稲荷の雫月 珠恵さんを散々に犯した後、クールダウンした俺にのしかかったのは罪悪感であった。
巡子さん以外の人とエッチしてしまった。
これは完全な浮気である。
「やってしまった・・・」
誘ってきたのは向こうとは言えこっちは完全に乗り気だった。
まさか、一日と立たずに彼女の心を裏切ることになるなんて・・・。
そう言えば雫月さんはというと、服を着直した後ずっと壁の方を向いて体育座りをしたまま黙っていた。(お漏らしは俺が綺麗に拭き取った)
「あの・・・雫月さん・・・」
そんな重っくるしい空気はとても苦手だ、なので俺は彼女に謝るべく声をかける事にした。
流石に怒ってるだろうなぁ。
「さっきはスミマセンでした・・・えとどうお詫びしたらいいか・・・」
「・・・た・・・」
何かを呟いた彼女の顔を覗くと、水滴が頬を伝わった。
「犯された・・・ヒグッ・・・九尾たる私が・・・グスッ・・・何も出来ないまま・・・お漏らしまでして・・・」
彼女は目に一杯に涙を貯め、唇は泣くのを我慢するかのように噤んでいた。
「メスにぃ・・・ズズッ・・・堕ちちゃったぁ・・・ウワァァァァン!」
だが、それを堪えきれることは出来ず、彼女の泣き声が部屋中に響いた。
二重の罪悪感が真上からズシンと来た俺は、まず目の前の事態を処理することにした。
「調子に乗りすぎましたゴメンナサイ・・・だから落ち着いて、泣き止んで下さい」
まず、彼女をそっと後ろから抱きしめ耳元で囁く。
顔の横に触れた尻尾はモフモフと心地よい。
「グスッ・・・小僧、だれの所為だと・・・」
「ソレに俺嬉しかったんですよ、雫月さんが誰とも経験した事がなくて、貴方の初めてを貰えたことは俺にとってとても嬉しいことです」
彼女が怒り出す前に俺は本心を包み隠さず口にする。
ヘンに嘘を着いても彼女の勘に触るだけで事態が悪くなるだけだ。
でも処女貰って嬉しいって処女厨ってヤツなのかなぁ・・・。
「雫月さんは自分がメスに堕ちちゃった事相当悔しいと思ってますが、俺はメスになった雫月さん可愛くて好きですよ」
「え・・・す、好き・・・」
なんというか、勝ち気な性格の彼女がこんな大泣きするのは、巡子さんとはまた違った愛おしさを感じる。
その言葉に彼女の顔はカァと紅くなる。
「あとお漏らししちゃった所も」
「う、うるさい・・・それ以上言うな」
やっぱりお漏らしした事が相当恥ずかしかったのか悪戯っぽく言う俺の頬を引っ張った。
ただ雫月さんはもう泣き止んだようだ。
「イテテ・・・ですけど、ちょっとやりすぎちゃったってのは謝ります、ゴメンナサイ」
「ちょっと所ではない・・・それに九尾たる私をメスに堕として謝って済むと思うなよ。
・・・もうお、お前の事しか考えることが出来なくなった。
だから代償として、私をお前のモノにしろっ」
腫れぼったく充血した目をこちらに、真っ直ぐ向けた告白。
これは本気なのだろう。
「えと、こんな俺で良ければ・・・」
「よし、これでもう私はお前専用のメス狐だ。
でだ、これからどうする?他の魔物もいるのだろ?」
あー!そうでしたー!なんか事態がより悪化したー!
浮気から二股に究極進化したぁー!
「言っておくが魔物相手に隠し立ては出来んぞ、匂いで分かるからな。
こうなった以上包みか隠さず話した方が良い」
こうなりゃ隠し通すしかないと思った矢先に、雫月さんから放たれた追い打ちの矢が飛んできて、俺は更に絶望に打ちひしがれる。
「まぁ原因は私にもあるし、ここは私も助力しようではないか。
お前はそれまでに恋人に話をつけておくんだな」
それから俺は神社を出てトボトボと帰路についていた。
雫月さんは「準備がある、帰って待ってろ」と言って社の奥へと消えていった。
その足取りは重く、これか来る未来に絶望しかない。
雫月さんが言って事が本当なら会った瞬間二股がバレる可能性がある。
そうなったらどうなっちゃうんだろ・・・怒るかな、悲しむかな・・・最悪追い出されるのかな・・・。
そんなネガティブな考えが頭の中でぐるぐる回っている内に俺は『天龍荘』に着いていた。
「ええい、ままよっ」
このまま突っ立てても埒が明かないと思った俺は意を決して玄関の扉を開けた。
「ただいまー」
俺はおずおずと忍び込むようにアパート内に入る。
「あら純八さん、おかえりー結構長かったわねー」
そして、今一番見つかって欲しくない相手は、蛇のような尻尾で器用にスルスルと階段を下りてやって来たのだった。
「いやぁ、ちょっとね・・・」
「ふぅん・・・あっ」
俺は濁すように誤魔化すが、巡子さんは何かに気付いた様にこちらに近づき鼻をスンスンと鳴らした。
俺はつい、逃げるように後ずさる。
「純八さん・・・他の魔物の子と
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