どうもー。エンジェルのダリエルでーす。やる気ない態度からわかると思うけど人間からは主神とか呼ばれてる童貞クソジジイの眷属やってまーす。まあスピエルよりはマシっしょー。アタシあいつが寝ぼけてる所しか見たことないんだよねー。
「しかし我ら重臣が勢ぞろいとはな」
「まさかあのことについて何かあるのか?」
今アタシがいる国はチップォークウェでーす。名前の通りマジでちっぽけな国で、資源も財政もダメダメなんだってさー。土地がやせてて作物が育たないし、資源も乏しいから仕方ないってイザベラの姐御は言ってたけど、アタシにはよくわかんねーや。反魔物国家なんてどうなってもいいけどさすがに同情するわー。
「ふはははは。待たせたな皆の者」
重臣の人たちが話しているとこの国の王が高笑いを上げながら入ってきましたー。そして威厳を持って議長席に座りましたー。
「…さて、諸君らに集まってもらったのは他でもない」
王は重苦しく口を開いたよー。重臣の人たちも緊張した様子で見守りましたー。一体どんな話をするんでしょうねー。
「周囲の国から魔物の討伐軍出せとか言われてるんだけどどうすればいいと思う?」
王が急に自信なさそうに言うと重臣の人たちはやっぱりかという顔になりましたー。アタシもそんなことだろうとは思ってたんだよねー。
「またですか。この国にそんな余裕がないことくらい知ってるのになんで頼んでくるんでしょうね」
「全くだ。そんなこと言ってくるくらいなら余裕がある自分たちがやればいいのに」
重臣たち愚痴ってるねー。やっぱり周辺国に対して不満がたまってるのかなー?
「しかたないだろう。どうせ周辺国はこの国を都合がいいパシリとでも思ってるのだろうからな」
「向こうも自分たちの国力を消耗させたくないでしょうしね」
かなり自虐入ってるねー。まあこの状況じゃ仕方ないかー。
「…すまんな。余が不甲斐ないばかりに苦労をかけてしまって」
うわー。王かなりへこんじゃってるよー。やっぱり打たれ弱いなーこの人。
「いやいや、陛下はよくやってますって」
「そうですよ。自ら先頭に立って倹約に励むお姿はとてもご立派ですよ」
重臣たち必死にフォローしてるねー。ここらへんがこの王の人望だって言えるかもねー。
「ふははは。そうだな。余の政治が間違っているわけではない」
打たれ弱いくせに復活早いなーこの人。まあそこがいいと思わなくもないっすけどねー。
「でも一体どうしたらよいのだ?この国には魔物討伐に向けられるだけの戦力も兵糧もないぞ」
軍事責任者らしき人が不安そうに言う。
「かと言ってこのまま何もしなかったら『攻めないのはこの国が親魔物側に願ったからだろう』とか言う超理論を展開して攻めて来そうだよな。本当にどうすればいいのやら」
別の重臣が溜息混じりに言った。
「ぶっちゃけもう親魔物領に寝返った方がよくね?」
チャラい感じの重臣が投げやりな口調で言ったよー。こいつ何で重臣やってんのかなー?やっぱり人材少ないからですかー?
「バカかてめー。周りは反魔物領に囲まれてんだぞ。こんなショボい国フルボッコにされたらすぐ滅んじまうだろうが」
ものすごく悪人面した重臣がチャラ男に答えたよー。この国の重臣変なのしかいないねー。
「は?バカとか脳みそ筋肉なやつに言われたくないんですけどー」
「本当のこと言ったからって逆ギレすんな。マジうぜえんだよてめー」
ガン付け合っているねー。会議でケンカするなんて余裕だねー。
「…重臣にショボいって言われた」
あちゃー。また王が落ち込んじゃったよー。相変わらずメンタル面弱すぎるねーこの人。
「いやいや、この国がショボいのは陛下が悪いんじゃないですよ」
「むしろ陛下だからこそこのレベルのショボさで留まってられるんですよ。他の王だったらすでに滅んでますって」
いや、フォローになってねーしー。いくら単純な王でもこれじゃ復活しないんじゃないですかー?
「ふははは。そうだろう。そうだろう。余でなければこんな弱小国すでになくなっておるわ!」
復活した上に自分の国をけなしてるよーこの人。もしかして自分がほめられればそれでいいのかなー?
「それにしてもどうしたらいいんでしょう?動けるだけの国力はないし、かと言って動かないと袋叩きにされてしまいます。まさに八方塞がりですね」
メガネをかけた人が神妙な顔で言ったよー。
「もう諦めて他の国に吸収とかされた方がよくね?」
…このチャラい人本当に重臣なのー?いくらなんでも投げやりすぎるんですけどー。
「ふざけんな!そんなことしたら民が他国のクソ王に虐げられるだろうが!少しは考えて物をいいやがれ」
この悪人面の人意外にいい人なんだよねー。見た目で誤解されることも多いけどさー。
「熱苦しいんですけどー。それだか
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