つぅー…・…………………ぽとっ
「?」
その日私、クーラは室内にも関わらず空から降ってきた液体に気付いた。
天井を見上げると、そこには一人の少年が寝ていた。その口の端にはよだれが通った跡があった。
たらぁ〜、、、、、ぽとっ
初弾は書類、次弾は私の頬に着弾した。
………………………コロス、マジブチコロス
次の瞬間私の右腕は轟音を立てながら天井に着弾した。ゴガァンとか鐘のような音が響き渡る。しかし、
ふわっ、と彼は私の背後に着地した。
「うお〜、何か降ってきた〜」
「アッパーカットじゃボケェェェ!」
「会長、お言葉が…」
「知らないわ!」
お言葉は直ったようです。
「ちょっと!アナタ!何やってるのよ!」
「さあ」
「さあって!?」
少年、真白は『こいつ何言っちゃってんの?』風に応える。
「最近は物騒になったね〜」
「だから、アッパーカットったでしょ!」
「食べられる?」
「食らえ!」
ブオゥ、メコッ
真白の首から上が天井に刺さっていた。
しかし、真白はあわてずに両手両足を天井に押し付けて、えいと引っ張った。
ボコッ
「まずいよ?」
「コンクリートの味でしょーが!」
「鉄筋だよ?」
「知らん!」
「会長、お言葉が…」
さっきから同じセリフばっか言ってるのは夕羽(ゆうばね)(生徒会書記、一年生、提灯おばけ)だ。会長の剣幕に押され、今やとろ火である。
「もう!いいから!生徒会室から出て行って!」
「そういわれると出ていきたくなるな…」
「よかった!」
要求は通ったのになぜか絶叫気味なクーラ。
「そんじゃあ…」
「掃除用具入れに入んな!」
「じゃあ、会長入って」
「断る!てか意味わかんない!」
そのまま中に入っていく真白。
「結局入るんかい!」
「会長、お言葉が…」
出てきた。
「狭いな…」
「そりゃそうよ!」
「生徒会室。」
「そっちか!」
「おお、会長。こんにちわ」
「すっごい今更!」
「ははは、会長、エキサイティングですね」
「あんたのせいよ!」
「そうですか、では早速ベットへ」
「なななななにゃにぃぃぃぃぃ言ってぇぇぇぇ」
「お、ろうそく発見。ではこれで、」
「それはそういう用途で使うものじゃない!」
でかでかと徳用と書いてあります。(徳という人しか使えないわけではない。)
「そういう用途って?」
「え、えすえ…」
「会長、お言葉が…」
夕羽さん、ファインプレーによりクーラの頬は真っ赤に染まった。
グッジョブである。
「あ、危うく、生徒会長として、乙女として、アウト判定になるとこだったわ。」
「会長、発情期ですか?顔真っ赤ですよ?」
「ヴァンパイアに発情期なんてないわよ!」
「万年発情期と宣言するのは公序良俗的に感心しないな。」
「意味が違うわ!」
「おお、そうだ。俺昼寝してたんだった。」
「そうよ!その話よ!」
「イイハナシダナー」
「よくない!」
「ワルイハナシダナー」
「もういい!生徒会室の天井で寝るな!」
「会長、お言葉が…」
「うっさいわ!」
「ひぎっ!うぅ、」
「ああ、ごめんなさい!私そんなつもりじゃあ」
「イイハナシダナー」
「ドS!」
「では〜」
「ちょっ、まちな…」
パタン
私立伏魔学園。
そこにはある秀才と天才で変態な奴がいた。
開校以来最も優秀とされ、現生徒会長であり、百合っ気のある魔物や男子生徒を片っ端から薙ぎ払い、文武両道を地で行く秀才。クーラ
開校以来最もSFとされ、現一年生であり、ヘテロな魔物や薔薇っ気のある男子生徒を片っ端からあしらいくっつけ、天真爛漫を地で行く天才で変態。真白。
ともに一年、ともに成績トップ、ともにモテモテ、とにかく優秀な生徒たちであった。
そんな二人の日々は…?
「よしよし、もう泣かないの。ね?」
「ふっ、ひくっ、すっ、ふぅ〜、ひくっ」
「あのヤロ〜」
「ひっ!?ふ、ふぇえええ〜」
「ああっ!んもうっ!」
5月、新生生徒会が発足してからそう月日は経っていない。そんなある日のことだった。
なぜか天井に貼りついて眠っている真白に気付かずにいたら…
このざまだ。
クーラは3月の入学試験で、最高の手ごたえを感じていたにも関わらず、トップを取り逃がしたことで、とても悔しい思いをしていた。どんな奴か見に行ってみようと会いに行ってみれば、何ともとんでもない奴だった。と、いうわけで彼女は彼にお熱なのであった。いいのか、説明。大丈夫、何も心配いらない。
「よし、あいつを殺る。」
「ま、まってよ〜」
「ちょっと待ってなさい!」
追跡魔法を展開する。
『地を這う探究者(アースストーカー)』
地上にいる限り、この魔法で見つからない奴はいない。
しかし、
(くそっ、引っかからない!)
となると、校内のどこか。
よし、探しにいこう。
「夕羽、ちょっと待ってなさい。今から私があの変態をブタ箱に
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