っ!内定?!
ほ、ほんとですか?!
あ、あ、ありがとうございます!
よっしゃああああああぁぁぁっ!!
第一希望の企業に受かるなんてまるで夢のようだ。
あはは、うふふ、この喜びを誰かと分かち合いたいなぁ
「ひさしぶりじゃのぉ、大樹」
あ、じいちゃん!
俺やったよ、合格したよ!
「うんうん、祝いにこれやる」
ほんと?!なになに
ズッシィィン・・・・ズッシィィン!!
ぎゃあああああああっ!!!!
ド〜〜〜ラ〜〜〜ゴ〜〜〜ン〜〜〜〜〜ッ!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「またかよっ!」
・・・・・。
あ、おはようございます。
いや、こんばんはか?
なんせ時間が分からん。
カーテンの隙間から外を見ると夜明けのようで、空が明るくなり始めていた。
オホン、
改めましておはようございます。
突っ込みながらの起床となりました。
器用ですいません。
ちなみに何で突っ込んだかは憶えていません
きっと夢だからすぐ忘れてしまったのでしょうね(笑)
・・・まあ
そんな事はどうでも良くて、もの凄く眠い。
これは二度寝ですな
・・・・・・・・・・・・・・。
その前にトイレ。
トントントン・・・
トイレは1階にしかなく、2階に部屋のある俺はいちいち階段を下りなければならない。
おろ?
キッチンの電気が点いてる。
青葉がもう起きているのだろうか?
「・・・・・んっ・・・・はぅ・・・・」
なんか、いやらしい声が聞こえて参ります。
「んっ・・・・・ぁ・・・・・」
ドキドキ
な、何を、して、いるのかな?
ちょっとだけ、ちょっとだけ覘いてみましょうね。
物陰に隠れながらキッチンへと近づいていく。
青葉の背中が見える位置まで来ると、俺は息を潜め見守る。
ホントになにやってんだろう。
この位置から見える限り、俺の想像していた感じではなさそうだ。
青葉の目の前には
野菜と水筒。
・・・・意味分からん。
と
青葉は徐にニンジンを手に取った。
ほうほう
そしてそれを丁寧に握ると
「んっ・・・・・」
かしゅっ、かしゅかしゅっ・・・じゅわぁぁ・・・・
に、に、に、握りつぶした!!
ひぃ・・・
なんかストレスでも抱えているのかな
まさか、俺に対する恨み?!
あれか?!いや、まさかあれか?!
って、俺どんだけ気に障るようなことしてたんだよ!!
こ、こういう時って何て言えばいいの??
『怒っている青葉も可愛いね』とか?
・・・・どうしよう、頭の中にグロ画像しか出てこん!!
なんだろう、マジで思いつかん
そんな思考を巡らしている俺を他所に、事態は進行していく。
次は・・・・ギャベツ?!
「ふっ・・・・・ぁっ・・・・っ」
キャベツをしっかりと掴んでいる両手はぷるぷる震え、顔には苦悶の表情が浮かぶ。
いや、それは流石に不・・・
「くぅっ・・・・ぁぅ・・・・ぅっ」
ぐしゃっ、ぐしゅっ・・・・じゅわぁぁ・・・・
かのーーーーーーーーーぅっ!!
え!そんなにですか?!
俺の頭をグシャグシュしてジュワジュワ搾りたいですか???
いやぁぁぁぁーーーーーっ!!助けてーーーーーーーっ!!
「ふぅ・・・」
青葉は一息つくと、額に浮かんだ玉のような汗を捲り上げた袖で拭う。
一度リビングの掛け時計で時間を確認した後、再び潰しにかかる。
「ふふ・・・・」
背筋を凍てつく波動が駆け抜ける
わ、笑ってる・・・トマト持って笑ってる!
詳しい表情は見えないものの、俺の脳内にはもう青葉の残虐な笑みしか浮かんでこない。
青葉はトマトを持つ手にゆっくりと力を加える
順番に、人差し指、中指、薬指、小指、と。
ぐちゅぁぁ・・・・・・
その手つきのいやらしく、残酷なことといったら・・・
だめだぁぁぁぁーーーーーー!!
もう、見てらんない!
俺はキッチンの明かりがあるところまでダッシュ
その勢いで土下座を繰り出す。
人はこれをスライディング土下座という。
「すみませんでしたっ!!」
床に額を擦りつけ、全力で謝罪する。
「きゃっ」
直後
前方からストンという音が聞こえる。
ん?若干青葉の気配が低くなったような・・・?
「ぇ・・・え!どうなされたんですか?」
ようやく俺の存在に気付いたらしく、こちらに近づいてくる。
声の聞こえ方からして、どうやらしゃがんでいるようだ。
「もうしません!だから、それだけは勘弁して下さい!」
「そんな、顔を上げて下さい。何を言っているのかさっぱり・・・」
ゆっくりと顔を上げると目の前にぺたんと座り込んだ青葉がいた。
あ、スカートの中が見え・・・
青葉はそれに気付いたのか、顔を赤くしながらスカートの端を引っ張り
足りない布地を補おうとする。
「それで・・・急に
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