稲荷様に聞いてみた!〜ショタとお狐様のまぐわい〜

 我と夫のなれそめを聞きたいとな?

 魔物娘としては当たり前の流れじゃし、聞いても面白うないと思うが。そうじゃな、言ってしまえば幼きおのこを手籠めにしただけじゃ。それでも聞いてみたいと言うなら仕方がない。他の魔物娘たちのためになれば良いのじゃが。

 さて、どこから話そうかの。あれはそう、ちょうど去年の今頃じゃな。桜と長雨の境の頃じゃ。その日も何時ものように我が夫が……その頃はまだ友人と言った感じじゃったが、とにかく、『ほたる』という名の少年が訪ねてきた。そうじゃ『ほたる』じゃ。ふふ、かわいい名じゃろう。蛍のように儚く大人しい光を放つ、そんなおのこじゃった。風流者は蛍を愛でるものじゃが、我もまたそういった風流者の一人じゃったのかの。

 話がそれたな。とにかく、ほたるはいつも我のところに来ておった。学校もない小さな村じゃったから友達もおらんいなかった。両親もおらず、年老いた祖父母と、我が治める小さな村のボロ屋に暮らしておった。治める、といってもたいそうな事はできんかった。その時の我は尾が二本の弱い稲荷じゃったからの。信仰心も薄れて行って若い者はどんどん出て行き、残ったのはほたるを抜かせば両手で収まるほどの年寄りのみじゃった。

 ほたるの祖父母は信心深い者たちでの、弱い我の事でも稲荷様と呼んで色々と世話をしてくれた。掃除やら供え物やら毎日な。ほたるが二人に引取られてからは、それらはほたるがやるようになっておった。我は蛍が来るたび、礼として読み書きなんぞを教えておった。ほたるは素直な良い子でな、我を見つけると、小さな鈴を転がしたような可愛らしい声で「稲荷様、稲荷さま」と言いながら寄ってくるんじゃ。

 祖父母が「稲荷様の世話をするならばきちんとしなければ」と身だしなみも精一杯整えてくれたようでの。黒髪はいつも指どおりがよかったし、白い肌は柔く香しい匂いじゃった。大きく丸い瞳は汚れのない宝石のようじゃった。寂れた村で良かった。ほたるのような眉目秀麗なおのこがいたら魔物娘でない人間の娘でも好意を抱いていたじゃろう。まあとにかく、そんなほたると我は日中いつも一緒に過ごしておった。
 
 その日は村で集まりがあっての。作物のことやらなんやらと話し合う場じゃが、終われば酒盛りと決まっておった。じゃから、ほたるは我の社に泊まるのが常となっておった。くぁいいほたると夜を過ごせるのは我も楽しかった。ほたるもいつも以上に楽しそうに笑っておるので、楽しみにしてくれてたのだと分かって、我も嬉しかった。いつものように学び、遊び、湯浴みをして簡単な夕餉を囲んだ。それから我は酒を飲みつつ、行燈の小さな明かりのなか、ほたるが眠くなるまで話をするのがいつもの流れじゃった。

 我の話をほたるはいつも素直に聞き入り、鈴の音のような声で笑うのじゃ。その日は我も上機嫌じゃった。手招きするとほたるは首をかしげながらも警戒なんぞせずに我に近づいてきた。我は小さなほたるを抱きしめ、その頭を撫でながら「ほたるは可愛いのう」と繰り返し口にした。段々と気持ちが高ぶってきての、「ほたるが好きじゃ」と口走ると、ほたるは薄闇の中で恥ずかしそうに身をよじり、控えめな声で「ぼくも好きです」なんて言っての。

 ほたるはまだ幼かったからのう、我も油断しておった。魔力を抑え込むのが不十分じゃったせいでほたるが我の魔力にあてられてしまった。ほたるの身じろぎが羞恥から性の興奮に意味を変えたところで我は気が付いた。その時、我は気付いて慌ててほたるから体を離した。「そろそろ寝ようかの」と誤魔化して布団を敷いたのがいけなかったのう。いつも二人で寝ておったから、布団は一つしかない。しかもその上には、小さな男根を張り詰めた愛しきおのこ。

 ジパングの魔物娘といえど、それほどの据え膳を前にしてはのう?

 我はほたるの背後に回り、その肩に顔をのっけるようにして寄りかかった。乳房を押し付けるとほたるが息を震わせてのう。それがまた初々しくて可愛くて我はもう目の前の雄とまぐわうことしか考えられんかった。それでも我は一応奉られている身、そこいらの魔物娘のように獣のようにまぐわうわけにはいかん。我はそのままほたるの耳元で、我がいかにほたるを愛しているかを、ねっとりと吐息混じりに囁いてやった。

 ほたるは可愛くて大好きじゃ。だが男としてもちゃんと見ているぞ。その張り詰めたものの使い方は分かるか。知らぬなら我がいつものように教えてやろう。これからほたるは我とまぐわい夫婦になるのじゃ。我はほたるの子を孕みたいのじゃ。そんなことを囁いていると、ほたるは小さな体を震わせながらか細い声で「ぼくでいいのですか」などと下らぬことを言い始めたので、我はほたるの首を優しく掴んで後ろを向かせ、その口を塞いでやった。

 ほたるとの口
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