「はぁ〜」
俺、籠原 律(かごはら りつ)はため息をついた。
周りは壮大な大自然。名も知らない草木が生い茂り、見る人が見れば感動的な景色に写ることだろう。配色が大分独特だが。
よくわからない色のペンキをぶちまけたような草花、絶対毒がありそうな模様をした木の実、どう見ても男性器の形をしたキノコ。とまあ見てるだけで体調が悪くなりそうな景色だが、ため息の理由はそれだけではない。
俺が全裸であるからだ。
全裸の理由は簡単に説明出来る。風呂に入っていたからだ。だが、風呂に入っていた俺が何故形容しがたい大自然の中にいるのか、というのは俺にもさっぱり分からない。というかだれか説明してくれ。土下座でもなんでもするんで。
「本当、ここどこだろ。泣きそう。」
どことも知れないこの謎の森(林か?)に迷い込んでおそらく数十分。初めは大分取り乱しつつ、「とりあえず探索してみよう」という事になり歩みを進めてはいるが、目に入るのはチン○のようなキノコ、木、草、チ○コのようなキノコ。そればかり。あまりにも独走的は風景に一周回って落ち着いてきた所だ。しかしいっこうに人に会わない。会える様な格好ではないが。
「ブェクッション!!!....あ”〜〜〜これ、夜になったら俺死ぬんじゃないの?夜にならなくても死にそうだけど。孤独とかで。」
うさぎは孤独でも実は死なないというのをどこかで聞いたが、俺は孤独で多分死ぬ。だって今死にそうだもん。
(冗談言ってる余裕は無いよな...。風呂上がりで濡れた体、衣服は無く自衛の武器も無いままどことも知れぬ森の中。....普通に詰んでない?)
そうは言ってもこの状況がどれだけ詰んでるのか、実際の所言う程でもない可能性がある様な気がしないでもないと思いたい。
「おい、そこにだれかいるのか。」
そんなアホな事考えていたら突如、女性の声が聞こえた。しかも日本語だ。
(!!つまりここは日本!?信じられない...。けどこれで少し希望が見えてきた...!)
「あっ...すみませんっあの!」
自分でも興奮気味なのが分かる。当たり前だ。さっきまでお通夜の様な心境だったのを無理矢理おどけて気をしっかり保とうとしていたのだ。
だからなのか、自分が今どんな状態なのかすっかり忘れ去り、声の方向へ走っていってしまったのだ。全裸なのに。全裸なのに...!!
「すみません!あのっ気づいたらここにいて!それ....で.......」
勢いよく声の主の前へ飛び出す。
そこにいたのは、とても奇麗な、いや「とても」なんてものじゃない。
薄紫の髪は風にゆれ、褐色の肌は瑞々しく、頭髪と肌によるコントラストにおいて存在感を放つ紅い瞳。普通の人間には間違っても付いていない爪や翼や角までもが、その美しさを引き立たせ、独特の色気をだしている。
「........」
おおよそ人間の格好とは思えない装飾?を付けた彼女だが、俺がいま何故絶句しているかというと、コスプレイヤーを疑う痛い装飾の所為ではなく、その美しさと色気の所為でもなく、いや、ある意味その所為なのだが。
(なんでこの人全裸なの!!!!????)
「....おい。なんなのだ?人を見るなり突然固まったりして。」
「ほあっ!!いや!あの!?」
変な声だしてしまった。彼女の声で我に帰る。ついでに自分が全裸である事も思い出し、急いで不肖の息子を手で隠す。彼女も隠して欲しい。やっぱ隠さないで欲しい。
というか初対面の異性が全裸なんだけどスルーなのね。
「...む」
彼女が少し不機嫌そうな顔をしたのはおそらく気のせいきっとそう。
「い、いやぁ実はですね?何故かは知らないのですが、風呂に入っていて気づいたらここに居てですね?何が何やら分からない所で貴女に出会ったわけなんですが、その...」
貴女は何故全裸なんですか?というのは知りたいが、今はいい。
「ここは何処なんでしょうか?」
とりあえず無難な質問をなげかけてみる。
「....ふむ、なるほどな。」
彼女は思案する様なポーズをとった。oh...おっぱいが....oh....前屈みになっちゃう。
「ここは不思議の国という。お前がいた世界とは別の世界だ。どうやらお前は不思議の国に迷い込んでしまったようだな。何故迷い込んだかは大体検討はつくが.....おい、聞いているのか?」
(うへへおっぱいおっぱい。)
「っは!はい!ちゃんと見てます!違った!聞いてマス!!」
あぶない。おっぱいしか見てなかった。
「えーと。別の世界...ですか。」
釣られて俺も思案する様なポーズをとる。にわかには信じがたいが、一応辻褄は合うっちゃ合う。
「っ!!...そ、そうだ///」ドキドキ
「?」
彼女が急に赤くなったように見えた。かわいい。超かわいい。心無しか呼吸も荒い。エロい。超エロい。元からか。
「ま、ま
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