綺麗な瞳とクリスマス

私はあることを発見した。それは、私に恋人が存在し、一週間後にクリスマスが来ることであった。

クリスマス_それはとある宗教の救世主の誕生日を祝うという文化である。私はこの文化を極端に嫌っていた。それというのもこの日になると町中にカップルが溢れかえるからだ。といっても今の時代では世界中に魔物娘がいるため、いつでも満杯と言えなくもない。

本来ならこの日は喜ぶべきものだろう。確かに私にもこの日を喜んでいた記憶があることは承知している。子供の頃に朝起きると枕元やツリーの下にプレゼントが用意されているというのは子供の頃の自分にとって、とても楽しみなイベントの一つであった。

しかしある時を境に子供は成長する。私は今でも遅くまで起きて正体を暴こうとしたことを後悔している。

数多のむにゃむにゃを経験した私はこのイベントに歓喜を覚えることはなくなった。むしろひたすら恨み言を言って現実逃避することも辞さない。

しかし、このイベントも元は厳かなものだったのだろう。だが、全ては赤い服を着たオヤジが家宅侵入を始めた時分から変わってしまった。そこらじゅうでカップルが絡み合い、睦言を交わす。そしてそれを周りに振りまきニヤつく。

といった具合だが、私がどれだけクリスマスを憎んでいるか。読者の皆様にはわかるだろうか。賛同を求めたいところだが、あえて求めない。賛同を得ることがこの話の筋ではないからだ。

私がクリスマスを嫌っているという話を私の多くはない友人の一人、柴田君(仮名)にしてみたところ、

柴「君にはいま彼女がいるだろう」

と、ごく自然な反応を返されてしまった。

そう、現在私には年下の彼女がおり、つつがない質素な交際をしていた。彼女は非常に美しい瞳を一つだけ持っており、私をその瞳でよく癒してくれる。癒してくれると言っても特に特殊な能力があるわけではない。私は彼女の瞳を眺めているだけで幸せになれるのだ。

これ以上は惚気話なので割愛するが、私が彼女を大事にしているということが伝えたい。

しかし、いくら彼女ができたとはいえ、そう簡単に嫌いだったものを好きになれるかと言われると私の大して立派でもない自尊心が、そうはいかぬと邪魔をした。

彼女は活発な性格ではないからきっと自分と同じでクリスマスなど念頭においていないとタカをくくっていたが、柴田の彼女である珠子さんから忠告を受けた。

珠「友子ちゃん、とっても楽しみにしてたよ。クリスマスぅ〜!」

友子ちゃんというのは私の恋人の名前であり、珠子さんは友子ちゃんと面識があるのをいいことに私に助言という名のイタズラを振りまいた。

このイタズラにより私は一週間後に控えたクリスマスに向けて、多大な精神の疲労をすることになる。

私は今までの人生のうちをあまり活動的に過ごすこともなく、活動的な人物たちを内心でこき下ろし生きてきた。しかしいざ自分が活動的な行動をしなければならない時が来ると、私という生き物は今まで馬鹿にしてきた人物たちを最大限に利用した。

その時利用した人物は誰あろう、私の友人の中で見事ナンバーワン破廉恥ボーイとなれるであろう私の友人、柴田であった。

柴「なんなんだその鼻持ちならない顔つきは」

私「気にするな。それよりお前に聞きたいことがある」

柴「珍しいこともあるもんだね。君が僕を頼るなんて」

私「実はだな・・・」

その後私はいままでの経緯を大体話した。

柴「手伝ってあげるけど、なんで君は僕に対してそんなに失敬な考えしかないんだ?」

私「いつも部屋で桃色空間を形成しているだろうが」

柴田は「いやぁ、褒めないでよ」と頭をポリポリとかきながら言った。私はこの破廉恥ボーイがじつに憎らしい顔をしているので話を元に戻した。

私「いやそれよりも、クリスマスの過ごし方についてだ」

柴「そういうのは正直苦手なんだがね。まぁ、まずは相手が何処に行きたいかとかそういった話から始めるべきじゃないか?」

私「なるほど」

柴「君は彼女の家庭教師なんだろ?だったらそれとなく話題を振っていろいろ聞き出してみたらいいんじゃないか?」

やはり私のような素人では導き出せそうもない答えをまるで当たり前のように喋る。さすが破廉恥ボーイだ。

私「やはり頭の中が桃色だと発想が違うな」

柴「君だって桃色体験はしたんだろ?なら僕と一緒だよ」

私「俺は一回だけだ!お前らのように毎日乳繰り合ってなどいない!」

柴「話がそれてるよ」

私「うるさい!・・・・・まぁ、聞いてみることにする」

柴「いい報告を期待してるよ」

柴田はそう言って去っていった。




私は現在、家庭教師のアルバイトをしている。何を隠そうその教え子が私の恋人なのだから、最近騒がれている若者の性の乱れも侮れないものである。といっても
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