マジルジャンの決闘士

日が暮れてもなお、華やかな魔界の街。
人口の規模とは裏腹に建物は色彩を放ち、あちこちで歓声や嬌声が聞こえる。
まるで1つの生き物のように町は輝き、うねり、そしてやかましく囁く。

魔王軍の高官が肝入りで造ったという、魔界でも屈指の危険スポットである街。
その街の名は

    マジルジャンの街

その街にはある特殊な法律が存在し、様々な目的を持つ者が集まってくる。
しかし、集まってきた者たちがこの街ですることと言えば、ただひとつ。




「うへへへへへ、間近で見るとますますの上玉だぜぇ・・・」
「犯すぜぇ・・・犯すぜぇ・・・」

街の裏路地に連れ込まれたアタシは、8人の下種な男たちに取り囲まれている。
つーか、いきなりこれやばくね?普通にアタシやばくね?

「アタシを抱きたいのなら、まずは賭けるもの賭けな。言っとくけど・・・」
「おめーにどうこう言う資格はねぇんだよ、おめーは俺たちに黙って犯されていればいいんだよ!」
「犯す?・・・それはやめといた方が賢明だよ。」

舌なめずりをしながら、煤だらけで脂ぎった男がアタシの顔を間近で覗き込む。
うう・・・今からこんな奴に犯されるのか・・・気持ち悪。
生まれの容姿はどうこう言うつもりは無いけど、せめて清潔感くらい持ってほしいもんだね。

「ヒャッハーー!!もう我慢できねぇ!!それっ!!」



「だから、やめとけ言ったのにねぇ・・・」

アタシを取り囲んで粋がってた男どもは、15分でアタシの足元に全員転がることになった。
全員白目を剥いて、無様な格好でノびている。

「そんな粗チンじゃこの街では生き残っていけないよ。とっとと出て行ったらどうだい。」

アタシがちょっと可愛がってあげたら20秒持たずにドッピュンだから、粗チンもいいところだ。
そもそも、賭けるもの賭けて然るべき場所に来ない時点で終わってる。
あっという間に身体中精液だらけだ。しかもアソコまで不潔だったのか、クサい。落第点。

「ぅぉぅぅぐぐ・・・・・・・・えがったぁ・・・・・・・・」
「はぁ、どっかでひとっ風呂浴びて来ようかねぇ。」

アタシは男たちに一瞥もくれず、とっととホテルに戻ることにした。
まあ、あれだけ精液搾り取ればしばらくは立ち上がれないだろうねぇ。



ホテルでさっぱりしたアタシは、今度こそ『勝負の相手』を見つけるべく、ホテルを出て煌びやかな通りに足をのばした。
大通りのド真ん中を堂々と闊歩するアタシに対して、男どもは怯えた視線か、遠慮した視線しか向けない。
いい加減こっちから漁ろうと思ったときに、骨のありそうな大男が1人、アタシの前に立った。

「お前が噂のサキュバスか?」
「多分そうだけど、名前で呼んでほしいものだね。アタシの名はアレクサンドラ=メティジ。この街・・・マジルジャンの吸魔サンドラとはアタシのことさ。」
「ジェフ=パルティと言う。吸魔サンドラ、お前に勝負を申し込む。」

ようやくアタシに挑んでくる男が現れたよ。
マジルジャンの街では、こういう『勝負』が日常茶飯事に行われている。アタシはそいつで稼いでいい暮らしをさせてもらっているんだ。
勝負といったら、賭けるものも当然ある。

「いいねぇ、骨のありそうな男だよ。いくら賭けるんだい?」
「500だ、500張るぞ。」
「決まったね、500賭けて勝負だ。もちろん金貨だよねぇ?」
「そうに決まっているだろう。」

周囲の野次馬から「おーーっ!!」という歓声が上がっている。
今口笛吹いた奴。うるさい、黙らないとウォーミングアップに絞るよ。

「さっそく行こうかい。3番館が近いねぇ。」
「ふん、随分とご機嫌ではないか。すぐにその自信を嬌声に変えてやる。」



アタシとジェフとかいう大男は、近くのラブホテルにチェックインした。
察しがいい奴なら気づいていると思うけど、この街でいう『勝負』とは『セックスバトル』のことなんだよ。
男は女をイかせたら勝ち、女は男を射精させたら勝ち、といったところかねぇ。
そして、この街でのラブホテルは『決闘の場』を指すのさ。

「こっちはもう脱いだよ。アンタの実力、見せてもらおうじゃないのさ。」
「ふん、これを見ても、そうは言ってられるかな?」

ジェフがパンツを脱ぐと・・・わーお、こいつはでかい。
普通の女じゃ入らないんじゃないかってくらいのデカチンポだねぇ。下手な男の2倍サイズだよ。

『ソレデハ、決闘ノ開始ヲ宣言シマス。』

審判役のロボットが決闘の開始を宣言する。
決闘には立会人が必要なんだけど、マジルジャンの街ができたばかりの頃は魔物娘が審判をやってたんだ。
結果は・・・審判放棄、3P突入事件が続出したんだ。当たり前と言えば当たり前だねぇ。
それから審判はロボットになったんだ。これも当たり前と言えば当たり前だねぇ
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