DARKSUITE

「うふふ、いけない生徒ね・・・明日斗(あすと)君」

とある小学校の保健室。
時刻は夕方、生徒は学校出てを帰宅する生徒や塾や習い事に行く生徒ばかりだが。
八雲 明日斗(やくも あすと)は教師で保健医の魔物娘。

"白蛇"の華鏡 白那(はなかがみ しろな)と2人きりの状況で・・・。



明日斗に密着するように白那が巻き付いている。


「せ、先生・・・は、離してください」

「いやよ、だって君"持ってるでしょう"?」

妖艶に綺麗な声で囁く。
もちろん何を持っているのかを理解できない明日斗。

「も、持ってるって・・・な、何がですか?」

「あら、とぼけるつもり?じゃあ素直になるように・・・ちょっときつく締め付けちゃう
#9825;」

さらに密着するというよりも"本気"で絞め殺すように締め付けていく。
まるで"自分の物"であるかのように。
だが明日斗からすればただ"虐待"だと思い始める。

「せ、せん・・先生、く…クル、苦しい・・・」

苦しそうな顔をする明日斗。
しかし白那、本人はその姿を見てもなお"うっとり"とした顔をしていた。

「ああ、明日斗君が苦しんでるぅ可愛い
#9825;」

頬をペロリと舐める。
もちろん"生徒と教師"の壁などどうでもいいかのように。

「あぁ・・・明日斗君の味、最高ぉ・・・そ・れ・で?素直になって、先生に白状する気になったかな?」

「は・・・はい、は、白状し、ます、白状し、しま・・すからぁ」

若干涙目になるも白状することを宣言する。
すると巻き付くのをやめて拘束を解く白那。

「じゃあ、鞄から出して」

「はぁはぁ・・・は、はい」

1度息を整えて、自分の鞄に手を伸ばし鞄を持ち鞄のチャックを開ける。
そして鞄の中から1つ、あるものを取り出す。

「やっぱり、持っていたのね」

はぁっと溜息を吐く白那。
そのある物とは"チョコレート"・・・そう2月14日この日はバレンタインである。

「これ誰から受け取ったの?」

「・・・よ、吉・・・吉岡さんです」

また締め付けられるのが怖いのか少し小声だがちゃんと聞こえる程度の声量で答える明日斗。
その名を聞いた白那は「っち、あのクソ女(あま)死ねばいいのに」っと明日斗が聞こえない程度に声量で囁く。

「でも、明日斗君もダメじゃない学校でチョコレートをもらっちゃダメじゃない学校での飲食物持ち込み禁止なのわかるでしょう?」

「は・・はいで、ですけど断ったんです、学校だから受け取れないって言いました!」

当然信じられない言い訳。
さも、いま思いついた"言い訳"にしか聞こえない、が白那の眼は輝いていた。

「それは立派な判断だわ明日斗君・・・でも受け取ったチョコレートは没収します」

そう言ってチョコレートを奪う。
そして奪ったチョコレートを持った瞬間、手から"炎"を出してチョコレートを塵も残さず燃やし尽くしてしまう。

「あ・・・ああ・・・」

チョコレートが塵も残らずに燃やされて、流石に涙がポロポロと流れてしまう明日斗。
だが白那はまるで汚物を持ったみたいに両手を振り、アルコール消毒で消毒する。

「さて・・・明日斗君、本来なら反省文とか書いてもらわないといけないんだけど・・・と・く・べ・つに免除してあげる♪」

笑顔を明日斗に向ける。
だがチョコレートを燃やされて立ち直れないでいる。
流石の本人も涙を流す生徒に"同情"したのか溜息を吐いて鞄からある物を出すが本人には見えないように隠す。

「そんなにチョコレート欲しかったの?」

「ぐす、えっぐ・・・は、はいぃ」

涙がボタボタ、ボタボタと出る。
それを見た白那は"可愛い!"っと思ってしまい。



"今渡したら喜ぶ"と確信した。



「もう、男の子がめそめそ泣いちゃダメよ?」

隠していたチョコレートの袋を破り。
チョコレートを明日斗に見せつけ、そして。

「はい、チョコレー・・・」

チョコレート、と、言い終える前に1口サイズのチョコレートを口に入れる。

「え!?せんせ・・・んん!!?」

そしてそのままチョコレートを"口移し"で食べさせる。
甘く苦いチョコレートの味と白那の舌が合わさる。
ゆっくりと唇を離すと糸ができていた。

「うふふ・・・おめでとう、明日斗君1歩大人になって♪」

「・・・」

何が起きたのか、明日斗自身理解できないでいた。
しかし白那は明日斗の反応に喜びを感じていた。

「あら?ひょっとして初めてだったかしら?」

うふふっとわざとらしく唇を舐める。
そしてまたチョコレートを出して明日斗に見せつける。

「ねぇ明日斗君、先生の"本命"もっと・・・欲しくない?」

「ほ、欲しいです!」

即答する明日斗。
それはまるで白那を求めるように。
白那に"依存"してしまったか
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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33