[もふもふ亭]
・・・いや、うん。一日クッションを置こうとは思ったさ、うん。
「やぁやぁベルンくん。毎朝奇遇だねぇ」
「・・・・・・」
なんでこいつらは待ち受けるように2つ席をあけて机をひとつ陣取ってるのかな!?しかもベーゼは『さぁ座れ』と言わんばかりのオーラをニヤニヤ顔に潜ませとるし!?
「さぁさぁ。ベルンくんもロックくんも座りなよ、ね?サティア」
「・・・へ!?あ、う、うん!す、座ってよござんすよ!?」
(・・・バカ、緊張しすぎ)
・・・なんかサティアは変な様子だし・・・チラリとロックを見てみる。
(・・・大丈夫、バレてないはずだ。普通に接しよう)
ロックがふたりに聞こえないよう小声で言った。俺は小さく頷いた。
「ふたりはいつも早いんだな」
「女の子はひとつの目的のためならなんでもするんだよ」
「目的?まさか、サティアちゃん、俺に会う為に!?」
「違うわよバカ!」
『バキィッ!』
「・・・流石に尻尾で殴るのはどうかと思うんだ・・・」
俺がベーゼに話しかけ、ロックがふざけてサティアに殴られる。
うん、大丈夫、なんの違和感もない朝食・・・
「そういやさ、寮で覗きがあったらしいよ」
『ぶーーーっ!!!』
「わひっ!?」
「ちょっ!?ベルンくん、どうしたの!?」
げほっ、げほっ・・・コーヒー吹き出しちまった・・・ま、まさか俺たちのことじゃないよな・・・?
「きったねぇな・・・ベーゼちゃん、覗きって?」
・・・すげぇ、ロックのやつ、全く動じてねぇ・・・
「うん、二回生の寮で新入生男子が覗きをして、入浴してた『エリカ』先輩がとっちめたんだって」
「エリカ先輩って・・・まさか、ジパングの“ ゴクドウ ”の娘で、喧嘩を売ったら泣きを見るだけでは帰れないっていう噂がある、『氷殺華』の通り名を持ってるっていう・・・」
「そ。『雪華 江梨花』。気の毒に・・・一緒に入ってたカラウ先輩が新入生の目当てだったらしいけどね」
「カラウ先輩・・・二回生のアイドル、おっぱいに挟まれてみたい彼女No.1のホルスタウルスの先輩か!?けしからん!うらやましぐばっ!?」
「とりあえず自重しろ」
ほっとくとすぐ暴走するな、こいつは・・・
「なんだよ・・・お前だってカラウ先輩のおっぱいを見たら絶対あの巨乳揉みたいとか思うって!」
「ねーよ・・・てか、女の子ふたりの前でそーゆーネタはやめろよ」
「サティアちゃんはもう慣れっこだろ。ロリは女の子とは認めん!」
「いっぺん脳を焼かれてこい」
(・・・あー、あー・・・サ〜ティア〜?)
(ふぇっ!?な、なに?ベーゼ?)
(・・・バカ!さっさと話を切り出しなさいよ!早くしないと行っちゃうわよ!?)
(う、うぅ・・・でも、恥ずかしぃ・・・)
(あー、もう!私が切り出すから、パッと渡しなさいよ!)
(えっ!?ちょ、ベーゼ!)
「ベルンくん、実はさー、サティアがベルンくんに渡したいものがあるんだって」
「ん?」
渡したいもの?なんだろ?
「え、あ、あぅ・・・あの、あのね・・・その、きっ、昨日、ほら、あの、おべ、お弁当が、あの、欲しいとか、い、言ってたり、した、じゃない?」
「・・・あ〜、と?」
・・・あれか、朝の生返事のことか?あの後ぶっとばされたこともあって覚えてないんだが・・・
「で、でね?ひ、久しぶりに、お、お料理を、や、やったんだけ、ど・・・あ、余っちゃったから!あげる!はい!」
サティアがすっげぇ顔真っ赤にして、緑の四角い容器を突き出してきた。これがお弁当か?
「・・・あ、ありがとう」
「べべべ、別に!?偶然余っちゃったからあげたんだからね!?」
「うん、さっき聞いた」
「ごべぁっ」
なに!?なんかサティアが変な声出して倒れた!?
「・・・そうよね、あんたは昔からそうだったわね・・・バレンタインでも『義理、ありがとうな』って返すやつだもんね・・・」
・・・なんかボソボソ言ってて聞こえないがなんか言ってる・・・?
「うぉぉ・・・なにこれ旨そう・・・」
「・・・って、ロック!てめぇなに勝手にお弁当開けてんだよ!?」
「大丈夫、大丈夫。見てるだけ、見てるだけ」
「とか言いつつフォーク構えんな!」
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・・・朝飯も食ったし、都合がいいのか悪いのか分からんが、みんな1コマに授業あるし・・・どうしようかな・・・
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[学園内]
・・・暇だ。学園内をぶらぶらすんのも飽きたけどなぁ・・・あとは何があんのかな・・・
「待ちたまえ、そこの君」
ん?あ・・・
「リーフ先生・・・」
「君は、ベルン・トリニティだな?君
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