ゴブリン達を調教したその日の晩。
アルカ島に、クレイ、フェイラン、レダが集まっていた。
フィアリアやラーナ、リノン、それにティノやリィナ達もいる。
「さて、話とは何だ?」
フェイランがティノに尋ねる。
どうやら三人は彼女らに呼び出されたようだ。
「あ、あのですね…」
ティノはもじもじして、返答を言い渋っている様だ。
「どうした?」
「その…あの…」
「私を、クレイ君のお嫁さんにしてくれませんか!?」
「えっ!?」
突然の告白に、クレイが仰天する。
「ほう…処女を奪った相手の妻になりたいと」
「はい…」
ティノが真っ赤になりながら頷くと、リィナがフェイランの服の裾を引っ張ってきた。
「フェイラン…様。わ…私は…フェイラン様の…………♪」
どうやらリィナはフェイランの妻になりたいらしい。
「ふむ…私の妻か…………既に私には妻が4人、愛人が15人いるのだが…」
「そんなにいるんですか、フェイランさん!?」
「ちなみに私も『愛人』という扱いです、クレイ様」
クレイはまたしても仰天した。
彼の女性遍歴が常人並でないとは思っていたが、さすがに多すぎる。
するとリィナが恐る恐るフェイランに話しかけた。
「えっと…あの…じゃぁ…愛人…でもいいので…」
「妻となると少々厳しいが…愛人なら構わない。無論、ちゃんと愛情を注ごう」
「あ…ありがとうございます♪」
一方、ティノはクレイの方をじっと見つめている。
「…で、ティノはクレイの妻になりたいのだったな?」
「は、はい」
「反対する理由はないがな…」
「ちょっと待って、フェイランさん」
フィアリアがフェイランに訴えかけた。
「クレイ君の妻は私でしょ?」
「アルカは一夫多妻制だぞ? 前にも言ったはずだが…」
「でも、それでも…」
フィアリアは尚も食い下がった。
フェイランの説得は諦め、ティノの方を睨み付ける。
「…………」
「…………」
ティノとフィアリアは、視線を激しくぶつけ合っている。
そこへフェイランが横槍を入れてくる。
「…元より、クレイはラーナやリノンとも既に交わっているのだがな」
「それでも、フリーな彼女たちと違って私はクレイ君の妻っていう地位があるから…」
フィアリアに反論され、フェイランは溜息をつきながら頷いて、クレイの方を見た。
二人の視線の間で、クレイは先ほどからオロオロしっぱなしだ。
「あ、あ…あの…僕…僕は…」
「…そうだ、クレイの意見も聞かなくてはな。ティノを妻にすることに異論はあるか?」
「その…えっと…僕は…」
クレイは二人の板挟みになって困惑している。
ティノを拒む理由や度胸はない。
しかし、自らの童貞を捧げたフィアリアを裏切る事にならないかが心配でもある。
「ど…どう…しよう…」
悩むクレイに、フェイランが言い放つ。
「二人分愛せば良いだけの事だろう? クレイになら出来るはずだ」
「えっ、でも…あの、その…」
尚もクレイの戸惑いは消えない。
そこへラーナとリノンが囃し立てる。
「ほら、男ならしゃっきりしなさい! ってね♪」
「しなさーい♪」
「こらこら、クレイはショタだぞ」
(あー…フェイランさんの中では男≠ショタだったんだっけ…)
クレイは未だ結論を出せずにいる。
長い沈黙を破ったのは、フィアリアだった。
「…………私のこともちゃんと愛してくれるなら…」
「え?」
「ちゃんと私も愛してくれるなら、何の後ろめたさも感じなくていいでしょ?」
「あ…えっと…」
クレイは俯き、ティノとフィアリアの手を同時に取った。
「こんな…こんなボクですけど…よろしくお願いします…」
「こちらこそ♪」
「やった…私にも可愛いパートナーが出来たんだ…♪」
「ふふ…おめでとうクレイ」
フェイランはニッコリとした笑みを浮かべ、次いでフィアリアとティノに向き直った。
「さて、もうすぐ夕食の時間だが…フィアリア、ティノ、どうする?」
「どうするって…?」
「これからクレイと楽しむか…? と聞いているんだ」
「え、ちょっ…フェイランさん…!?」
いきなりの展開にクレイが狼狽える。
昼間にかなり搾られた精もまだ回復しきってはいない。
「たった今、二人とも愛すると宣言しただろう? …夕食の時間は少し遅らせよう」
「かしこまりました、フェイラン様」
「は…はい…………あの…よろしくお願いします…」
クレイに反論や抵抗の余地や意思は既になかった。
顔を赤らめて、二人に頭を下げている。
「うーん…私の性質上、同時にってのは無理だから…ねぇ、最初は私からしましょう?」
「えー! 私が新妻なんだから、私が先!」
「私の種族の事を考えれば、私が先の方が後々困らなくて済むわ」
「むぅぅぅ…」
「あわわ…ふ、二人とも落ち
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