淫魔系企業の闇

数年前に人間世界に進出してきた魔物企業…そんな新しい環境に新卒で入社してはや数ヶ月が経った。やけに綺麗な人が多い点と、先輩が必要以上に絡んでくる点に違和感があるが仕事の内容は先輩へのお茶汲みや事務的なメール対応、肩揉みなど中学生でもできるような簡単な仕事でお給料は良いが正直退屈している…。

しかし側から見れば天国のような職場でも不満はある。僕の直属の上司である先輩は見た目こそ美人でスタイルが良く、タイトなスカートで張り詰めたお尻や胸などつい目で追ってしまうほどのグラマラスな体型をしている。しかし問題は僕に対する対応だ、先輩は僕に対してだけ少し…いや、かなりのセクハラをしてくる困った人なのだ…

帰り際にお尻を揉んできたりするのは日常茶飯事、コーヒーを持って行けば「生搾りミルク…欲しいです…この場でしこしこして入れてくれませんか…(笑)」とか、あるときは「あ、あの…シャンプー変えましたね…後輩くんすごい良い匂いします…
#9825;」とか挙げ連ねるときりがない…もちろん先輩の上司に相談したが改善の余地はない、「彼女もストレス溜まってるんじゃない?」とか「いっそのことくっついたら?」とか論点をずらしてくるようになってしまっている。

先輩からのセクハラに悩んでいる矢先、先輩に大きな仕事が舞い込んだ。彼女も忙しく人手が欲しいそうで、新米である自分にサポート役を勤めてくれとのことだった。やっとまともな仕事が回ってきたと思い、評価を上げるためにも張り切って残業まで付き合うことにした。

…終業したのは夜の9時、かなり疲れたが結局ほとんどの仕事を先輩一人でこなしていた。

先輩「週末に残業付き合わせちゃってごめんなさいね…もうみんな帰っちゃったかな…」

全然疲れた様子も見せない先輩を見るとセクハラ云々は抜きに率直に尊敬する。

「今日は後輩くんに頑張ってもらっちゃったし私のおうちでお疲れ様会でもしませんか…?」

少し黙っていたら先輩がとんでもないことを言い出した…早く帰って寝たいのだが先輩は一応直属の上司、強く断ることなんて出来ないので家での慰労会は断りつつ居酒屋を提案する。

「そっかそうだよね
#128166;流石に非常識だよね…後輩くんにパワハラって言われちゃう…ごめんね気遣わせちゃって…じゃあ個室の居酒屋さんで良いところ知ってるから行きましょうか
#9825;」

セクハラは気にしないのにパワハラは気にするのか…と思いつつ隠すことの無い好意に少し警戒する。………先輩についてやってきたのは駅に程近いちょっと良い雰囲気の高級な居酒屋だった。

「今日は後輩くんに手伝ってもらって本当に助かりました…今日は私の奢りなのでたくさん注文して良いですよ
#9825;」

自分はあんまり貢献できたように思えないのだが…むしろ先輩の足を引っ張っていた気がする…少し申し訳なく思いながらメニューを開くとお酒の名前がずらっと並んでいる。すごく弱いわけではないが普段からあまりお酒を嗜まない自分にしてみるとお酒の名前から何から全くわからない…

「後輩くんはお酒あんまり飲んだことないみたいですね…おねえちゃんが手取り足取り教えてあげます
#9825;………お仕事はもう終わったんですからおねえちゃんで良いですよね…
#9825;」

先輩が少し頬を赤らめながら囁いてくる…これもセクハラだがこんなに綺麗な人に囁かれるとまだ一杯も飲んでないのに顔が熱くなってしまう。
なんだか断りづらい雰囲気が個室を包む…

「ふふっ…後輩くんにお酒の美味しさを教えちゃうおねえちゃん…なんか背徳感あります
#9825;まずは…カルーアミルクとかどうですか
#9825;甘くてコーヒー牛乳みたいなお酒なので飲みやすいですよ…
#9825;」

そう言って先輩はメニューを一緒に見るためにちょっとずつ肩を寄せてくる。知らないうちに自分と僕のお酒とおつまみは注文されていた。

「私も一緒の注文したのでお揃いです
#9825;一緒に楽しく飲みましょうね
#9825;はーいかんぱーい
#9825;
#9825;」

先輩に乗せられるまま結構飲んでしまった気がする…カルーアミルクもロシアンもすごく飲みやすいお酒だったから…つい飲みすぎたかもしれない。タチの悪いことに飲み切ったところで「後輩くん次何飲みますか?おねえちゃんのオススメはこれです…
#9825;」と毎回先輩に聞かれオススメを注文されてしまうためきりがない。

「ふぅ
#9825;おつまみの塩気とマッチして美味しいです…本当は後輩くんのミルクが飲みたいなぁ…
#9825;なんて…ってあらあら…後輩くんお手洗いですかぁ?足取りがふらふらしてますねぇ…
#9825;おねえちゃんが介抱してあげましょうかぁ…
#9825;」

先ほどから我
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