【アヌビスも突けば棒に負ける】
気丈で生真面目な魔物であるアヌビスであっても男根に突かれればただのメス犬と化すということ。
転じてどのようなものにも必ず弱点や甘いところがあるという意味でつかわれる。
「先生って完璧っすよね。美人だし教えるの上手だしみんなに慕われてるし」
「おだてても何も出んぞ、ホラ手を動かせ。デキの悪いお前のためにわざわざ放課後の時間を空けて補修してやってるんだから感謝しろ。私のスケジュールの通りに勉強すれば間違いない」
「うへぇ。先生、次のテストいい点とったら何かご褒美くださいよ。そしたら俺頑張れるっす」
「では学年総合順位で5位以内に入ってみせろ。そうしたら褒美をくれてやる」
「まじすか!?ッシャ俺頑張れそうっす!」
―後日―
「やりましたよ先生!俺!学年4位!!先生のおかげっす!!」
「ああ私もうれしいぞ、よくやったな……では褒美だな」
「え?あぁ、俺ジョーダンで言ったんスけど先生本気にしてくれてたんすか!いや〜先生の褒美か〜気になるな〜」
「褒美は生物学の予習だ」
「ハァ!?なんすかそれ!」
「当たり前だ。一度いい成績をとったからといって天狗になってはいけないぞ。常に勉強あるのみだ」
「先生そりゃ詐欺っすよ」
「お前に拒否権はない。放課後、保健室で待ってるぞ」
「保健室?教室じゃないんすか?」
「ああ保健室でいい。生物学……それも生物の発生のところから予習をしようと考えている。ふふ……私も楽しみだ♪」
【虎穴に挿らずんば虎子を得ず】
元々は、虎が住む穴に入らなければ、虎の子供を奪い取ることはできない。転じて、大変な危険を冒さなければ、望みの物を手に入れることはできない。という意味であったが現在では異なる意味をもつ。
高潔で孤高な存在である人虎の子を得るならば、人虎に挿れなければ得ることはできないという文字通りの意味を成す。
つまりは人虎の子が欲しければ人虎と交尾せよ、ただし人虎に認められるような立派な男になれ、という霧の大陸に伝わる教訓のようなものである。
「……驚いた。この私と互角に渡り合える男がいようものとは」
「同感だ。まさか俺と互角、いやもしかしたら俺よりも強いヤツがまだこの大陸にいたとはな」
「面白い。ここまで闘争が昂ぶるのは初めてだ。身体が熱い、もっとお前の拳が、蹴りが欲しい」
「俺もお前も似たもの同士ってやつか。面白れェ、存分に戦おうじゃねぇか」
「ああ楽しいぞ。血潮が滾る。早々に貴様を打ち倒し、貴様の子を産ませてもらおうk……ん?」
「……俺の聞き間違えか?」
「気にするな少し噛んだだけだ。さあ、心ゆくまで闘争を楽しもう、そのあとは獣のような交配をしようではないk…………エ゛ン゛ッ!!!」
「オイ、なんか様子が変だが大丈夫か?」
「大丈夫だ。多分…………たぶん」
【口淫野でのどごし】
野外で飲む精液は格別な味を生み出すという一部の魔物娘たちのゴシップから生まれたことわざである。実際、味事態に特別な変化はないのだが、外で口淫をしているという状況が臨場感を掻き立てられおいしく感じられるのだといわれている。
転じて、いつもと違うことをしてみたら新たな発見が見つかることがあるという意味でつかわれる。
「おめーいっつも妄想ばっかしてっけど、実戦はしたことあんのかよ」
「やだなーグールさん。私だって一応経験あるんですよ?むしろ経験があるからこそ妄想がはかどるってものですよ」
「ならいーんだけどよ。ホラ、お前らゴーストって妄想癖激しいからよお。口淫野でのどごしってよくいうだろ?」
「それはそれ、これはこれ、ですよ。そういうグールさんはどうなんです?」
「バッカオメー、そりゃもうジュルルグッポグッポ!よ。おかげで最近顎関節症になりつつある」
「それは喜んでいいものなのかな……?」
「魔物娘たるもの淫行で負傷しちゃ冥利に尽きるってもんだろーが。それにウチらもう死んでるから痛みなんてねーしな」
「そーいや私ら死んでるんだった」
「顎関節症どころかホレ、顎がそのまんまポロって取れるんだぜ?」
「ヒエッ……それはちょっと血の気ひきますわ……」
「おめー血なんてねーだろ」
【急がば孕め】
行き遅れた魔物娘たちがどうにかして結婚して妊娠したいと望んだ結果、妊娠したいのならばまずは孕めという哲学めいた答えに行き着いた謎のことわざである。意味の矛盾というよりそもそもことわざとして成立していない。
転じて、何が起きているかよくわからないときにつかわれる。
「お前たち、結婚したいかー!!」
「オォォォォー!!!」
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