「さてお前に聞きたい」
「ああ…」
「これはどういう状況だ?」
「俺の体が女になってますです、はい…」
「はぁ…」
俺は光輝。
そして俺の目の前にいるのは友人の三枝だ。
名前は女みたいだが男だ。
いや、“男だった”と言うべきか。
今の三枝は女になっている。
理由は大体わかる。
この世界には魔物娘なるものがいる。
異世界から魔法を使って来たとかなんか難しい理論やら使ったとかあるらしいが知らん。
ただそういえる存在がこの世界に普通にいる世界に短期間でなったんだ。
まあ、日本限定だが。
海外だと魔物だから色々宗教的な意味でな…
日本スゲー。
まあ、そんなことはいい、そして今俺の知っている男から女になる魔物と言えば…
「アルプ…だよなぁ…」
「そうだな…」
「思い出せ、何故そうなったか」
「それが原因を思い出せないんだよねー。家の中に入って靴脱いで家の中少し進んだ辺りで記憶がきれてんだよ」
「はぁ…仕方ない。俺たちだけじゃどうにもならん…充に電話しよう」
「そうだな…」
充って言うのは魔物娘に関して研究してるやつだ。
この世界に来て魔物娘は魔法だけじゃなく科学にも触れそれを知ろうとして来た。
此方は科学をあっちは魔法を、教えあうことで色々やってるらしい。
まあ、魔物娘が研究成果を人間と一緒に残したり、人間が新しくそれでいて価値ある魔法を魔物娘と作ったりと結構やってるみたいだが。
その延長で魔物娘達と一緒に魔物娘に関して研究してるらしい。
魔物娘達も自分の体に興味津々だったらしい。
「つか、何でお前は俺のところに最初に来たんだ…」
「はは…いや近くだったのもあるし焦ってたから」
そんなやつだからこういう状況になったらもっとも使えると思い電話することにした。
プルル…何だ?
ん?おっかしいな。
充の電話に掛けた筈なのに女性が出た?
「あの?充さんは…」
「俺が充だ」
「は?」
「だから充だ」
「いやいや、その声女でしょ?充は男で…」
「やっぱり信用できないか…お前の初恋は小学生三年の時で名前は千枝ちゃんだ」
「…当たってる。そしてそれを知ってるのは俺の友人でお前と三枝と奏太だけだ…じゃあその声は?」
「朝、目が覚めたら女になっていた」
「はああああああああ!?お前もか!お前もなのか!?」
「どういうことだ?」
「いや、三枝も女になったんだよ…」
「ほう…俺だけじゃなく三枝もか」
「それより三枝は慌てたのにお前は何で落ち着いてんだ…」
「アルプの研究が出来るようになったと思ってな。嬉しくはあっても驚きはなかった」
こいつは…
「光輝?充は?」
「彼奴もアルプになったんだってよ…」
「ブッ!?マジかよ…」
何だ?俺の友人が的確に女になってね?
これもしかしたら俺も女にならね?
アルプになったら絶対に男に戻れないから…
コイツ等には悪いが今俺が男であることに幸せを感じるぜ…
「ふむ…お前は男のままなんだな?」
「おう…」
「俺と三枝がアルプになっている…」
「何だよ…」
「聞きたいんだが、奏太は…どうなんだ?」
「……奏太?いやなんでよ」
「もしかしたら…な?」
「はぁ…?分かった、かけてみるよ」
そして、充と電話を切り奏太に電話を掛けた。
そしてその結果は…
「う、うん…僕も女になってる…」
絶望的な言葉だった。
「嘘だろおおおおお!?」
俺は泣いた。
そして四人揃って顔を会わせた。
充は…
「うわあ…マジか…」
「どうだ美形だろう」
「充…胸張んな…」
「でかいだろ」
「そういう話じゃねぇ!」
奏太は…
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃない…ここに来る過程で三回もナンパされた…」
「うん、まあ…生きろ」
「こんなことで死ねないよ…」
三枝は…
「充は美人系、奏太はかわいい系か…」
「何故お前は二人を評価してる…」
「なあ…俺ってどれ?」
「……元気系?」
「たしかに合ってるな!」
「テンション上げんな!落ち込め!耐性つけてん楽しんでんじゃねえよ!」
頭がいたいな、この状況…
「さて充、お前はこの状況をどう見る?」
俺は聞いてみる。
「お前は唯一男のまま…気になるな…この流れだとお前もアルプになってないと…うーむ。俺達の関係に干渉したアルプ化現象だ。因みに三枝と奏太は分からないが俺の体を魔物娘達の協力で調べたところ魔物の影響やらはないらしい。ただ純粋にアルプへと変化したみたいだ」
「そんなのあるのか?」
「女性の場合はある。一応理由もある程度分かり始めてはいる」
「へぇ…」
「魔力溜まりが原因なのは一応有名だがそれとは違って、たまに魔物娘の魔力に触れそれが精と混ざり合う体質の男が居る、その魔力が突如として分離し行き場をなくしたその魔力が人間の女性に逃げることで起こるんだ。しかも男の精と混ざってい
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