見学!剣撃部!-強さと誇りと守るモノ-



「いや〜!うまかったなぁ!」

「本当においしかったですね。また機会があったら食べたいですよ」

俺たち2つの班は食事を終え、一息ついていた。
料理を作った当の本人であるシューゼンは、先程からキッチンでまた何かを作ってるようだ。
・・・何故かレーヴァも負けてはいれられないといった感じでキッチンで何かしているようなのだが・・・


「みんな食い終わってるな」

「お、シューゼン。今度は何作ってきたんだ?」

何やら甘く香ばしい匂いとともにシューゼンが戻ってきた。

「ザイリョ(材料)が余ってたんで・・・ちとお菓子をな」

「何!?おかし!オカシ!(´∀`*)」

「よしよし、ルーク。待て」

「犬か俺はッ!Σ(゚д゚; )」

「お手」

「わんっ・・・て、やらすな!!」

「うわぁ気持ち悪い」

「ストレートにひどい!?( ;Д;)」

ルークはいつも通りである。


「で、何作ったんだ?」

「スフレ」

「スフレ?」

「軽くてふわふわしたケーキみたいなもんだ」

「そんなものまで作れるでありますか・・・」

「作るの久しぶりだったから心配だったがな。さて・・・」

するとシューゼンはゴホンとひと呼吸おき・・・


「デザート作ったけど、食べる人ーーー!!」

『はーーーーーーーい!!!』


いきなり大きな声で言われたが、ノリ良く返事をする俺たち。
景気のいい声で促されたら元気よく答えたくなるよね。

「うん、それじゃ召し上がってくれ」


・・・・・


スフレを食べ終わる頃にはそれなりに時間が過ぎていた。
時計を見つつ、レシア先生が話を始めた。

「みんな、少し作業を中断して聞いて欲しい。

そろそろ終了の時間なので、片付けを始めてくれ。
使った道具や食器は洗った後、よく拭いてから調理台の上に置いておくように。
テーブルもよく拭いておいてくれ。
それが終わり次第、私たちに報告すれば各自退出してくれて構わない。

今日の午後は自由だ。選択授業の見学がてら参加するのもいいし、活動しているサークルの見学に行くのもいいだろう。
今の時期は新入生の見学用に、午後の時間からサークルの活動が許可されているから、上級生はみんな待っているな。

もちろん外に出るのも構わない。好きに過ごしてくれ」

『はい!』

「ああ、それと料理部がここを引き続き使うだろうから、見学したいのならこのままいるといいだろうな。
それじゃ各自の作業に戻ってくれ」


「さーて、それじゃ片付け始めますか」

「みんなは午後、どうするのでありますか?」

片付け始めようとすると、ネイビーが尋ねてきた。

「俺たちは剣撃部の見学に行くつもりさ。昨日からみんなで行ってみようって話でな?」

「おお!ふむ・・・自分もついて行ってよいでありますか!??」

「別にいいよ。みんなもいいよな?」

満場一致で頷く。

「ありがとうであります!恩に着るであります!!」

そんな大袈裟な。

「実は、エイミィがそのまま料理部の見学でここにいるから、一緒に行く人がいなかったであります・・・」

「なるほどね・・・」

「よかったねぇ〜、ネイビーちゃん〜♪」

「うし!ちゃっちゃと片付けて見学に行ってみよーぜ!」

ルークが張り切った様子で片付け始める。
頼むから皿割らないでくれよー・・・?

・・・ん?そういえば・・・

「シューゼンが見当たらないなぁ」

「シューゼンなら先ほどトイレに行くと言っていたぞ?済まないが片付けはみんなで頼むとな」

レーヴァがそう答える。
もしや剣撃部に行きたくないからあいつ逃げたんじゃないだろうな・・・
乗り気じゃなかったし・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


片付けはみんなで協力してやったので思った以上にすぐ終わった。
まあ自分の班で使ったお皿と調理器具を洗って片付けるだけだったからね。
すでにシューゼンたちの班は調理器具が綺麗に片付けられていた。
誰がやったのか聞いてもみんな知らないそうなので、おそらくシューゼンがやっておいたのだろう。

家事スキル半端ないなあいつ。主夫か。


「さーて!それじゃ剣撃部に向かうとしよーぜ!」

「あ、ちょっとトイレ行ってきていいかな」

「んだよ、早く行ってこいよー」

「ああ、悪いな」

恥ずかしながら少し我慢してたんだよね。


・・・・・


えーと、ここかトイレ。
・・・なんか少し異臭がするんだが。

あそこの個室からだな。あれ?開いて・・・





「おろろろろろろろろ・・・」ドボドボドボ・・・

「えぇー!?大丈夫かお前!!?」




見かけないと思ったらここにいたのかよシューゼン!?
しかもなんで血吐いてんの!? しかも出て
[3]次へ
ページ移動[1 2 3 4 5 6..9]
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想[#]メール登録
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33