目を覚ますと、部屋の寒さに身体を震わせる。窓を木枯らしが鳴らし、冬の到来を告げている。
この家に置いてもらってから一年が経とうとしていた。住みはじめてすぐの頃は良くあの日の悪夢を思い出しては飛び起き、その度にあの人ーーレーヴィさんーーは何も言わずに僕が泣き止むまで優しく抱き締めてくれた。その頃の名残からか、僕とレーヴィさんは今でも同じベッドで寝ている。元々スペースに余裕があるわけでも無いので恐らくベッドが増えることは無いんだとおもう。
そういうわけで、僕の隣にはレーヴィさんが無防備な姿で寝息を立てている。毛先に癖のかかった髪の毛とネグリジェの隙間から、おっぱいが覗いていた。雪みたいに白いそれに桜色の脹らみが見えたところで自分が盗み見をしていることに気づき、慌てて目を逸らす。
寝るときやご飯、果てはお風呂まで一緒だけれど、レーヴィさんにとって僕みたいな幼い子供が恋愛対象になることは無いんだと思う。年齢差七つという壁は、僕には大きすぎた。
いつの間にか僕の頭に白い手が回され、撫で始めていた。さっきまで閉じられていたレーヴィさんの瞼の中に収まっていた光の無い眼が、僕を見つめている。
もしかして、胸を見ていたことばれちゃったのかな?
「......おはようございます。」
恥ずかしさで顔が赤くなった僕は、それを隠すために枕に顔を埋める。
「もう少し寝てていい。ご飯の準備が出来たら、また起こしに来る。」
レーヴィさんはそういって立ち上がり、部屋から出て行った。
残された僕はというと、恥ずかしさで未だ動けないでいた。
気持ちを落ち着かせようと何度も深呼吸をするけれど、目を閉じるとレーヴィさんの無防備な身体が瞼の裏に浮かんでしまう。
呼吸が荒くなった僕は、いつの間にかレーヴィさんの香りがついた毛布を抱き締めながら下半身をそれに擦り付けていた。甘く優しい香りに包まれながらそうしていると、例えようの無い切なさと快感が得られた。
「ん!.....はァ.....はァ...。うぅぅ.....。」
この遊びを知ったのはつい最近のことで、はじめの頃はいけないことをしているという漠然とした罪悪感から抵抗があったけれど、いまでは暇さえあればこの遊びをしているような気がする。
「レーヴィ......さん。...レーヴィ....おね.....ちゃん。」
脳裏に浮かぶのは決まってレーヴィさんのからだだった。香りつきの柔らかい毛布に僕を擦り付けると、まるでレーヴィさん本人にそうしているかのような感覚になった。
「うぁあ....!!....レーヴィ...おねえちゃぁん!」
小さく声を漏らすと、下半身から快感がじんわりと吹き出してきて、僕は不規則な呼吸とともに硬直した。
「.......あれ?なに...これ。」
でも、その日はいつもと違った。下半身からぐっちょりと何かべたついた液体が染み出していてズボンにシミを作っていた。もしかしたらあまりの気持ち良さに漏らしてしまったのかと思って、慌てて上体を起こしズボンとパンツをずり下ろす。でも、液体の正体は小便じゃなくて、見たことも無い白い粘り気のある臭い物体だった。
それが自分の身体から出てきたという事実に僕は青くなる。僕の目が溶けた時に出てきた黄色い膿が嫌でも頭の中に浮かんだ。
いまにもこの身体が下から溶けて行ってしまう気がして、慌てて目線を下げたけれど、僕のふくらんだ性器が溶かされる気配は無かった。
「......大丈夫..かな?」
脱力感とともに落ち着きつきを取り戻し、やけに冷静になった僕はゆっくりと顔を上げた。
「あ......!」
そうして僕が目にしたのは、寝室の扉から僕を覗き込む見慣れた夜よりも黒い目だった。きっと朝食の準備が出来たので呼びに来てくれたんだ。
「レーヴィ......さん」
扉を開け、中に入ってきたレーヴィさんはなにも言わずにベッドに腰掛けると、そっと僕の性器に撫でた。綺麗な手が白いネバネバで汚れていく様に、罪悪感とともに密かな興奮を覚えた。
「オナニーしてたのは知ってたけど、射精したのは初めてだね。」
「.....!」
オナニーって言葉に聞き覚えはなかったけれど、きっとあの布団に股間を擦り付けることを指してるんだろう。シャセーは多分この粘っこいおしっこのことだ。
それに「知ってた」ってことは今まで僕がこのオナニーっていうのを繰り返していたのもばれてたってことになる。
「オカズにしてたのって、やっぱり私?いっつもチラチラ見てたし。」
「.........ご、ごめんなさい.....!」
最悪だ。全部バレてた。絶対に嫌われた。こんな変態な奴はもうこの家には置いてくれないかもしれない。そうなったら今度こそ僕はひとりぼっちになるんだ。
「...
[3]
次へ
ページ移動[1
2 3 4]
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想[#]
メール登録