用意された部屋は、何処にでもある民宿と言った風貌の部屋で、とても長閑な気分にさせてくれた。そこへゴブリンとホブゴブリンをご招待し、手厚く歓迎をしてみた。
「本当にありがとう、助かった」
「う、うん、まぁ、当然の事をしたまで!」「…までー」
相変わらずの調子で二人とも笑顔を作っていた。何処か違和感こそ覚えるが、眩しくて逆に見えない。
「…だけど、その前に確認したいことがあるんだ」
ビクビクッ! またしても二人の動きが固まる。…そんなにまで、差し支える事なのだろうか。いやしかし俺も気にせずにはいられない。今すぐにでも聞いてみたいくらいなのだから。まぁ、抑える事でもないし、この際しっかりと聞いておいた方がいいだろう。……ヨシ。
「袋の中を見せてくれないか? 一応購入分が正しいかチェックしておきたいんだ」
用法容量とか言う言葉が一瞬浮かんだが、いやそれは違うだろう、と俺の脳にツッコミを入れておいて。ラミア姉さんは頼んだモノの量をちゃっかりしっかり書いていたのを俺はちゃーんと覚えている。これで足りなかったりでもしたら、俺はまた別の方法で悲惨な目に遭いかねない。それだけはご勘弁な!そうこうしている間に、ゴブリンの娘から袋を貰い受けて、常設してある机の上で袋から取り出してみる。
まず1つ目、アルラウネの特濃蜜―――『ラウネ嬢の特別濃厚蜜瓶』とか言うの。
続いて2つ目、幼マンドラゴラの根―――『おにいちゃんLove根っ娘♪』とか言うの。
最後に3つ目、絶倫御神酒―――『すかい☆はい』とか言うの。
……うん、それぞれ指定された数、それ以上のモノが手に入っていた。満足とかってレベルじゃないね。
「……これもー」
横から手がにゅっと伸びてくる。ホブゴブリンの娘にもそう言えば頼みごとをしてたんだっけか。良く見ると布一枚巻かれただけの胸が机に押さえつけられて、形を崩している。……げ、ゲフンゲフン!!
「こっちもありがとな。えーっと、食糧食―――」
………明らかに変だ。
確かに大量の食糧を頼んだことに間違いはないが、袋の大きさが尋常じゃない。ビッゲストだ。しかも、なんか袋の入り口から木製の何かがお目見えしているんだが。なんじゃこりは。思わずホブゴブリンのむ…顔を見つめていると、何やらごそごそと彼女が動き出して、取りだしてきたのは……木製でできた球技用の……。
「……バット」
ゴブリン?
「…バットォ」
ふぁー↓
「……くす」
ちなみにアレ、実はDoubleImpactって言ってるんですよね。でもどう聞いたって―――。いや、なんて言うか、他にも袋の中から出てきたのは謎のアイテムばかりで正直どうなるかと思った。ちなみに言えば食糧らしい食糧が出てこなかったのも残念だ。ナンテコッタイ。
「…♪」
ただ、中から色々取りだして嬉しそうにしている彼女を見ると強くこれを間違いだとは言えなかった。それにこんな大きなものを担いで来てくれたんだから、魔物娘である彼女たちだって、疲れているに違いない。せめて何か労って上げられればいいんだけど……。そこで考え付いたのは、今更な事だった。
「あ、そういえばお金渡してなかったっけ。それじゃあお金を」
「―――身体で、返してくれるんだよねー?」
***
ガチャリ。民宿の割にセキュリティの高い鍵が、今目の前で閉じられた。何故!? 目を白黒させながらゴブリンの娘を見ると、今まで見たことも無い顔をしていた。
「おにーさん。最初に、名前を書いてくれたよね?」
「………」
「あれね、実は私たちがお手伝いをしてもしなくても、
私たちとぜーったいえっちしてくれる、って言う契約書なんだよー?」
さも当たり前のように彼女は言った。それは、子供が悪戯を成功させたような笑顔で。…いや、何処か違う。子供だったらもっと屈託なく笑っていただろう。普通なら、“普通の悪戯”だから。だけどこの二人にとってそれは違う悪戯であって、そんな彼女たちの笑みは―――淫らで蕩けた笑顔だったから。
「おにーさん」
「え、ちょ、ちょっと…」
「実はね、私おにーさんの事、好きになっちゃったんだぁ」
ゴブリンの娘は、こちらにジリジリと歩きながら、そんな事を言った。
「噂を聞いても待っててくれたし、私のおねーちゃんにも、優しくしてくれた」
…ほんの一瞬。ほんの一瞬だけ、彼女の笑みからいやらしい色が抜けて落ちた。
「大きな街の片隅で誰にも相手にしてくれなかったのに―――おにーさん、優しいね」
だがそれも、一瞬で豹変してしまって。
「ううん、違うかな? おにーさん、取っておきのカモさんだったよぉ……♪」
俺が逃げうせる前に、彼女は俺
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