澤代 灯莉(さわしろ とうり)は悩んでいた。
それは2人の妖怪とHをしてしまったからだ。
「はぁ」
そして2人の妖怪が自分以外するなと言われている。
だがそのせいで灯莉にとって痛挟みとなってしまい。
何時しか悩み事になり学校を休んでしまっている。
「・・・はぁ」
溜息ばかり吐くばかりで、完全に悩んでいるのがわかる。
すると誰かが灯莉の部屋をノックする。
「灯莉、今日も学校・・・休むの?」
扉の越しから話しかけてきたのは灯莉の母。
澤代 莉香(さわしろ りか)。
「うん・・・」
「そう・・・学校にはもう連絡したから、気がすむまで悩みなさい」
「・・・ありがとう」
「・・・でも、答えは自分でちゃんと見つけるのよ?」
「それくらいわかってるよ」
「わかってるならお母さん何も言わないわ」
そう言って母、莉香は部屋を後にして歩きだす。
だが少し灯莉の部屋を見つめて。
少し溜息を吐いて移動する。
*
「灯莉・・・灯莉ぃぃ・・・」
フラフラと廊下を歩く1人の妖怪がいた。
彼女の名前は赤崎 千草(あかざき ちぐさ)妖怪、あかなめだ。
だが今の彼女は元気がない。
「・・・はぁぁぁぁ灯莉ぃ・・・」
それは単純彼氏である灯莉のことだ。
千草にとって灯莉は大事な、大事な彼氏であり。
同時に自分が認めた男でもある。
しかしここ最近学校では会えず、何かあったかったと思い悩み始める。
「私が・・・私がいけないの?」
灯莉に会えないことに不安を感じて。
その不安はいつしか灯莉に嫌われたと思い込んでしまう。
「灯莉・・・ごめんね、灯莉の事・・・ちゃんと考えていなくて・・・」
何かを決意して彼女は歩き出す。
その瞳はまるで迷いがなく何かを決意した様にも見えた。
*
「・・・はぁ」
職員室で現在進行形で上の空状態の教師がいた。
彼女もまた灯莉と関係を持ち同じように灯莉を愛している。
妖怪、毛娼妓の風祭 妃(かざまつり きさき)。
「はぁぁぁ」
「ど、どうしたんですか?風祭先生・・・溜息ばかり吐いて」
机にお茶を置いて溜息を吐く妃を見て心配する、先輩教師で同じ魔物娘 "稲荷" 森尾 あや芽(もりお あやめ)。
妃にとっては良き理解者であり、実は妃と同じ生徒と関係を持っている。
「森尾先生私(わたくし)はどうすればいいのでしょうか」
同じ生徒と関係を持つ者同士ここは先輩教師に知恵を借りようと、妃はあや芽に相談する。
自分のクラスで現在不登校の灯莉の事、そして自分はどう対応するべきかを。
「なるほど、風祭先生・・・それでしたら1度その生徒ご自宅に行くというのはどうでしょう?」
「自宅訪問・・・ですか?」
「ええ、何が原因で、何を悩んでいるのか・・・それは当人しかわからないわ」
するとあや芽はそっと妃の耳元で囁くようにもう一つアドバイスをする。
「それに、彼氏の家でやるというのも・・・悪くないわ♪」
「!」
耳元から離れたあや芽は軽く妃にウィンクをする。
そのウィンクは幸運を祈っているという意味にも見えた妃。
「・・・ありがとうございます、森尾先生」
何かを決意して、机に置いてある電話の受話器を手に取る。
番号を押して電話を掛ける。
*
時は流れてお昼休み妃は学校にある駐車場に移動していた。
そこで自分の車のオートロックを解除して車に乗り込もうとした。
「待って!」
車に乗り込もうとした時、誰かの声が聞こえ乗るのを止め声がした方を見る。
そこには自分のライバル赤崎千草がいた。
「あら、赤崎さん・・・私に何か御用ですの?」
「・・・」
黙ったまま、千草は妃を睨み付ける。
だが睨むのをやめて大きく深呼吸をして落ち着きを取り戻すと。
ゆっくりと地に頭を付けるいわゆる "土下座" を千草はした。
その姿を見た妃は目を丸くして驚く。
「っな・・・な、なんの・・・何のつもりですか!?」
「お、お願い!あたしも灯莉の所に連れてって!!」
「な・・・え、ええ!?」
妃からすれば千草はプライドが高いイメージだったが。
だがまさか土下座をするとは思わなかった。
「お願い!あたしを灯莉の所に連れてって!」
「ちょっと、ど、どういうか、風の吹き回しですか!?」
1歩、2歩、後退してしまう。
まるで "ありえない" 物を見ているかのように。
「だ、だいたい貴女は灯莉さ・・・澤代君の家を知っているのではなくって?」
「・・・知らないの」
「・・・え?」
「あたし、灯莉のお家知らない・・・だから、あんたに頼むの・・・」
お願いっと言って頭を下げ続ける千草。
なるほどっと理解する妃。
「そ、そうだったんですか」
だがそれでも、恋のライバルという事に変わりはない。
しかし同じ男を好
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