因果応報

今日は休日、少年ボルタがいやというほどにくつろいでいると、玄関先からはばたくような音と、カタンという金属音がした。大方ハーピーあたりが郵便受けに手紙を入れていったのだろう。ボルタは面倒なので放っておこうとも思ったが、緊急の連絡の場合もあるのでそうもいかず、いやいやながら玄関を出て手紙を取り出した。
「せっかく人が気持ちよく夢現でいたというのに」
顔も名前も知らぬハーピー相手に悪態をつきながら、ボルタは封筒の隅にある差出人の名前を見て、そしてますます気分が滅入った。差出人の名前はファラド、最も付き合いの長いサンダーバードの友人である。性格は粗暴、悪知恵に関しては天才的な能力をもつ典型的な悪ガキである。そして妙なイタズラを考えてはその標的をボルタに定めていた。一方ボルタは温厚かつ思慮深いが、やや辛口な性格でありまさに対極といえた。そんな正反対の性質を持つ二人の相性が絶妙に一致する。対人関係ではときたま起こり得ることである。手紙には、明日の午後に近場の公園で待つようにとの旨が綴られている。内容はまったくそれだけであった。

翌日、ボルタは指定された時間通りに公園に向かった。すると、遅刻をしない日があれば槍が降り注ぐと言われるファラドが、ボルタよりも先に公園で仁王立ちをしていた。流石のボルタも少しばかり驚愕したが、そんなことを追求しても仕方がないのですぐさま本題に入ることにした。
「一体何の用だ。口約束だけのお前こんな面倒な呼び出し方をするなんて」
ファラドはじっとボルタを見つめた後、仁王立ちのまま問いに答えた。
「聞きたいことがあるんだ。単刀直入にいうとだな・・・」
ファラドはやや俯き、そのまま言葉を繋げた。
「男ってさ、どんな風に告白されると落ちるんだ?」
「は?」
「だから!お前ならどんな告白なら嬉しいんだよ」
「質問の意図は分かってる。なんでいきなりそんなことを・・・」
「うるせえ!答えやがれ!」
顔を振り上げて怒鳴ったファラドを見て、ボルタは彼女の顔が赤く染まりきっているのに気付く。
「さては誰かに惚れたな?」
「・・・ッ!」
沈黙は肯定を意味する。そしてボルタは全てを理解した。つまりファラドはとある男性に心を打たれ、どうにかして自分の想いを伝えたいのだろう。しかし悪逆非道を尽くした彼女にそんなしおらしい真似などおいそれと出来るものではなく、苦肉の策として同じ男であるボルタにその方法を相談したということだろう。瞬間、ボルタの顔に邪悪な笑みが宿る。いいだろう、散々こいつのイタズラを受けてきた仕返しだ。滅茶苦茶を教え込んで惚れた男の目の前で道化を演じさせてやろう。すぐにボルタは真面目な顔を取り繕い、もっともらしく答えた。
「そうだな。まずは自分の想いがどれだけ相手に伝わるかだな。いや、その前に相手を呼び止める方法だな。うむ、そうだ。君の電撃で痺れさせてやるのがいい。何、痛みは感じず気持ちよくなるだけらしいから別に構わないだろう。そうやって押し倒して、まずは"好きだ!"と一言言ってしまう。それからは・・・どうせ君のことだからどうせ夜な夜な相手の男をネタに一人で楽しんでるんだろう。それだ、そのことを包み隠さず話したらいい。回数はもちろん、どんなことを考えたのかもな。そして最後に全裸で"私と番になってハメまくってくれ!"これで決まりだな」
「こ、告白ってそんな恥ずかしいこと言うのか?」
「おかしなことじゃないぞ。事実僕の友人はそれで見事落とされていたからな」
大嘘である。
「そ、そうか・・・えっとまずは・・・」
「そうやってしまえば相手の心はもう君のものだ、あとは連れ帰って七日七晩くらいノンストップでセ○クスすれば完璧だろう」
「それって、大丈夫か?アタシはいけるが相手は人間だし・・・」
「何を言う、男は男だ。それくらいどうってことはない」
「そうか、そうだよな。よし・・・!やってみる」
そう言ってファラドは大きく翼を広げて大空へと飛び立つ。そのあまりの速さに公園と彼女の距離は瞬く間に開き、後に残ったボルタの大地を揺るがすような笑い声さえ彼女には届かなかった。

一週間後
ボルタが町を歩いていると、突如として貫くような快感と痺れに襲われた。全身から力が抜けてその場にうずくまるボルタが、かろうじて辺りを見渡すと容易にその元凶を見つけることができた。
「ファラド・・・?な、ぜぇぇ・・・」
ファラドは一直線にボルタに向かい、抵抗できないのいいことに彼に馬乗りになる。
「ア・・・アタシはお前が好きだ!え、えっと昨夜だってお前に後ろから挿れられること考えて・・・よ、四回ぐらいオ○ニーして、その・・・」
そこでいきなり、ファラドは只でさえ少ない衣服を脱ぎ始めた。すぐに控えめな乳房や白く綺麗な縦筋が露になる。
「と、とにかく私と番になってハメまくっ
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