だれかがこんなことを考えたことがある。
この世界で最初に誕生したのは人間か魔物か…………。
実に不思議な考え方だった、人間は永い進化の歴史を繰り返して誕生した生物
では魔物は?
数多な種族を持つ彼女たちは一体どういった過程をもって今の姿がある。
例え、過去に人間を多く殺めた種族だとしても………、
彼女たちはその進化の過程で今の姿がある。
ならば…………それを受け入れてやるのも、
人間の進化の過程ではないのだろうか……………。
その血塗られた過去を忘れろとは言わない。
ただその恨みを彼女たちと共にこの剣で受け止めるのが
我々シュザント………魔物との共存を望む私たちなのである………。
≪主人公:ザーン視点≫
…………あちらの怪我人を………
手を回せるものはこちらに…………
……手を貸して…………
………うう、痛い…痛いよ………
………隊………………いちょう………
………隊長………!
視界が暗いが音が聞こえる、
私は今目を瞑っている。そしてこの声は………
「キリ……アナ……」
「はっ……た、隊長……ッ!」
私が瞼を開けるとそこにはキリアナが私を見下ろしていた。
この間のリゼッタのときといい、まただな。
どうやら私は体に布を被せて横になっているらしい。
「ここは………?」
「山林演習場のキャンプ場です………、隊長……よかった……
なにがあったかは……覚えていますか…?」
「ああ、覚えている…。どうやら………運よく生き残ったか……」
「はい……隊長のおかげです……、あの時、隊長がいち早くみんなの
行軍を止めていたおかげでこの程度で済んだのです」
「この程度………か……」
私は周囲の様子を見渡した。
いつの間にか夜の暗さが広がりつつあり、
魔王軍から派遣されたホーネットたちが大忙しとなっている。
怪我をしたホーネットを治療するホーネット。
怪我がひどいものは寝床で横になり傷の痛みで悶え苦しんでいる。
そしてそんなホーネットたちに紛れて治療しまわっている
第四部隊の者も何人か見かけた。
サキサにリゼッタ……ヴィアナにシウカ………
「ノーザは偵察か………?」
「はい、今のところマスカーには派手な動きはないようで………」
「向こうも、こちらの奇襲で戦力が分散されたからな………
あちらもあちらで戦力を整えているのだろう……………ところでキリアナ」
「はい?」
「私を心配して手を握ってくれるのは嬉しいが、さすがにもういいぞ?」
「え……?……あっ!い、いやこれは………その………恐縮です……///」
キリアナは顔を赤らめ私の手を握っていた両手を離した。
よほど私の事を気にかけていたのだろう、健気な娘だ………。
とりあえず私は自分の身を起こし、体に異常がないか確認した。
「骨は折れていないようだな………頭に巻いてある包帯はお前が?」
「ええ、みんなに隊長を診てやってくれと…包帯はヴィアナが……」
「そうか……、世話をかけたな……。
さっそくで悪いが状況を報告してくれ……」
「りょ、了解です!」
その後キリアナの話を聞いたところによると、
どうやらあの時、私たちはあの巨剣の一撃でほぼ全員が攻撃を受けたが
距離が離れていたおかげで致命傷を受けずに済んだらしい。
先陣をきっていた私と第四部隊の何人かはその攻撃を受けた際、
気を失ってしまったようだが、軽傷ですんだホーネットたちや
後からやってきたキリアナが私たちの体を運んで一時撤退をした。
どうも気を失って2時間ほど経っているらしく、
その間に第四部隊はみんなが目を覚まし、自らの傷を癒し、
現在は治療活動にあたっている。
私がどうも情けないことに最後の目覚めだったようだ。
「ようやくのお目覚めだなザーン隊長」
「ネルディ隊長………」
そして私の元にやってきたのは
魔王軍から派遣さてやってきたホーネットのネルディ隊長。
先の作戦では奇襲分隊を勤めていたはずだが………。
「どうやらそちらもか………」
「ああ、手酷くやられたよまったく……」
ネ々で包帯が巻かれるなどの治療した後がある。
頭にもハチマキのように包帯をしている私とはちがって
彼女は包帯を斜めに傾けてかわいらしく頭に巻きつけている。
「奇襲自体は成功していたはずだろう?」
「奇襲自体はな…………しかし途中で優れた指揮官が
現れて一気に形勢を逆転させられた……まったくたいした奴だよ…」
「隊長、ハルケギ村での戦いで私たちと対峙した奴です……」
「バンドーか………、奴め…やってくれる」
「…!その男の話は親友のキャスリンから聞いてはいたがそうか奴が…」
ネルディはバンドーのことを思い出
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