僕にはとても大切な宝物があった。
だがそれはいつか壊れてしまう。
使い続けたくても、限界が来てしまう。
捨てることもできない。
そんな大事な物が僕のそばでまた元気に頑張ってくれる。
暗闇を照らすその明かりは僕の心の暗闇も晴らしてくれる。
「もう…限界か…」
今までよくもってくれたと思う。
僕の宝物とも言えるそれはついに力尽きた。
その提灯はまだ子供の時からの付き合いだ。
「十年、よく持ったな」
その提灯に感謝の言う。
「捨てる…のは無理かな」
長い間使い続けたのだ、愛着もあり捨てることなど出来るわけがない。
「見た目くらいは綺麗にしてやれるかな」
いくら使うのが無理でも形くらい整えて家に飾るくらいしてもいいだろう。
「物には命が宿ると言うしね。大事な家族だ」
提灯だけじゃない。
それ以外の物も大事に使い、直せるのなら直して使う。
それすらも無理になったら部屋の飾りくらいになるようにアレンジ。
「♪」
僕はこのときが一番楽しい。
今まで頑張ってくれた物を綺麗に可愛く華やかに飾ってやることができる。
今までの物としての働きや疲れを自分なりに癒してやりたいのだ。
それにいらないから捨てるなんて頑張ってくれた物に失礼すぎる。
僕にとって物は命がある、と思えるほど大事だから。
物を大事に出来ない者に何を大事に扱えるか、と思えるほどに。
だってそうだろう?
物はなにも言わない。伝えられない。代わりだって利く。
でもそんなのは悲しすぎるだろ?
だから僕は精一杯の感謝をするんだ。
「よし!」
綺麗に飾れた。
壊れた部分だって見た目綺麗にするぐらい造作もない。
またそれで使えたらいいんだけど……
皆はどう思ってるかな?僕のこと。
気になるなあ…聞けたらいいのにね。
「そろそろ暗いしご飯食べてお風呂入って寝るかな」
おやすみなさい、また明日ね。
「何…だ?」
体に重みを感じる。
物でも落ちたかな?でもそんな重い物寝る上に置くなんて危なくてしてないはずだし……
「起きてーご主人ー」
「え?なに!?」
上に女の子が乗っていた。
可愛らしいその声で。
「君は…誰なの?」
「わからないよね、私もこんな姿になれると思わなかったもん。んー♪それにしてもご主人の匂い♪」
「ちょっと待って、先ずは説明から…」
「そうだね、私は貴方が小さい頃から大事にしてくれた提灯だよ」
「え?」
目の前の女の子に言われ昨日飾った場所を見る。
確かにその場所からは提灯は消えていた。
「それじゃあ…」
「そうだよ」
「そうなんだね…大事にしてた物と話ができるなんて感極まって泣きそうだよ」
「私もだからね!」
「確か、付喪神だっけ…」
「そうそう!良かったよ!ご主人と話せるんだもん!」
「僕はさ…」
「何?」
「君たちを使っていたけど、どう思ってたのかなって…」
「良いご主人だったよ、皆も言ってる」
「そうか、嬉しいよ」
皆からそんな風に思ってもらっていた、それだけで僕は満足だよ。
「私も皆も大事にしてくれてたご主人を馬鹿にするわけないよ」
その事だけで。満たされる。
「でも、確か付喪神って…」
「う、うん…」
「男の精がないと生きていけないんだよね」
「そう、ご主人は…」
「家族のお願いだ、断る理由がないよ」
「私やっぱりご主人のもとに来れて良かった!」
抱きしてめくる温かさに僕は嬉しさを感じる。
でも問題が…
「提灯の付喪神の特性って確かお腹の炎に当てられると…」
「…」
「もしかして狙ってた?…そんなわけないよね」
「ありました…」
「あったの!?」
驚きだ。この娘はかなり積極的みたいだ。
「そう言えば名前、なかったね。もしかしてある?」
「ないよ?ご主人がつけてくれる?」
「そうだね…モモ…ってどうかな?」
「可愛い名前だね。うん、それが良いな」
「それじゃあ、これからも宜しくね。モモ」
「うん♪よろくしね!」
名前が決まったのは良いんだけど…
「ご主人の大きくなってるね…」
「わーわー!」
抱きつかれたことを認識したまま、のほほんとした会話をしていたんだ。
その間もずっと直接当てられていれば反応するのは致し方無いよね?
「ご主人の♪」
「待って、もしかして今するの?」
「駄目かな?」
「その言い方はかなりずるいよ…」
「それじゃあするね♪」
「あ…」
流れるような作業でズボンを下ろした。
「ご主人オチンポ♪」
「恥ずかしい…」
僕の顔は今真っ赤だろう。
女の子に見られるのは初めてなんだ。
「良いよね?」
「初めてだから…」
「我慢しないでいくらだって出して良いからね♪」
モモは下を脱ぎ。僕のそれにあてがい、腰を落とす。
「ああ♪」
「あ…いっ…ふ…
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