《現在地不明(草原)》
少年
「zzz・・・zzz・・・」
昔々(でもない)あるところに一人の少年が草原で寝ていました。
どうやらお昼寝しているようです。
少年
「んん・・・zzz・・・zzz・・・」
少年は深い眠りについているようだ。
なので突然体が光り始め、場所が移動しても少年が起きる事はなかったのだった・・・。
少年
「ぐぅ・・・ぐぅ・・・」
《不思議の国(草原)》
マッドハッター
「おや?この子は・・・?」
少年
「ぐぅ〜ぐぅ〜・・・」
私はマッドハッターのマッター・ハッドという者だ。
マッドハンターでもなくマッドハッカーでもなくマッドハッターなので間違えないように。
私は散歩をしていたら少年が草原で寝ていた。
それだけならただ微笑ましいだけだが、魔物の匂いがしないと言うのは放っておけない。
それに容姿が私の好みに完全に一致していた。
いわゆる一目惚れというやつだ。
早くも体が子作りの準備を始めている。
このままでは他の魔物に横取りされそうなので、私は心苦しかったが少年を起こす事にした。
マッター・ハッド
「少年、起きてくれ、少年。」
少年
「zzz・・・んんぅ・・・?」
体を揺すりながら声をかけると少年は目を覚まし始めた。
少年
「ふぁぁぁ〜・・・」
マッター・ハッド
「おはよう。よく眠れたかな?少年。」
少年
「おはよ〜・・・あれ?お姉ちゃんだれ?」
マッター・ハッド
「だれかに名前を聞くのは、自分が名乗ってからだぞ?」
少年
「僕はコルノ。よろしくね!お姉ちゃん!」
マッター・ハッド
「私はマッター・ハッド。好きに呼んでくれて構わない。好きな者はキミだ。」
コルノ
「僕の好きな物はお菓子とお茶とジュース!お姉ちゃんの好きな物って僕なの?」
マッター・ハッド
「ああ、そうだ。」
コルノ
「ありがとう!じゃあ僕もお姉ちゃんの事、大好き!」
マッター・ハッド
「・・・」
つつつ・・・
コルノ
「お姉ちゃん!?鼻血が出てるよ!?」
マッター・ハッド
「おや、これは失敬。」
フキフキ
マッター・ハッド
(ヤバイ・・・今のはクラッときた・・・絶対にこの子を私の物にしなくては!)
コルノ
「お姉ちゃん?」
マッター・ハッド
「そういえばお菓子とお茶とジュースが好きなんだっけ?」
コルノ
「うん!大好き!」
マッター・ハッド
「よしわかった、じゃあ一緒にお茶でもしようか。」
コルノ
「さんせー!」
こうして私はコルノという少年の保護に成功したのだ。
拉致の間違い?チョットナニヲイッテイルノカワカラナイナ。
《マッター・ハッドの家(リビング)》
僕はマッター・ハッドお姉ちゃんの家にいた。
これからお茶とお菓子を一緒に食べるらしい。
もちろん、僕も一緒で食べるんだって!
コルノ
「どんなお菓子が来るのかなー?ワクワク!」
マッター・ハッド
「お待たせ。」
コルノ
「わあ・・・!」
そこには天国のような光景が広がっていた。
様々なクッキーが並べてあるのだ。
これに反応しない子供はいないであろう。
もちろん、子供であるコルノも例外ではない。
コルノ
「ねえねえ!これ食べていいの!?」
マッター・ハッド
「いいよ、好きなだけお食べ?」
コルノ
「わーい!いっただっきまーす!」
コルノは凄い勢いでバクバク食べ始めた。
必死にクッキーを頬張る姿はとても微笑ましいものだった。
しかし、マッター・ハッドは黒い笑みを浮かべていた・・・。
マッター・ハッド
「美味しいかい?」
コルノ
「うん!」
マッター・ハッド
「そのクッキーには隠し味に私の母乳が入っているから凄く美味しいのさ。」
コルノ
「ふ〜ん・・・」
この時点で既におかしい事にコルノは気付けなかった。
理由はマッター・ハッドの母乳入りクッキーのせいだろう。
コルノ
「で!?お茶は!?ジュースは出る!?」
マッター・ハッド
「もう、せっかちだなキミは、ちょっと待ってくれたまえ。」
そう言うと、マッター・ハッドお姉ちゃんはコップを机の下の方に持っていった。
マッター・ハッド
「ん・・・
#9829;」
そう、マッター・ハッドお姉ちゃんが呟くと。
チョロチョロ・・・
という音がしてから。
ジョロロロロロロロ・・・
という音がした。
きっと下の方でお茶を注いでるんだ。
コルノはそう納得していた。
マッター・ハッド
「ふぅ・・・はい、お待たせ。」
そう言うと、そこには溢れるギリギリまで注がれたコップがあった。
コルノはそれを見ていると、段々飲みたくなる衝動に駆られていた。
マッター・ハッド
「コルノ君だっけ?遠慮することはない、さあ飲
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