四日目、午後


[もふもふ亭]


・・・あ、そろそろ3コマが始まる時間か。ま、俺は3コマないから関係ないが。

「・・・げっ!?もうこんな時間かよ!?」

「あ、お前は3コマあるんだっけか?」

「おぅ、行ってくるわ!ミルキィ先輩、ユキハナ先輩、失礼します!」

「じゃあね〜」

「しっかり勉強しなさいよ?一回生が一番楽なんだから」

ダッシュでロックが走って行った。

・・・ん?

「先輩方は次の授業は?」

「3コマはないよ〜」

「私たちは4コマ。ベルンくんは?」

「俺も4コマです。ちょっと疲れたんで、ここでゆっくりしていこうかと」

「そうなの〜?じゃ、私もここにいるね〜♪」

分かりましたから抱きつかないでください、とは言えない・・・男の本能が抗う・・・うぅ・・・

「えへへ〜♪」

「・・・いや、あの、抱きつくのはもう慣れたから・・・いや、慣れてはないんですが、頬すりをするのはやめていただけませんか」

「ほぇ?」

小首を傾げて見上げないでくれ。可愛い、萌えるから。

「あらあら、ベルンくん、ミルキィに色々されて顔真っ赤よ?」

ユキハナ先輩がにっこりと笑いながら言う。いや、そんな笑ってないで助けてくれないかなぁ・・・

「あれ?ベルンくん、照れてるの〜?」

「・・・ま、まぁ、そうです。ですから先輩、は、離れてくれませんか?」

「あ、先輩って呼んだ〜。ペナルティ〜。すりすり〜
hearts;」

あああああミルキィさんの頬のぷにぷに肌が気持ちいい・・・じゃねぇ!!

「み、ミルキィお姉さん、頬すりをやめてくださ・・・」

「弟にお姉ちゃんがこれくらいするのは当たり前でしょ〜?すりすり〜
hearts;」

ぬあぁぁぁっ!どっちに進んでもこれかよ!!
てかユキハナ先輩がニヤニヤしたまま助けてくれないんですけど!?ヘルプ!ヘェルプ!

「・・・羨ましいわね・・・チッ」

あっれぇ!?マトモだと思ったらこの人微妙にずれた人だった!!?
だ、誰か助けてくれぇっ!!恥ずかしすぎて死ぬぅぅぅっ!!



『そこまでだ!!ミルキィ様から離れろ!!』



「・・・へ?」
「・・・ふにゅ?」(すりすり)
「・・・ん?」

・・・なんだ、この三人組は?
あれ?こいつら、どっかで・・・あ?

「あんたら、賢者学科でいなかったか?」

「いたさ!そして、貴様を危険視し、マークしていたのだ!!」

「へ・・・?」

ど、どゆこと・・・?




『バッ!』(巨漢の男がポーズをとる)

「ひとり!ミルキィ様にお触りしようとするクソ野郎は許さない!無双の筋肉『ガーティ・カーネス』!」

『ババッ!』(細身の男がポーズをとる)

「ひとり!ミルキィ様をつけ狙う輩に正義のを弾丸を!スーパーレンジャー『フンメル・ジョー』!」


『そして、我らが頭領!!』


『ババッ!』(男二人が最後の女の横でポーズをとる)

「ミルキィ様こそ神・・・イエス崇拝、ノータッチ。暗黙の規則を守らぬものは、死、あるのみ・・・クノイチ忍者『夕蔭』」

『シャッキィーン!!』

「我ら、『ミルキィ様親衛隊』!!ミルキィ様に近づく不届きな野郎を成敗する!!」

『ズバァーンッ!』




・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・・・えーと?

「わぁ、かっこいい〜♪」

『パチパチパチ・・・』


(よっしゃ!ミルキィ様にかっこいいって言われたぞ!)
(当たり前だ!去年のものからポージングをミルキィ様好みに変えたんだからな!)
(・・・ミルキィ様・・・ハァハァ・・・)


・・・誰なのこの人たち?

「なに?また貴方たちなの?落第三人組?」

・・・らく、だい?

「やかましい!我らは『ミルキィ様親衛隊』だと言ってるだろうが!氷殺華!」

「・・・その渾名、私は嫌いだってこと、知ってて言ってる?上等ね、斬り棄てるわよ、ガーティ・カーネス?」


「我が筋肉を!」

『ムキッ!』

「斬れるものなど!」

『ムキッ!』

「あぁんむぁりないッ!」

『ムキッ!』



キモッ。しゃべるたびにポージングしてるし、服がピッチピチだから筋肉すげぇ強調されてるし、ていうか、あんまりないのかよ。ないって断言しちまえよ、嘘でもよ。

「・・・で?今日はなんなのよ、落第三人組。言っとくけど、この子はミルキィのお気に入りなんだから、手を出すと私が容赦しないわよ?」

「我らはそこのミルキィ様のお身体を汚す輩に正義の鉄槌をぬぁんだとぉぅ!?」

「ミルキィ様のお気に入りィ!?」

「おっそ!?一番最初にユキハナ先輩言ったのに、反応くそ遅っ!?」

つい声に出してつっこんじまったよ!ていうかミルキィ先輩はいいかげん離れなさいよ!まだ頬すりを続けようとしてるし!!

「・・・見損なったわ、氷殺華
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