昨晩の出来事で、また新しい夫婦ができてしまったことに衝撃を感じながら、俺は今日も今日とて、宿屋業務に勤しんでいた
正直、俺自身……こうも毎回このような出来事に遭遇していると、慣れてきているから怖いね。
さてさて、実は今晩は宿屋業務はお休みの日なんだ…
一ヶ月に第三日曜日は一回……フェルス興国で男性だけの集会が秘密裏に開催されていて……そこは未結婚の男子だけが集まることができるという集会なんだ。
フェルス興国の男性が20を過ぎた時に、こっそりと秘密裏に教えられる集会は、フェルス興国の男子ならば全員知っている集会であり……結婚した男性は絶対にこの集会のことを他言してはいけないという決まりがあるんだ
フェルス興国は、今……結婚政策を進めており、国王のフェルス=ミーナ様は魔物娘との結婚を大いに推奨しているぐらいだ。
彼女が国民の中から、選ばれて国の代表者になり…この国初の魔物娘の国王という……すごい人だよ
当時は、けっこういざこざもあったみたいだけど……今はそれもだいぶ収まり、魔物娘達もけっこう移住してきているみたいで、いままで見たことないような食べ物なんかも頻繁に店に並んだりしている
とにかく……この国の男性だけでの集会はあまり、国の方からよく思われていないみたいなんだ。
なんでも、危険思想が生まれる可能性があるとかどうとか……
危険思想も何も、自分たちの自慢話やらなんやらして、楽しく過ごすだけの集会なんだけどな?
っとまぁ、この集会があるわけで、今晩は宿はお休みしないといけないんだ
デ「さぁって……布団も終わったし…あとは夜の7時まで適当に過ごすか…いやぁ、仕事が休みってわかってると、気が楽になるよなぁ」
??「今日、仕事休みなんだ?へぇーっ……毎週この日、休みだよね?なにかあるの?」
うわあぁぁぁっ!?
俺はいきなり背中の方から声が聞こえ、心のそこから驚いたんだ
普通、自分の部屋で、後ろには窓しかないのに、目の前の扉以外にだれかが部屋に入るなんて思わないからね!!
俺は聴き慣れた声に、少しほっとしながら振り返った
そこには、にこやかな笑顔を浮かべているハーピーの女性がいたんだ
また窓から入ったのか…?困ったやつだよ……
デ「サリィ……また窓から入ったのか?用があるときは玄関から入ってくれって、いつも言ってるのに……」
サ「ダメだよ、だって……それじゃああまりに普通すぎるもん!!」
デ「普通でいいよ、本当にさぁ……何度いっても聞いてくれないんだから…」
サ「気にしない!!気にしないっ!!テンション低いなぁ……もっと上げていこう?あっ……そうそう…デメっちにお届け物があったんだぁ…」
デ「デメっちいうなっ!!」
ふぅ……このハーピーの女性…
本名はサリィ=ウェイネスで、歳は聞いたことないからわからない
たぶん同じぐらいか、少し若いぐらいだと思うけども……
ま、魔物は見た目と実年齢が一緒じゃないやつがいたりするからなぁ……
どんな種族かは言わないけども……
身内に、おそらく義理の姉さんが一人いて、その人と郵便配達の仕事をしている。まぁ……仕事での付き合いってやつだよ
身体的特徴は……小さい胸とオレンジ色の髪の毛……変に逆だっているから、おでこがすっごく広く見える
あっ……これ、本人に言ったら俺と同じように、空中まで連れて行かれて簀巻きにされるから注意な?
ま、ミノムシごっこがしたいのなら、いいんだけどさ……
とにかくクールで容赦ない姉と違って、やたら明るい性格で元気……ところどころ、馬鹿な部分もあったりするんだけど……
なんとなく話しやすいから、いつもの口調で話しかけてしまうんだよなぁ…
デ「それで、お届けものって……?」
サ「これ……グロリア家の末っ子のセムちゃんから………なんか、毎週だよね、何が送られてるの?」
デ「えっ?いや……チョコとかガムとか……そんな感じのお菓子だよ。正直、彼女はお金持ちのグロリア家のお嬢様なのに、こんな俺にそんな物を送ってくるのか、まったく意味がわからないんだけどね?」
サ「ほんとにぃ?怪しいなぁ〜〜……何か、セムちゃんにしたんじゃないの?デメっち……」
デ「してないよ!!それに、あったのだって一度だけだし……どうしてこんなに好意を向けられてるのかさっぱりわからないんだよ」
サ「………ふーん…まぁ、いいや……はい、これっ!!えっと、サインお願い………はい、ありがと・・・っ!!」
しかし…今回はやけに大きな箱だな……中に何が入ってるんだ……?
それに、サリィがこれをどうやって持ってきたのか……非常に気になるよ俺は
サ「あ……あのさっ!!今晩なんだけど……お姉ちゃんが劇場のチケッ
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