、慌てて後片付け始めたけど・・・
「甲を待たせないためだろ。いっただきまーす」
「注文したんですか?」
うぅん。店長の厚意で、その日余った材料使って、夕食作っていいよって言われてるの。野菜の切れはしとか、肉の余りとか。ゴミ箱に捨てるくらいなら、食べちゃったほうがいいって。
「へぇ・・・え!?これ、真闇さんが作ったんですか!?」
え?そうですよ。
「・・・貞春さん。ちょっともらえません?」
「断る」
貞春!いじわるはダメ!
「・・・ちっ、一口だけだぞ」
「はい。いただきます・・・っ!」
どうですか?
「美味い、以外の返答はぶんなぐ・・・」
貞春ぅ?
「・・・なんもねぇ」
「・・・真闇さん!」
『ガシッ!』
ふぇっ!?
「!!!」
「あ、茜さんに!料理を教えてあげてください!」
ふ、ふぇ?
「テメコラ甲ぉぉぉっ!真闇の手ぇ気安く握んなぁッ!!」
『ばきぃっ!』
「ぐぇっ!?」
「甲くんおまたs・・・オイィィィッ!貞春テメェェェッ!」
わっ、わっ!ふたりともやめてぇっ!!
〜〜〜回想、終わり〜〜〜
一応、事態は収束したけど、また店長に怒られてたなぁ・・・って、それは置いといて・・・
甲くんの話によれば、なんか食中毒起こすレベルって聞いてるんだよね・・・一体なにをどうしたらそうなるんだろう・・・確かに私だって昔は下手だったけど、『血の味がする』くらいしか言われたことないよ?
「おーい!早く始めようぜ」
あ、ごめんなさい。
じゃあ、今日はチキンライスのオムライスを作りましょう。あとで貞春や甲くん、成竜さんが食べますから、頑張りましょう!
「おぅ!」
「・・・流石まーやん。さだちんの好物をチョイス」
ちっ!違うよ!わわわ、私はただ作りやすそうであとみんなが喜びそうな料理を選んだだけで!さささ貞春が喜ぶから選んだわけじゃなくてっ!
((そこまで慌てなくても・・・))
もうっ!早く始めるよ!
えーと、六人前作るから・・・あ、材料はパーラーの使わせてもらうから、無駄使いはダメだよ?
「・・・うん」
「あいよ」
じゃあ、まずは鶏肉とタマネギ、ニンジンとマッシュルーム切ろっか。粗めでいいから。
「・・・わかった」
「おっけー」
あ、ふたりとも、包丁・・・
「あ?なに?」
『ダンダンダンダンッ!』
手刀で切ってる!!?
「真闇。包丁持つとあぶねぇぞ?しまっとけよ」
そ、そうだね、茜さん、いらなそうだね・・・
じゃ、じゃあ、あーちゃn
『ポーイ』(上に材料投げる)
「・・・・・・ふっ!」
『ヒュンッ』
「・・・まーやん、なに?」
『ボトボトボトッ!』
あーちゃん食材で遊ばない!
「・・・遊んでないよ?材料、切った」
確かに切ったけど!食材放り上げて切って皿に乗せるって曲芸師のやることじゃない!?
「やるな、天河」
「・・・茜さん、こそ」
ちょ、ちょっと、ふたりとも?
「負けねぇぜ!」
「・・・燃える」
ちゃんと料理しよーよぉ!( ;ω;)
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<貞春視点>
・・・真闇が泣く声が聞こえた気がする・・・
「気のせいか幻聴じゃね?」
「・・・貞春さんならあながち
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