ゾ「で、できたのじゃあぁぁぁっ!!自動駆動装置……これで、この宿屋を自動で動かせるぞっ!!速度はいつもの半分ぐらいになるが……そうそう、注意点がいくつかあってな……まず、天気が悪い日と、夜は宿屋を自動で動かすことができないのじゃ……あと、これから山道を移動することになる……物凄く宿屋が揺れるので、気持ち悪くなるかもしれん……覚悟しておくのじゃ……」
ゾーネは朝一番に、みんなを集めると……そんなことを言い出したんだ
ま、まさか……本当に完成させてしまうなんて……
しかし、もしかしたら昨日の約束は忘れているって可能性がワンチャン……
ここは、その可能性にすべてをかけて、昨日の話題には触れないでおこう…
メ「ひとつ、聞きたいのだけれど……どうして、天気が悪い日と夜は使えないのかしら?」
ゾ「それは、この自動駆動装置は太陽から得られるエネルギーを魔力エネルギーと同調させて、動かす造りになっているからじゃ…太陽エネルギーがなくては、動力源を確保できんのじゃ……じゃが、いろいろ考えた結果、これが一番環境に被害を与えずに、自動駆動装置を作り上げる方法じゃったのじゃ」
メ「なるほど………つまり、今日は物凄くこの宿屋は揺れながら移動する……そういうことね?まぁ、私は飛べるからいいんだけど……」
揺れながら……ねぇ……揺れるって、地震ぐらいか?長時間揺れ続けるってことを経験したことがないからなぁ……
イマイチ、どんな感じになるのか、想像もつかないよ
ス「さてと……あの服は何処にしまったかなぁ……」
デ「さ、さぁて……自室に戻って、宿屋記録でも見直すかな」
ス「待てよ………(ニコッ)」
ひ、ひぃぃっ!?な、なんて力だ……さすがゴブリン……
こ、これでは逃げることができないじゃないかっ!!
デ「な、なんでございましょうか…?」
ス「約束、覚えてるよなぁ?もし師匠が一日でこの宿屋を自動で動くようにできたら……この中身を着て一日過ごすって……」
デ「えっ…?や、や、やだなぁ……覚えてます…覚えてますよっっとぉっ!!」
よし、不意をついた!!これなら逃げれる……
そう思っていた時代が、僕にもありました
やっぱりね、現実ってやつはね……甘くないね…うん
俺はすぐにスカニに捕まってしまったんだよ……
こうなったら、覚悟を決めるか……
しかし、あの緑色の袋の中には一体何が入っているんだろうな?
格好良い服だったいいんだけども……
デ「そ、その袋の中には一体、どんな服が入っているんだい?」
ス「えっ?あぁ……見たい?まぁ、見たくなくても見せるんだけどな……ほら、これだよ」
スカニは黒い笑みを浮かべると、緑の袋の中から、ピンク色のふわふわした毛玉を取り出したんだ……
んっ!?あ、あれ……服なのか?ただのアクセサリーのように見えるが……
まだ……何かを取り出そうとしているな……
次に、スカニが取り出してきたのは……凄い網状の靴下だった………
えっ……?なんだろうか、物凄く嫌な予感がしてきた……
デ「ま、まさか……その服って……」
ス「次はこれだなぁ……ウサミミ………」
う…さ…ミミぃっ!?ま、間違いねぇ……
俺も、酒場で集会の時に一度だけ……聞いたことがある……
女性が着ると、とても情欲を誘われる服装があると……
しかしだ……その噂が本当だとすると……男が着ると、見るも絶えないモノが出来上がってしまうじゃないかっ!!
ス「ふっへっへ……じゃーんっ!!バニー衣装っ!!これで、デメトリオは一日ウサギとして過ごしてもらうぜっ!!」
デ「く、狂ってやがる……正気じゃねぇ……こ、こんなバカなことが……」
まさか……本気で俺に今日一日……あの衣装を着て過ごせっていうのか…!?
デ「す、スカニさん…ほ、本気ですか?本気で俺にその衣装を……」
ス「あぁ……にひひ、1回デメトリオに着せて見たかったんだっ!!本当は特別なイベントの時にネタでって思ったんだけど……デメトリオ、着てくれない気がしてさ…だったら、今でも拝んでおきたいじゃないか!!ねぇ?」
アイネ「私は、別に興味はないのだが……」
メリィ「私も、別にどうでもいいわね……じゃあ、本の続きでも読んでるわ」
ラオ「くだらん……修行をしているから、食事の時になったら呼んでくれ」
マサヒメ「………デメトリオさんはいじられて羨ましいですね……嫉妬?してませんけど……」
クロッソ「あらぁ?私は興味あるわねぇ…うふふっ…ふふっ…」
サフラン「(ちょっ……お嬢様が暴走してしまうかもしれないようなことをしないで欲しいですぅっ!!)い、嫌がってるじゃないですか、スカニさん」
セム「…………ごくっ
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