―ザァーーーーーー………
どこからか水の流れる音がする。
耳を澄ましてみると、水は流れているのではなく、何かを叩いているかのような……
「…やっば!!」
思わずコウが身体を起こす。窓の外を見れば、案の定空は暗く、所々で真っ黒な雷雲が白く光っていた。
急いで洗濯物を取り込むべく、ベッドから抜け出そうと―
「……どこ、いくのぉ〜?」
身体を起こすのに使った、コウの右手が捕まる。
よほど眠たいのか、顔と身体をベッドに伏せたまま、リブは起きようとはしない。
「……リブ!洗濯物!濡れるから!離してっ!!」
自身の腕を掴む、色白で華奢なはずのリブの手は腕ずくでも離れる気がしないため、コウは言って聞かせてやる。
「別に、いいじゃん……それより……しよー?」
ゆったりと身体を起こすと、寝乱れたランジェリー姿のまま、リブが物欲しそうに見つめてくる。全身からは気だるそうな雰囲気をそのまま、されど、男の目を引き抜く要所には、豊かな丸みと若々しい張りツヤを持ち合わせていた。
思わぬ誘惑にコウはたじろぐ、が、一家の家事を任せれている主夫として、ここで末妹の誘惑に屈するわけにはいかなかった。家事をおろそかにしてまで子作りに励んでしまえば、まず間違いなく、嫉妬深いレゼ姉の般若の面を拝むことになるからだ……本音としてはもちろん、すぐにでもリブを押し倒して乳繰り合いたいところではあるが。
「ッ!……後で相手するから!はやく!」
断腸の思いで、それでいて未練たらたらの妥協案をリブに示す。
「ん〜…………なるべくはやく、ね」
ぱたんとリブがベッドに倒れこむと、ようやく腕をつかんでいた手を離した。
ほっとしたのもつかの間、コウは思い出したように慌てだし、急いで下着とズボンだけ穿いて、二階のベランダへと駆け出す。想像した以上に雨粒は大きく、すでに衣類のかなりの部分が雨でびしょ濡れだった。大急ぎで洗濯物を取り込むが、残念なことに、必死の思いで洗濯物を取り込み終えた頃には綺麗な青空が図々しく顔をだしはじめていた。
「……これだから、夏は」
せっかく取り込んだ物を再び干す気には到底なれず、濡れてしまった洗濯物は部屋干しにしようとコウは決めた。階段を下りて洗濯物をリビングへと運ぶ道中、リブと『お昼寝』した疲れも合わさった特大な疲労感を吐き出すため、盛大に溜息を吐いてみる。リビングに到着するや黙々と洗濯物を吊るしはじめるが、コウにはとてつもない重労働に感じる。だらだらと部屋に洗濯物を吊るしつづけ、ようやく最後となった、今朝洗濯したばかりのリブのタンクトップを手にすると、現金なもので、徐々にコウの股間のものが大きくなっていく。
(……我ながら元気なもんだ)
朝から酷使の極みだというのに、リブとの『お昼寝』を思い出してか、ズボンの中の愚息は早くも臨戦態勢を整えつつあった。自身が限界だと感じても下半身だけは別人みたいに性欲旺盛な姉妹に求められるまま、いくらでも反応できてしまう。若さ故なのか、はたまた男が総じてそうなのかは分からないが、コウにとってはっきりとしていることはひとつ、今すぐにでもリブの豊満な胸元に飛び込みたいと思っていることだった。
手元のタンクトップを急いで吊るすと、末妹が待つ部屋へと足早に向かう。階段はあくまで静かに上り、平静を装って部屋の扉を開けると、昼間に買ったランジェリーを着直したリブが足を正面に組んでベッドに腰かけていた。
両手を後ろに投げ出しているがために、大きく腰を反らした身体の前面には、これ見よがしに実りに実った二つのメロン乳が堂々と張っていた。もはや、眠たそうにしていた妹の姿はどこにもなく、ふと思い出したようにコウが視線を合わせようとすると、不敵な笑み浮かべていたリブが挑発的な視線を飛ばす。
「早いね
#9829;興奮してる?」
「まさか。洗濯物が濡れたら困るだろ?」
うわずって変な声がでないよう、やや声を潜めて返事をするコウ。
「ふ〜〜ん……ま、いっか。それじゃ、第2ラウンドだね……お兄ちゃん
#9829;」
自身を支えていた両手を投げ出し、リブは後ろへと倒れこむ。組んでいた足を大きく開いてみせ、魅惑のベッドへと誘う。どうやら第2ラウンドのリブは、兄貴のお手並みを拝見したいらしい。
(それなら、遠慮なく……)
高鳴る動悸と鼻息を押さえ、コウはベッドに忍び寄ると、横になっているリブの顔元のすぐ横に右手を置いて体重を預け、膝をベッドにのせた、瞬間―
―ユアショック!アイデソラガオチテクル〜♪ユアショック!オレノムネニオチテクル〜♪
コウのズボンからハイな曲が流れだす。
一瞬、間の抜けた視線が兄妹の間で交差する。部屋に鳴り響くテンション高めのメロディに反し、みるみるリブの顔が不機嫌なものとなるが、コウにはどうしようもない。ズボンで鳴り響く、ハイな
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