地下墓地から愛を込めて・前編


 アテュームとミキュームへのモノーグの誓が終わると、そこからは魔物とその番いらしく直ぐに夫婦の関係へと進んだ。
「ふふふ、待っててモノーグ。すごい予定書いちゃうから♪」
「アテュームがそうするんだったら、ワタクシはこうしようっと♪」
 管理者の顔つきと言葉遣いをどこかへ捨ててしまったアヌビスの二人は、黒いチューブトップ状の乳押さえと黒い下穿きという姿で尻尾をブンブン振りながら、一心不乱に紙に今からするであろう行為を書き込んでいく。
 それが書き終わるまで、全裸にさせられたモノーグはベッドの上で寝転がされて、二人から放置されて待たされていた。
「「出来た〜♪」」
 二人は書いた予定を手に持ちモノーグへと駆け寄ると、それをモノーグへと見せた。そこにはアヌビスの二人がモノーグをどうするかという予定が組まれ、モノーグが何回何所で果てるかも書き込まれている。
 さすがにアヌビスだけあってこの予定も、モノーグとアテュームにミキュームの体を緻密に計算して構成しているようだが、モノーグはこの予定には騎士仲間から聞いた話しの中ではあったある行為が、すっぽりと抜け落ちている事に気が付いた。
「えーっと、アテュームさん、ミキュームさん」
「「さんは無し!」」
「……アテューム、ミキューム。この中にはお二人への前戯が無いのですけど、二人はそれで大丈夫なのですか?」
「「大丈夫。わたくし(ワタクシ)達に任せて♪」」
 そう云うや否や、二人は尻尾を左右にぶんぶんと振りつつモノーグの股間へ潜り込むと、二人してやわやわと肉球を使ってモノーグの男根の愛撫を始めた。
 最初は肉球でゆっくりと竿の部分を揉んでいき、その刺激に段々とモノーグの陰茎に力がこもって来ると、アテュームは左手の肉球でモノーグの亀頭の頭頂部を撫で回し始め、右手はモノーグの陰茎を軽くつかんで上下に動かし、一方のミキュームの左手はアテュームの動きと同期するように陰茎部で上下に動かし、右手は陰嚢を下から持ち上げてやさしくもみ始めた。
 その二人の手つきは、二人が魔物だからなのか、初めて交わるはずのモノーグの弱点を的確に攻めてくる。
「アテューム、ミキューム。そんなにしたら直ぐに出てしまいますよ」
「それじゃあ、モノーグは気を紛らわせるために」
「この予定表をしっかりと読んで、頭に入れておいて」
 手渡された予定表を愛撫を受けたまま一瞥したモノーグは、顔を引きつらせた。
 ざっと見ただけで射精の回数が一ダースを超えていたからだ。
 しかもよくよく見てみれば、初めはごくごく普通の交わりのように進んでいくが、後になればなるほどに『根元をきつく掴んで射精を強制停止』や『出が悪くなるので前立腺マッサージ♪』やらと、物騒なことも書かれていた。
(まさか本当にはしませんよね……)
 そう願いながら二人が行動を変化させるたびに、一々予定表に目を落としていたモノーグだったが、二人が粛々とこの予定表と寸分違わずに行為を進めていることを知り、今後の自分がどうなるのかと恐怖を覚えずにはいられない。
「モノーグ♪予定だともうそろそろですよ♪」
「射精する用意はいいですか♪」
 戦々恐々としていた時にそんな言葉を二人からかけられて驚いたモノーグは、予定表の現在の欄に目を向けると『モノーグ射精する(二人へ顔射)』と書かれていた。
 予定表に書かれていた事を追っているのに集中してて、二人の愛撫に意識を向けていなかったモノーグの射精感は未だ遠い場所にあった。
「申し訳ありません。まだもうちょっと掛かりそうなんですけど……」
「むぅ、しっかり書いてある通りにして。予定狂っちゃうじゃない」
「そうだよ……しょうがないから、ちょっと強めにして無理やり射精させちゃうよ」
 モノーグの言葉に少し怒りの感情を含ませた二人は、手の動きをより緻密に弱点を攻め、より大胆に擦りあげていくものへと変えた。
「いきなりそんな、激しいのはッ!」
「ほらほら。もう時間がないから」
「ほらほら。チャッチャと射精して」
 魔物娘の二人掛りで行う本気の手コキに、モノーグは男根から自分で慰めていた時には感じた事のない気持ちよさを感じ、その気持ち良さに引き寄せられるかのように、射精感が下腹の辺りを支配し始める。
 おもわず多少この二人の行為に抵抗しようとする素振りを見せたモノーグだったが、そんなもの突風に木の葉が堪えようとするかの如く無意味だった。
「はあぅウッ!!」
「「あはぁ、出たぁ♪」」
 モノーグの男根から迸った精液は、そのまま放物線を描いて二人の顔と胸の一部にある褐色の肌へと降り注ぎ、白く染めていく。
 精液が顔を叩く感触とそれが肌を流れ落ちる触感を、目をつぶって尻尾をゆらゆらさせながら享受していた二人は、モノーグの射精が止まったのを感じた後で、目を開けて自
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