ここは魔界の学校。その保健室に、一人の魔物がやってきました。
訪れたのはネール、いつもは元気一杯のジャブジャブの女の子ですが、今日は様子がおかしいです。
「先生・・・なんだか身体が変なの。むずむずするみたい」
「あら大変、よく顔を見せて」
ラミアの先生はニョロニョロと床を張ってネールの側に来ると、ネールの頬に優しく手を添えてゆっくりと顔を持ち上げました。
ネールの顔はほんのり赤く、そして切なそうな表情をしています。それを見た先生はにっこりと笑って
「ちっとも変じゃないけど、先生には治せないわね」
「そ、そんな」
ネールは先生の言葉を聞いて不安になりました。どんなに元気のない子でもあっという間に元気にしてしまう先生でも治せないなんて、自分はとても重い病気にでもかかってしまったのでしょうか。
そんなネールの様子を見た先生はあわてて謝りました。
「あらごめんなさい、あなたは病気なんかじゃないわよ。そうねぇ・・・あなたの好きな男の子なら、なんとか出来るかもしれないわね」
「ええっ・・・!?」
それを聞いてネールはびっくり。そして、ディンという名前の男の子を真っ先に思い浮かべました。
ディンとネールはよく一緒に遊んでいました。鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり、ネールがディンを掴んで空を飛んだこともあります。
でも最近は、ディンといるとなぜだかとっても恥ずかしいような気持ちになって、あまり遊ばなくなっています。なぜかは全然わかりませんが、ディンと一緒に遊ぶと、胸がすごくドキドキしてしまうのです。
ディンのことを考え出したネールの顔がさらに赤くなりました。先生はまたにっこり。
「その子を保健室に連れてきたら、先生が治し方を教えるわ。できるかな?」
「・・・うん!」
ネールはこくりと頷きました。ディンになんて言えばいいのかは全然わからず、今からもう胸のドキドキが止まりません。
それでも、またディンと一緒に遊びたいネールは、ディンに自分の身体を治してもらうことにしました。
ネールは保健室を出てディンを捜します。まずはディンのクラスの教室から。そっと聞き耳を立てると、ちょうど授業が終わったところでした。ネールは教室の出入り口からちょっと離れた所に立って、ディンが出てくるのを待ちます。
まだかな。まだかな。時間が経つにつれてネールのドキドキはどんどん強くなっていきます。それと一緒に、身体にも熱がこもっていくようです。なんて言おうかな・・・なんて考えてるうちに、ディンが教室から出てきました。ネールは一瞬ためらいましたが、勇気を振り絞ってディンに話しかけます。
「・・・ディン!」
「あ、ネール。どうしたの?顔がすごく赤いけど、大丈夫?」
「うん、それで保健室に行ってきたんだけどね。先生がディンなら治せるって言うから・・・その・・・だから・・・一緒に・・・ほ、保健室に来てくれないかな・・・?」
ディンと目も合わせられないネールは、うつむきながら思いついた言葉を次から次へと並べました。
「そ、そうなの?僕に何が出来るんだろ・・・」
「それは、その・・・わかんないけど・・・」
「でも先生が言ってるんだもんね。いいよ、一緒に行こう」
ディンはそう言うと、ネールの翼をそっと握って歩き出しました。そうすると、不思議なことにネールのドキドキが少しだけ収まります。でも、身体はさらに熱くなって、よりいっそうむずむずしてきました。
「ディンくん、来てくれてありがとう。さあ、二人ともこっちにきて」
ディンとネールが保健室に入ると、先生は二人をベッドに案内します。
「ネールちゃん、恥ずかしいかも知れないけど、ベッドに座って服を脱いでくれるかな?」
「ふ、服を・・・!?」
ネールは驚いてディンの方を、ディンもネールの方を見ます。ネールの顔は今まで以上に真っ赤になっていました。
男の子に裸を見られるなんて、ネールは初めてのことです。もちろんディンにだって見せたことはありません。
でも・・・ディンになら、見られてもあまり恥ずかしくないかも。ネールはそう思いました。
「うーん、やっぱり恥ずかしいかな」
「ううん、大丈夫・・・!」
ネールは先生に言われた通り、ベッドに座ってゆっくりと服を脱ぎ始めます。
一方のディンはそれに釘付け。ネールに限らず、ディンもまた女の子の裸を見たことなんてありません。でも二人とも子供だし、さして自分とは変わらないんじゃないか。いつもそんな風に考えていたディンは、ネールの上半身を目にしただけで天地がひっくりかえるほど衝撃を受けました。
年の割りには大きすぎる二つのおっぱい。ディンの視線はそれを見た瞬間から、全く動かなくなってしまいました。
そんなディンに先生が声をかけます。
「ほらディンくん?見てばっかりいないでネールちゃんを助けてあげないと」
「はっ
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