三匹の雌ブタ

 実家の付近で盗賊行為をして暮らしていた、オークの三匹の姉妹たちだったが、夫といちゃいちゃするのに邪魔だからと、母親から住処を追い出されてしまいました。

「ちくしょう。あのオニババァめ、追い出さなくたっていいだろうに」

 雌ブタの長女は竹を縦に割ったような単純思考の持ち主で、思ったことを口に出してしまう悪癖のある魔物娘です。

「姉さん、お母さんに向かってそれは駄目」

 雌ブタの次女はそんな姉を見て育ったため、随分と確りさんな性格になりました。

「そ、そうだよ。もし聞かれてたら、怒られるよぉ……」

 そして雌ブタの末っ子は、そんな正反対な姉を持った影響からか、それとも力強い姉がいる環境で育ったからか、少し臆病な性格です。

「まあいいや。グチグチいっててもしょうがないし。お、ここら辺良い住処になりそうじゃんか。ここに住処作ろう!」
「また姉さんはそうやってカンで場所を決めようと……前はジャイアントアントの住処の真ん前で、怒られたの忘れたんですか」
「なんだよ。ここら辺誰も居無さそうな平地だろ。いいじゃんか」
「や、やめてよお姉ちゃんたち。喧嘩は良くないよ」

 末っ子の仲裁で喧嘩を止めた二人は、とりあえずここが他の魔物娘の縄張りでかどうかを確かめました。
 その結果、この付近を縄張りにしていたケンタウロスが、つい先日晴れて男と結婚して別の場所へ移住したことを突き止め、ならば今日からここが三匹の雌ブタの縄張りだと長女が決め、次女は反対する理由が見当たらなかったので賛同し、末っ子は反対意見を出しても聞いてもらえないため大人しく賛成しました。
 さてそうなると住む家が必要です。
 でも広い縄張りですから、どうせならば別々の家を建てようと、次女が言い出します。

「えー、家作るのかよ……面倒だなぁ」
「将来男を連れ込んだ時、独り占めできるのよ?」

 自分が作るのが嫌なのか、長女は嫌がりましたが、次女のこの言葉で自分で作る決心をしました。
 末っ子も、姉二人に将来の旦那様を取られるのが嫌なのか、無言ながらも首を縦に振って、次女の案に賛成します。

 

 さて、では家を作る事になったのですが、ここでも三人の性格が現れてしまいます。

「よし、こんなもんでいいだろう」

 早く家を作って男を見つけに行きたい長女は、簡単に出来る藁の家を内装に藁のベッドだけ作り、男探しに外へと出かけてしまいます。

「さてと、後は下僕を探さないとね」

 次女は将来の夫――下僕に身の回りの世話をしてもらおうと決め、内装に木と枯れ草でベッドを粘土でかまどを作り、長女に遅れて男を捜しに外へと出かけます。

「えっと、これがこうなって、あれがああなって……」

 末っ子は将来の夫――自分の主人になる人に不自由な思いをさせないようにと、レンガを使って大きめの家を作り始めます。それは長女と次女が男を見つけられずに家へと戻り、寝息を立てる頃になっても完成しません。
 次の日になっても完成せず。四日も経った頃にようやく家が完成しました。
 しかし今度は内装を作らなければなりません。
 末っ子は将来の夫と寝ても十分に余裕のあるベッドを木で作り、背中が痛く無いようにと綿のベッドマットを敷き、寒く無いようにと毛布をかけます。
 温かいご飯も食べたいと、レンガでかまどと調理台を作り、冬寒いのは嫌だなと暖炉も作ります。
 最終的には、長女や次女に遅れる事一週間も経って全ての作業が終わり。漸く男を捜しに出かける事が出来ました。

 しかしこの場所は街道から少し離れている所為か、全く旅人が現れる事はなく、ただただ時間だけが過ぎていきます。


 秋も深まってきた頃、そんな三匹の雌ブタの元に、いよいよ憐れな犠牲者である一人の男が早朝に付近を通りかかります。
 その男の足音に気が付いたのは、外の音が良く聞こえる藁の家に住む長女でした。
 そっと藁の家から首を出して、歩いているのが人間の男だと知ると、大慌てで藁の家から飛び出して男へと走りよります。
 そんな長女の物音に気が付いた次女でしたが、もう人間の男へと突進する長女を見て、今から行ったのでは間に合わないと諦めて、ベッドに入って寝直します。
 最後に長女に捕まえられた男の悲鳴で気が付いた末っ子は、長女に夫が出来たことを喜びつつ、自分も早く夫が欲しいなと暖かいベッドの上で毛布に包まって寝てしまいます。


 男を捕まえた長女は、早速その男を自分の藁の家に連れて帰ります。

「ぐふふ、男だ男……」

 厭らしい笑みを浮かべて男の身ぐるみを剥いだ長女は、前戯も何もなく男のちんこを膣の中に入れようとしますが、ふにゃふにゃのちんこは膣に入りません。
 そんな予想外の事態に長女は焦ります。そして焦れば焦るほど、目測を誤ってちんこは膣に入り
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