あたしは地下洞窟の最奥にある、棺桶が三つ並んだ小部屋にいる。
他の二つの棺桶にいた奴らは一足先にグールになって、どこかに出て行ってしまった。
洞窟は殆どが下り階段になっていて、小部屋には分厚い扉もあるので防音バッチリ。
これで中で私がナニをしようとも気づかれない。ありがとう昔の人。
「こ…ここで絶対、お宝を見つけてやるっ…」
どうやら入ってきたショタは墓荒らしらしい。たっぷり罰を与えなくては♪
「…………怖くない、怖くない怖くない怖くなんてないっ…」
しかも臆病属性らしく、自分に無理やり言い聞かせてる。ごちそうさまです。
ここで私の考えた究極のプランを紹介しよう。
ぶっちゃけ扉を開けた瞬間に襲ってもいいけど、声が漏れたら後で面倒になるかもしれないし。
まずショタが扉を開けて部屋に入る。
その時、あたしの入ったのも含めた棺桶全ての蓋を閉めて、中に死人がいると思わせておく。
臆病なショタのことだ、まずは棺桶以外に何かないか探すはずだ。
もし開けてきたら仕方がないから即犯す。私の棺桶は一番奥だから心の準備は出来る。
そしてあたしは部屋の隅っこ―あたしの棺桶の真横に宝石を置いておく。
宝石は棺桶に入ってたやつだが、この姿になってからは飴玉代わりにしか感じない。
ショタがそれを見つけて宝石を手に取った瞬間、あたしは棺桶を勢いよく開けて姿を現す。
そしたらショタは多分腰を抜かすだろう。
まだ見ぬショタの怯えた顔が眼に浮かぶ。…いかん、涎が止まらない。
腰を抜かしている間にあたしは素早く扉を閉めてかんぬきをかける。
これでショタの捕獲が終了、あとはたっぷり頂いて…うへへ。
「扉…? この中にお宝があるかも…」
そんな事を考えている間に、どうやらショタは扉の前まで来たようだ。
「…………あれ、もしかして…カギかかってない…?」
そこで私はハッとした。
こういう場所でカギのかかってない扉があったら普通はどう思うか。
「…もう誰かが入って…お宝持っていっちゃったのかな…」
ビンゴだ。当たって欲しくなかった。
最悪、扉の前でUターンされたら、あたしはまた骨っぽい何かをしゃぶる性活に戻ってしまう。
「で、でも…まだ何か残ってれば…よし!」
ありがとうショタ。獲物じゃなければ崇めてた。
そして―部屋の扉が開いた。
「ひっ…!」
三つ並んだ棺桶に早速たじろぐショタ。想像以上に臆病と知って鼻血が出そうだ。
怖がりすぎて帰らないことを祈りたいが…
「か…棺桶は後回しにしよう…」
読者が退屈しないか心配なぐらいに思惑通りだ。
「だ、大丈夫…大丈夫…怖くない、怖くない…うぅ…」
棺桶の中があたしor空っぽとは知らずに怖がるショタ。
気がつくとあたしは荒い息でバレないか心配なぐらいハァハァしていた。
「あ…あれは…!」
どうやら宝石を見つけたらしい。声が喜びに満ちている。
「や…やった…やったー!」
(今だっ!)
あたしは勢いよく棺桶の蓋を開け放ち、ショタに向かって叫んだ。
「のーろーうーぞーっ!」
「ぎみゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
ショタは仰天してひっくり返った。
ショタはターバンを巻いて、赤いジャケット、白い短パンという出で立ちだ。
さすが砂漠だけあって露出度が高いなハァハァ。そしてすっごい可愛いなハァハァハァ。
ハァハァする間を惜しみつつ、あたしは素早く扉を閉め、かんぬきをかけた。
そして再びハァハァすべくショタのところに舞い戻る。
「はッ…はぁ…………く、来るなぁぁぁ…」
嬉しい誤算が一つ。
ショタは怖がりすぎて、腰を抜かしたまま失禁していた。恐怖失禁ハァハァ。
そして嬉しくない誤算も一つ。
ショタは武器を所持していた。短剣だ。
これは参った。
考えてみれば、シーフだから武器ぐらい持っているのは自然だ。
むしろ、脅かした時に刺されなかったのを幸運と思うべきだろう。
しかしよく見ると短剣を持っている手が震えている。
これならちょっと脅かせば何とかなりそうだ。
ここであたしは自分の棺桶の中に、さっき落とした骨っぽい何か(犬用)を見つけた。
これは使える。
あたしはそれを手にとって、ショタに言い放った。
「こうなりたくなかったら武器を渡せぇ!」
「ひっ!?」
効果テキ面。
ショタは偽者の骨とは知らずにすっかり怯えて、短剣を渡してくれた。…偽者だよね、この骨?
それよりも、ようやくショタをこの手で…じゅるる。
「さぁてと…♪」
「ひっ…や、やめてください…許してくださいぃ…」
ショタは反対側の隅っこへ逃げる。
こういう追い詰めシチュ、一度でいいからやってみたかったんだよハァハァ。
涙目で、震えて、唇なんてワナワナさせ
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