「…」
「…」
「あの…」
「何?」
「君誰?と言うか何でここにいるの?入れるところって戸しかないんだけど?」
「屋根上から」
「わかった、理解した、そんでもって俺はこの後ひどい目に遭うんだな」
「そういう訳じゃない」
「第一お前は魔物だろ?しかも俺知ってる、お前クノイチっていう種だ」
「別に殺す訳じゃないよ?」
「それも知ってる。社会的に抹殺…なにげに恐ろしいな。何で俺のところ?俺はお前に目をつけられるほど特別な人間じゃない」
「そういうの関係なしで来ることもあるんだよ」
「ああ確かそう言うのもあったのか、でも関係を持つ何かのイベント的なもんなかったじゃん」
「…」
「なぜ黙っちゃう?どちらにせよ。俺はお前さんにお持ち帰りされるわけだ。…あってる?」
「あってる」
「もうちゃんと説明してくれー!」
この会話を聞いて、何やってんのコイツら?と思ったやついたら挙手しろ。
俺が一番聞きたいわ。何でこいつなにもしてこないんだよ。
普通のクノイチだったら、今頃俺はなんかされてるだろ?
何でアクションがないの?何でこいつは普通に会話を繰り広げてんの?
それはいい、なにもしてこないことが不安なんだよ!
あれ?もしかしてこのまま何もありませんよ?何てことにならないよね?
そっちの方がある意味困るんだけど?
てか本当に俺別にこれといって何かある人じゃないんだけど!
クノイチが来る要因を作れるほど凄くないよ?
何でー?
「ここに来た理由は」
「一目惚れ」
(クノイチの種族的にはお目にかかった奴がどんなことよりも最重要なんだっけ?それなら問題はないか…いや、問題ありまくりだ)
「どこで俺を見かけた?」
「迷子の子供の親を探してあげてるところ」
(恥ずかしいところ見られてたあああ!)
「何?そこに惚れたの?」
「うん///」
(照れおった…そういえばこういう表情は夫にだけ見せるって…俺もう夫認定?そしてガチで惚れてたと…)
「任務?だっけかそこに俺か関わるような瞬間があったのが驚きだよ…」
「私も」
(こいつも思ってたのか…)
「要人じゃなきゃダメと思ってた」
「全部が全部そうじゃない…私の他にもあるよ?」
(案外普通にあったあああ!要人以外も気を付けるようピックアップしたげてえええ!狙われてるの案外普通の人おおお!)
「本当に俺でいいのか?」
「貴方じゃなきゃ嫌!」
(しっかり返答して来たあああ!マジか、つーか可愛いな。マスク越しでもわかるぞ。耳も真っ赤にしちゃって)
「わかったよ…好きにしてくれ…連れていくのもどうするかもお前に任せる…」
「本当?」
「ああ、本当」
「それじゃあ、えい!」
ボンッ!
「あ?何が…」
(あれ?眠たく)
………………………
………………
………
…
「う〜ん」
「起きた?」
「あい?うお!?顔近!?」
「ゴメン…」
「いや、お前は悪くないから…な?」
「うん(にこっ」
(マスクのしたかわえええ!笑顔やべえええ!これが恋する乙女の強みか!そしてこれを見れるのが俺だけだとすると…独占欲が満たされますね…。何解説してんだ…)
「ご飯食べる?」
「あ、ああそんな時間なのか、というよりここは?」
「私の村…そこの私の家」
「そうなのか、どれくらいでついたんだ?俺重くなかったか?」
「直ぐに来れた、このために鍛えてるようなものでもあるから。だから大丈夫」
「そ、そうか…」
「そう言えば名前教えてなかった…私の名前はね、サクラ」
「サクラか、いい名前だ」
「あなたの名前はヒカリだよね」
「知ってるよな」
「うん、調べたもん」
「はは、そうかい」
「後悔してない?」
「お前がものすごい求婚して来たんだろ、後悔?頼まれたってしてやらねえ。今さら過ぎるぞ」
「ありがとう…」
「ご飯をくれないか?腹が減って死にそうだ…」
「かなり時間たってるからね…準備できてるから待ってて」
「はい」
「う、上手い…」
「ありがとう///」
「うまうま」
時間が流れるのは早いものだ。日は落ち既に真っ暗だ。
「暗くなってるな…」
「寝るの?」
「無理」
先まで寝ていたのだ。直ぐに寝れるわけもない。
「それなら…」
「ん?」
「その、あうあう」
「どうしたんだ?」
突然サクラが慌て始めた。
「何かあるならどうぞ、気が早いと思うが夫婦みたいなもんだろ?」
「…」
「言ってみ?」
「抱いて…ください…」
「」
ヒカリはまさかのことで驚きすぎて息が止まっていた。
意識が戻ってきて、それを理解する。
「良いのか?」
「うん///」
「早くないか?」
「嫌なのかな?」
(泣きそうな目で見るな!断れるわけねえのに余計に、ああああああああああ!)
「止まる気はないぞ?」
「うん///」
二人
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