「えーと図書準備室って何処だ?」
俺は今担任の川内先生に呼び出され、迷っている所である。
だって今日が入学式で校内とかよく分からないじゃない、図書室の隣だっていうのは分かるけどその図書室も見つからない状況だし。
仕方ないのですぐ近くにいた教員に訪ねることにした。
「スミマセン、図書準備室って何処ですか?」
「図書準備室?そこの階段を下りると図書室だから、その中にあるわよ」
「分かりました、ありがとう御座います」
「ええ、それじゃあガンバッテね♪」
教員は何か意味深な事を言った後立ち去って行った。
にしてもさっきの教員美人だったなぁ、なんかこの学校校長といい先輩達といい結構美人が多い気がする。
もしかして魔物かもしれない。
俺はそんな事考えながら、図書室を見つけ、中の図書準備室の扉を開けた。
入学式の放課後ということもあり、図書室には人はおらず、その奥の図書準備室はまさに人気のない所と言うべきか。
中は準備室というには名ばかりで長いソファとテーブルしか置いていない一室だった。
そして肝心の川内先生の姿もいない。
そんな俺は上の方に何かの気配を感じ天井を見上げた。
「ってアイエエニンジャ!?」
そこには天井に大の字に張り付いた忍者のコスプレをした女性の姿があった。
しかし、そのコスプレ姿は露出が高く胸の谷間やふとももを強調した由○かおるもビックリのくのいち衣装だった。
そしてそのくのいち姿の女性の顔には見覚えがあった。
「って川内先生!?」
それは紛れもなく俺を呼んだ川内先生であった。
だが忍者コスの他にマスクは付けて折らず、艶っぽい笑みをこちらに浮かべていた。
そのあと先生はシュタッと俺の前に降り立ち、そして俺に抱きつきながらその笑みを近づける。
それにより、先生の胸が俺の胸板の上でふにゃりと柔らかく変形し、少し視線をずらせば谷間が覗いていた。
「久しぶりね、純君」
「へ?久しぶり?」
「もー覚えてないの?」
先生の一言に疑問を浮かべると先生は頬を膨らましむくれるその仕草が可愛い。
「あやねーだよ、昔一緒に遊んだじゃない」
先生が言った"あやねー"という言葉に、俺の記憶はフラッシュバックしたかのように鮮明になっていく。
そしてようやく先生に会ってから頭の片隅にあったわだかまりが解けていった。
「あーっ!あやねーっ!」
彼女の事を思い出した俺はついつい大声を上げてしまう。
久しぶりの再開に歓喜してしまったのだ。
あやねーこと川内 彩愛(カワウチ アヤメ)は俺が物心ついた時から一緒に遊んでいた幼なじみである。
と言っても年は結構離れていて俺が5歳の時はあやねーは高校生だ。
でも大学卒業後は就職の為に都市に引っ越して、まだ小さい俺にはそれがもう永遠に会えないと思うくらい離れていた。
そして進学していくウチに彼女の事もつい片隅においやってしまっていた。
「ゴメン、俺今思い出すまでずっとあやねーの事忘れてた」
「ううん、私こそ離れ離れになってゴメンね」
「それよりもさあやねー、その姿は何?それにその尻尾も・・・」
俺は今まで彼女の事を忘れてた事を正直に謝った後、あやねーの今の姿の事を訪ねた。
そのコスプレ衣装もそうだが、何よりあやねーの腰の辺りには細い尻尾がゆらゆらと揺れ動いていたのだ。
「それわねーとあるリリム姉様に出会って魔物にしてもらったんだ。
種族はクノイチっていうんだけど」
「魔物っ!?」
あやねーの発言に俺は驚いた。
たしか魔物は人間の女性を魔物に変える事が出来るって巡子さんが言ってたっけ。
「でもなんで魔物なんかに・・・」
「それはね、今・・・ううん、ずっと好きな人がいるんだ。
今からその人に告白しようと思うの」
と、頬を紅潮させながら言い仕草はどこか可愛かった。
成る程ねぇ・・・でも俺を呼んだ理由となんの関係があるんだ?
「ならすぐにその人のところ・・・ンム」
俺が言い切る瞬間、あやねーが俺のに口づけをし言葉を遮った。
10秒くらいお互い固まったままで、離したのはあやねーの方だった。
その顔は真っ赤で、ちょっとむくれていた。
「もー鈍感、ここまで言ってまだ気付かないの?」
急にキスされて若干フリーズした俺は脳を再び再起動させ。
全部の息を吐き出す様に言葉を紡いだ。
「もしかして・・・俺?」
あやねーは真っ赤な顔のままコクッと無言で頷いた。
「えっと・・・でもどうして・・・」
「やっぱり忘れたかーじゃあ教えてあげる」
未だに脳の回転が追いつかない俺を余所にあやねーが続ける。
どうやら俺はまだ忘れている事があるらしい。
「純君、原っぱで遊んだときさ、綺麗な花を持ってこう言ってきたんだ「僕大きくなったらあやねーと結婚するんだ」って」
「えーっ!?俺そんな事言ってたの!?」
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