洞窟を離れて割と近い農村部、三姉妹の中で決断力と行動力がある長女のブゥは、早速この場所に巣を作ろうと行動を開始しました。
時期はもう秋の暮、麦畑には刈り取った麦の茎が干され立派な藁がたくさんできていました。
「藁かこいつをいくつか頂戴すれば、あたいの巣ができるな。」
そう考えれば行動が早い、ブゥは辺りにある藁を一気に集め、村はずれの方に向かえば器用に、麦藁のテントを作りました。
「なかなかの上出来だねぇ、さて汗もかいたし水浴びにでも行くかな。」
テントの出来を自画自賛したブゥは、そのままテントの近くの川へと向かいました。
一方そのころ、麦藁を盗まれた農家の人々は酷く憤慨していました。
「またあの魔物か! 今度という今度は!」
今までもオーク三姉妹にさんざん農作物や家畜を盗まれ、今回は焼いて肥料にする為の藁も盗まれたのです。
「でも相手は魔物だ、何をされるかわからねえ。」
怒りはするものの、ほとんどの人々は魔物を恐れ、手出しできないでいました。
「領主様への嘆願書は出してるだ、オラたちがいかなくても討伐隊が来てくれるだ。」
「だけど、被害が出てから嘆願書は出してるがちっとも討伐隊は来てくれねえ、あいつら年貢や税金は絞りとるくせに、肝心なときは何もしてくれん!」
村の会議で一番怒りをあらわにしているのはこの村で一番の働き者バルタでした。
バルタの育てる農作物は味が良く、出来もいいのですがそれが故にオーク三姉妹の格好の獲物でした。
その影響もあり収入は少なく、バルタは未だに嫁を娶っていませんでした。
「もうオラは我慢できねえ、オラがあの魔物をやっつけてやる!」
そう言ってバルタは鋤を手にし、村の集会場から飛び出しました。
「待て、バルタ!」
村の者たちは、バルタを止めようとしました。彼の身を心配しているのではありません、魔物の仕返しが怖いからです。
ですが、村一番の屈強な男は、止める村人を振り払い、村の子供が魔物を見たという村はずれの方に向かいました。
悪鬼のように進んでいくバルタを見て、村人達の中では。
「もしかして、バルタの奴あの魔物を退治してしまうかもしれん。」
と淡い期待を持つ者もでてきました。
「ふぅ、水も美味しいし、気持ちイイね!」
オークはご存知の通り、豚の獣人であります。
豚という動物は、意外と思われる方もいると思いますが非常にきれい好きな動物で、ブゥもまたきれい好きでありました。
一糸まとわぬ姿になれば川に入り、少し冷たい水を身体にかけ、柔らかな肢体を手で磨き、ブゥはうっとりと自分のテントを見ていました。
これから奴隷を捕まえあのテントの中で行われる激しい交わりあい、自分の肉体に魅了され、精を供給するだけの家畜の男にまたがり快楽を貪る自分の姿を思い浮かべれば、手は自然に自分の大きな乳房と股間に伸びていきます。
ブゥの乳輪は大きめで色は薄く、乳首は小豆のような大きさ、その乳首をきゅうっと摘むのが好きで、奴隷に軽く噛むようにと命じることを妄想しながらいじります。
「そうだ、軽く噛んで吸うんだ。」
まだ見ぬ奴隷に自分の身体を奉仕させる事を想像し、気持ちは高ぶっていけば、今度は手を少し濃い恥丘の茂みに手を這わせ、そのままラビアに指を這わせればゆっくりと擦りあげていきます。
「はぁん、ん、上手よ……いい子ね。あ、はぁ…………ん?」
甘い声を漏らし、妄想に浸りながら自慰を行なっていると、自分のテントの方からザク、ザクと妙な音が聞こえてきました。
その妙な音に現実に引き戻されたブゥは不機嫌な表情を浮かべ、その音のする方へと視線を向けました。
「くそ!今度はココに住み着こうってのか! 魔物の巣なんぞこうしてくれる!」
聞こえてきたのは、男の声とそして植物が刃物で切られる音。
見れば自分のテントの前で一人の人間の雄、先ほど村の集会所から飛び出してきた男、バルタが暴れているのが見えました。
バルタは手に持った鋤をブゥのテントに突き立て、崩すように解体をしました。
「て、てめぇ! 何しやがる!!」
頭に血が登ったブゥは鎧を兼ねた自分の衣服や武器も手に取らず、そのままバルタの方に向かいました、決断力と行動力があるのが彼女の長所ですが、この時は短所として働きましいた。
「何してやがるじゃねえよ豚女!」
バルタは川から全裸の女が血相を変えて向かってくるのを見て一瞬怯みましたが、彼女の耳と尻尾を見て魔物だとわかれば、そのまま鋤の腹でおもいっきり彼女の頭を叩きました。
「さんざん人様に迷惑をかけておいて、てめえこそ何やってやがる!」
バルタは日頃の鬱憤を込め、女性の姿をしていようが構わずに鋤で殴りました。
「い、いてえ、てめえ、アタイを誰だと、い、いてえ!」
普段なピンチの時は
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