窓から入り込んだ日差しが瞼を突き刺して、男は目覚めた。
眩しさに唸りながらもベッドから上体を起こそうとするが、妙な重みがかかってできない。
瞬間、粘ついた水音が聞こえ、股間に寝起きにはしんどい刺激が伝わってくる。
一体何が原因か、などと考える必要はなかった。
男の腕の中には、伴侶でもあるマイコニドの少女が気持ちよさそうに寝息を立て眠っていたのだ。腕を回し、足まで男に絡ませて、それこそ木々に根を張るキノコのように身体全体を密着させていた。
比較的小柄な体躯であるマイコニドの寝顔は無垢で無害な少女のようにも見える。
しかし彼女はそんな生易しい存在ではなく、れっきとした人間を襲う魔物なのだった。
その証拠に、彼女の秘所は眠ったままでいながら、男のそれを咥えこんだままでいた。
昨晩も胞子を吸って彼女と交わっていたせいかよく覚えていないが、繋がったまま眠ってしまったらしい。男がマイコニドに襲われ、同じ家で暮らすようになった今、そういうことはけして珍しくなかった。
「おい、おい、起きてくれ」
足まで絡ませてあっては腰を引くこともできず、胞子が飛び出ない程度に彼女を揺する。
こうすると見た目は本当に幼い少女なのだということを思い起こされて、どうにも犯罪的に思えてしまう。
しばらくして、マイコニドが起こされた事への不服一色な呻き声を上げた。
「うう〜ん……まだねむい……」
「お前がしがみついてるせいで俺が起きられないんだよ。とにかく離れてくれないか?」
「えぇ〜〜…やだ〜〜……」
女の子がしてはいけないような濁声で応えられ、嘆息する。
太陽は既に朝を通り越し、もうすぐ昼になろうかという位置にある。
魔物を伴侶とする男とて、年中寝たきりの日々を過ごしたいわけではなかった。
しかし森の茸であるマイコニドはマイペースそのものといった態度を取り続けている。
「だってぇ、うごくと疲れるし……この方が落ちつくんだもーん……」
欠伸交じりにそんなことを言うマイコニド。
突然走ってきた彼女に抱き着かれた男にとっては、この期に及んで何を言うかという話だ。
しかし彼女にとって一番の幸せは大好きな夫に引っ付くことであり、例え夫の申し出でも離れるいわれはないのだった。
「頼むからさ……腹減ってるんだ、お前だってそうだろ? 飯を食うことは生きがいの一つだと思わないか。な?」
「ん……あさごはん……かぁ……」
男の一言はようやく彼女の心を動かしたらしかった。
絡まれてあった腕と足が離れていき、男はほっと一息をつく。
彼女は眠たげな瞼をゆっくり開きながら、笠越に目を光らせて、言った。
「うん、あさごはん、貰おうかなぁ……」
やっと離れる気になったか、と思ったのも束の間、男の表情は驚きに染まった。
マイコニドが自分の頭、正確には被っている笠を自らの腕で叩き始めたのだ。
ぽふぽふ、と可愛らしい音が鳴ったかと思うと、部屋一面に薄紫色の胞子がまき散らされる。
普段から彼女の体を下手に刺激しないよう気を付ける男だったが、自分でやられたらどうしようもない。
げっ、という声を出しながらも口を塞ごうとするが、こうなったらもう遅かった。
胞子を吸ってしまった男の思考は急速に桃色に染め上げられ、萎えていた一物が彼女の中で一気に肥大化する。
粘り気の強い粘液が絡みつき、膣内の襞が恐ろしいくらいの刺激を与え、理性を一気に削り取った。
発情した犬のように荒い吐息を吐いている男は、もはや彼女の言いなりにすぎない。
マイコニドは幼い容姿には似つかぬ妖艶な表情で、男に命令を下した。
「それじゃ、ちょーだい、ね……♪」
思考を単純化された男に彼女の言葉が届いたか否か、男は猛烈に腰を振り始めた。
酩酊のような心地よさに浮かれながら、身体は欲望の奴隷になる。
一物を通して伝わる魔性の快楽は容易に男の思考を溶かしつくした。
彼女の控えめな喘ぎ声漏れ出て、粘性の高い愛液がぬちゅぬちゅと音を立てる。
それがまた男の欲望を掻き立てるのだった。
「ぁ……っ……ぅ……♪」
マイコニドの矮躯に腰を突き出す度に笠が揺れ、胞子がまき散らされていく。
奉仕のおかげで頭が真っ白になっているからか、感覚が鋭敏になっている。
何倍にも増幅された快楽が全身を伝わり、気持ちいいことしか、腰を振ることしか考えられなくなっていた。
獣のように涎を垂らしながら快楽を貪る男を、マイコニドは愉し気な瞳で見る。
自分とと同棲してから日の浅い彼は簡単に快楽に溺れてしまう。責めるにしても、責められるにしても、弱々しい夫を見て愉しむのが隠れ趣味だったりするのは秘密だ。
「んっ……ふぅっ……あぁっ……」
ベッドに寝そべる彼女
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