番外編2

「最近、晴人が何だかよそよそしい…」
「何だいきなり」

今日の昼は何にするかな。
うむ、たまにはラーメンもいいだろう。
昼飯前に何を言い出すかと思えば、あり得ない話を…

「どうした?晴人君が浮気でもしているとでも言うのか?」
「アイツはそんな事しない!!」
「お、おい落ち着け。そんな大声を出すな」
「すまん…」

光がこんなに落ち込んでいる姿を見せるのは、もしかしたら初めてかもしれないな。
さて、何味にするか、

「光は何にする」
「同じのでいい」

ではピリ辛ラーメン二つだな。

「で、本気で言っているのか?」
「私が晴人の事で嘘を言うと思うか?」
「思わないな。間違いない。いや、でも晴人君がな
 何か心当たりでもあるのか?」
「無い…」

涙目で否定する光だが、私に言わせれば、光の行動にも原因はあると思うが。
もう来たのか。早いな。
ん、このラーメンいけるな。

「何か晴人の気に障る事でもしてしまっただろうか?
 晴人に嫌われたら、私は、私は…」
「…んぐ。」

この上なく落ち込んでるな
ついこの前までは、私がわざわざ、光の家まで行き、迎えに行かないと学校に行こうとしなかったり、家を出る時、行ってきますの、その、き、キスをせがんだり、
色々と、イチャイチャしていた。しかもその度に最大魔力を発揮していたのに今では、

「……はぁ。」

これだ。いつもの元気は無く、箸を握ったまま、食べようとする気配すらない。
晴人君も満更では無い様子だったのに、どうしたというのだ。
あ、替え玉一つ。

「奈々、もしかしたら晴人は私に愛想を尽かし、他に女を…」
「いや無いだろう。お前もさっき否定していたじゃないか」
「だが、もしもの事もある…。もし、そうだとしたらどうするべきだ?」
「はぁ、お前が晴人君のことを信じないでどうする。
 恋人なら、彼を信じてやるべきだ」
「そうだな。ありがとう…」
「ふん。だが、もし浮気をしていたのなら、それ相応の罰は与えるのが筋だ」
「…例えば」
「ずるっ…ん、そうだな。もう二度とそんな気を起こさせない様に、自分のモノだと
 教え込ませるとか。だろうか。」
「教え込ませる、」
「あと、男は束縛を嫌うと聞く。まぁなんだ、監禁とかも一つの手か。」
「ふむ、参考になる」

…ま、口から出まかせ。当てずっぽうなのだがな。
だが、今の話を聞いたその後、光の体から黒い影のようなものが見えたが、気のせいか。

「…、なんだこれは」
「まだ何かあるのか」
「麺が伸びきってしまった。おまけにスープが一滴もない」
「早く食べないからそうなる。良い勉強になったな」
「一言いうとかあるだろうが!」
「晴人君の事ばかり気にするのも問題だな」
「それの何が悪いと言うのだ!」

さっき見たものが気になるが、ま、気にし過ぎだな。


出てくるのも早いが、伸びるのも早いんだな。
――――

授業も終わり、私は真っ直ぐ家に向かった。
その間、奈々に相談していた事を思い出していた。確かに私が晴人の事を信じてやらないで、一体どうするのだ。うん。
最近冷たく感じるのは偶々だ。でなければ、ちょっと気が立っていたのだろう。
帰ればまたいつもの優しい晴人が私の事を待っている。
そう、希望はある!
そう思い、玄関のドアを開ける。

「ただいま。」

…。

「晴人?帰ったぞ?」

……。
居ないのか。
仕方ない、晴人のシャツを嗅ぎながら待つか。
最近はハルトニウム不足だからな、補給しなければ。


早く帰ってこい。


――――


「…さん、」

ん、誰だ、至福の時間を邪魔するのは。

「姉さん」

ん?晴人か。いつの間にか寝てしまったみたいだな。

「おはよう姉さん」
「ふぁ、んんっ。おはよう晴人。」

軽く伸びをしながら応える。
今何時だ?

「ちょうど10時だね。」

なんだ、結構寝ていたな。
まぁ、これも晴人シャツの力だな。匂いが強いから傍にいる感じがある。
安心感が段違いだ。

「今帰ったのか?」
「う、うん。ごめんね、遅くなって。」

……。そうか、今日もか。
晴人の事は信じているが、朝は早く、夜は遅い。
心配し過ぎかもしれないが、それでも私は晴人の事が大事だ。
一言位言わないと気がすまない。

「遅いぞ、本当に。世間一般ではまだまだ遅い時間帯ではないが、晴人は高校生だ。
 あまり心配させるな。せめて理由だけでも説明してくれないか?」
「ごめん、遅くなったのは謝るけど、理由は言えない。」
「……。そうか、晴人の事だ。何も悪いことはしてないとは思うが、気を付けてくれ。
怒ってるわけじゃない。ただ心配なだけだ。
大好きな晴人に何かあったと思うと。私は…」
「姉さん…」

思わず晴人に抱き付いてしまった。
温かい。久々の晴人の温もりだ。
あぁ、体の奥
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