夢から覚めて意識が戻ったと実感した時に感じたのは…身体が暑くて、寒い。
初っぱなからなにを言っているのかわかんねーかもしれないけれども、言葉として表すならそれが一番しっくりとくる言葉だ。
じっとりと汗かくほどに、触れているところが暑いのに、体の震えが止まらないほどに、周りが寒い…こう言えば解ってくれるだろうか。そんな違和感の原因を探ろうと目を開けてみれば。
「―――あらおはよう。ウフフ、随分と魘されていたみたいね?」
―――隣から妖しくけれども愛おしそうな、かわいげのある声を耳に傾けつつ、目をあけて広がる視界からは、いつもの。
うん、いつもの我が家の自室であり、そうじゃない。やや遠くから映る無機質に広がる白い壁と仄かに灯る薄橙色の部屋灯り、それを隔たるように"閉じこめている"黒鉄色の檻と周辺に浮かぶ青白い焔。最も近くで、横からのぞき込む―――ほんのり赤らんだ白青い肌と白銀の髪、そして、陰りから覗き込む蒼く深い闇の瞳。にぃ、とイタズラに微笑む唇。
その声とが合致すれば、ほぅ、と一息付いて"彼女"を抱き寄せておこう。
うん、実家のような安心感を朝から感じ得られるのは幸せだなぁ。
最も今は彼女に囚われ、檻の中のベッドの上に彼女と共に寝転がっているところなのだけど。
「……あぁおはよう、ユウナ。朝から気遣っているようだがごらんの通り何ともないから。うん、大丈夫だ、問題ない」
「そぅ。それならいいに越したことはないけれど…それにしては、こっちは貴方の容態とは無関係に元気そうね。あれだけシたというのにもうこんなに元気になって。何だか妬ましいわ」
ユウナと呼んだ、亡霊の少女は安心した表情に羨ましげとも、妬ましげとも見て取れる笑みを浮かべつつ、華奢な体をこちらに寄り添っては…冷たく熱い体を押しつけるように、あるいは甘えるようにすり寄せていて。
「…何だ、夜遅くにシたというのに。まだ足りないと言うのか、この"喰いしんぼう"め」
「えぇ、膳膳全然。もっともっと、貴方の"幸福"を味わっておきたいんだもの。こんな私を虜にさせたんだから、責任とりなさいよ?」
「ハハハ、こやつめ」
―――どっちが色狂いにされたのやら。
アンタから俺に襲いかかって、こんな狭くてひどく住心地のいい檻の中に閉じこめやがって。
「うふふっ。ほらほら、もう起きてだいぶん経ったのだから……私に幸せをちょーだいっ
#9829;」
ひどく甘えた声で抱き寄せた俺の腕からするりと通り抜いた後、ずしりと下半身にのっかかる、温もりのある重み。
瞳を動かせば、ゆらゆらと腰を艶めかしく、中高校生程度の身体には少々発育のいい胸をプリンの様に揺らしながら挿入をおねだりする亡霊少女。
「……おぃおぃ、朝起き一番にそれはきついぞ?」
…まぁ、それほどでもないが。少し間をおいて落ち着かせようと声をかけたものの。
「だぁめ。気持ちよさげに寝ている貴方の寝顔に妬ましく感じたのに、貴方が起きるまで我慢したんだから。―――ねぇどうしたの?まだ中に5回出しただけよ。貴方キなさいよっ、私のやらしい姿をみなさいっ、体を愛撫しなさいっ、おちんぽを元気にさせて勃ち上がりなさいっ、私を押し倒してレイプしてっ、さぁいちゃラブはこれからよ!オタノシミはこれからよ!あぁんっ!ハリー!ハリーハリーッ!ハリィハリィハリィッ!」
―――あーぁ。スイッチが入っちまった。
俺の意志とは関係なくそびえ立たせた肉墓を遠慮なしにくわえ込んで早速のロデオプレイ。
こんなアクティブな亡霊は、全くしてらしくない。
けれど、彼女はそれほどに待ち望んでいたのだろう。
咥え込まれた瞬間からわかった、ほとの潤と渇望を表した締め付け。
ぬちょり、ぐちょりと。
激しくも執拗さを兼ねた彼女の肉檻に潜む魔物が、幸せを、快楽を味わうように、噛みしめるように。
「――アッハァッ…
#9829;やっぱ、コレ、いぃ……っ、私の幸せっ、身にしみてくるぅっ……
#9829;ほら、もっと私に幸せをちょうだいっ。ほら、私のためにっ、 頑張れっ
#9829; 頑張れっ
#9829; 」
……何という自己中心で身勝手で暴君のような振る舞い。
されど、それだけに彼女は俺を求め、慕い、愛し、未来永劫に居てくれる存在なのだ。
「まったく、しょうがないほどに"かわいい奴"」
軽口一つたたく自信の口からこぼれる熱い生の吐息。
朦々と沸き上がる絶頂の兆しを感じながら、腹上で踊る彼女を両手で抱きしめ、その勢いを利用して横に転がって立ち位置を切り替えてやろう。
「んぁっ…!ぁ、だめ。そんな体勢っ、やだっやだぁっ!
#9829;」
―――なにを今更ほざく。
レイプしろと言ったのはアンタだろ
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