13日目朝〜昼『逢瀬と臨死』

[鬱天の密林・入り口付近]


「成美、どうした?具合でも悪いのか?」


ベルンは、俯き黙り込んだまま夕食にあまり手をつけない成美に声をかけた。

「え、へっ!?いえ、そんなことは・・・」

「そうか?」

「は、はい。大丈夫ですよ、兄様」

成美はニコリと笑って返し食事を再開したが、すぐにまた顔を俯かせてしまった。
疑問に思ったベルンは、隣に座っているサティアに尋ねた。

(おい、サティア)

(・・・なによ)

(成美の様子がおかしいけど、なんかあったのか?)

(・・・知らない。バカ)

なぜか罵られたベルンは目をパチクリさせる。対するサティアは不機嫌なまま、食事を再開していた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時刻は10時を回ろうとしていた。
そんなとき、ベルンは目をつむりながらも、汗を流して緊張していた。

(な、な、な・・・なんで・・・)

ベルンの横には成美が寝ており、ベルンと成美はお互いを背にしていた。

(なんで俺と成美が寝てんだよ!?)

最初、ベルンは女子たちにテントを明け渡し、自分は夜の見張りをするつもりだった。ところが女子全員に『却下!』と言われ、ベルンが片方のテントで寝ることになったのだ。ところが、ベルンが横になってしばらくしてから、成美が静々と入って来て、無言で横になったのだ。
ベルンはぎょっとしたが、成美が何も話さないため、ベルンも何も言い出せず黙って寝ている。しかし、横で寝られて混乱と緊張で眠れず、2時間ほど、このままだったのだ。

(こ、このまま何事もなければいいんだが・・・)

しかし。
そのベルンの期待はあっという間に裏切られる。




「・・・モウ、我慢デキナイ」




ベルンの背後でそんな声が聞こえた。
ドキッとしたベルンが首をねじって声を出した本人を見ようとした時、ぶつり、と首を刺された。

『ドクンッ!』

「・・・うっ、あがっ・・・」

瞬間、ベルンの首から猛烈な熱と痺れ、そして、快楽が広がった。その広がりようは血管を駆け巡り、ベルンはその感覚に身体を悶えさせた。

「な、るみッ!?」

「あぁ・・・兄様・・・
hearts;」

成美は起き上がり、恍惚に顔を染め、テントの入り口の隙間から差し込む月の光をバックに両頬を手で覆って見下していた。

「兄様が悪いんですよ・・・いつまで待っても、私に手を出してくれないから・・・
hearts;」

成美の顔の横で尻尾の顎肢がギチギチと音を鳴らしている。その先端からは粘っこそうな液体が垂れていた。

(なん・・・だ?なにを・・・された?)

ベルンはジパングの魔物の知識に疎かったため、今、何をされたのか、何が起こっているのか分からず、身体を巡る快楽に意識が不安定になりはじめた。

「兄様・・・お苦しいでしょう?今、楽にしてあげます・・・
hearts;」

そう言いながら、成美がベルンのズボンを脱がし始めた。やめろ、とベルンは言おうとしたが、身体に力が入らず、口さえしっかり動かせなかった。

「あぁ・・・これが、兄様の、魔羅なのですね・・・
hearts;」

とうとう脱がされてしまったズボンの中から出てきたソレはすでに興奮しきっており、青筋を浮かべて天を突いていた。

(な、なんだ・・・なんでこんな・・・)

ここまで来れば、自分が媚毒を注入されたことに気づきそうなものだが、未だに首からじんじんと広がり続ける快楽に頭が茹だっているベルンはちゃんと考えられなかった。

「もうこんなに期待なされて・・・では、始めさせていただきますね
hearts;」

混乱しているベルンを置いて、成美は自分の唾を垂らし、手でベルンのモノを扱き始めた。
にちゃりにちゃりと粘っこい音とリズミカルな手の動きから送られる快感が、ベルンの頭をさらに痺れさせる。

「まずは一度、お出しになってください。兄様の子種、欲しゅうございます
hearts;」

魔物の本性を表した成美に恥ずかしさも躊躇いもなく、手淫を一定の動きから刺激の強弱をつけた動きにし、ベルンのモノの反応を楽しんでいる。
頭と身体を媚毒に侵されたベルンにはひとたまりもなかった。すぐに限界が訪れ、ビクリと腰を跳ねさせながら白濁液を吐き出した。

『びゅるぅっ!びゅーーーっ!びゅ〜〜〜っ!!』

「・・・ッ!・・・ッ!?」

まるで水鉄砲のように噴出された精は、成美の顔を白く塗りたくった。
すでに二度、魔物と交わってるベルンだが、今回の射精の勢いが常軌を逸していることに、目を白黒させた。
もちろん、成美の毒素に犯されたベルンの身体が過剰反応した結果なのだが。

「あ、あぁ・・・兄様の精が、こんなにべったりと・・・
hearts;」

成美は顔に散った精液を舐め取り、うっとりしていた。

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