大百足さんに貪られたい!

「頬ずりしたい…だって?」

町から外れた山中にある家で、大百足の樒は困惑していた
夕食を終え風呂から上がり寝室へ向かう際、彼女は夫である松にそうお願いされたのだ

「いやな…もう何度も樒とヤってるけど、その綺麗な肌をもっと感じたいと思ってだな…」

綺麗と言われ少し照れる樒、この男は顔色変えずにこう褒めてくるのだ、もちろん嬉しいが一歩的に照れさせられるのは癪なのでその分夜にお返ししてる

「その間はあたしに、あんたのいいようにさせろってことかい?」
「えっと…その…ハイ…」

樒の機嫌を悪くしたと思ったのか徐々に声が小さくなるが、樒は松の頬を優しく撫でながらわずかに微笑む

「まぁ…わかったよ、あんたのその欲への素直さに惚れてあんたを夫にしたんだし、今日はあんたの好きにさせてやるよ…」

よっしゃ!と喜ぶ松に樒はただしと付け加える

「当然あんたが楽しんだ後は…わかってるだろうね?」

樒の妖しい表情に、ただ頭を前に振るしかなかった





2人の寝室で樒は一糸まとわぬ姿でベッドの上に寝ていた
女性の上半身も異形の下半身も腹を上に向け、まるで無抵抗だと言わんばかりに自身をさらけ出している
松もベッドに上がり彼女の左側に座る。その美しい肌を眺めていると、我慢できなくなったかその腹に右の頬で頬ずりし始めた
最初はそのすらりとした胸に頬を当て、心臓の鼓動を聞くようにゆっくりと頭を動かす
樒の甘い匂いを肺一杯に吸い込みながら頬で肌の感触を楽しみ、普段は出来ないほどの至近距離でピンク色の乳首を見つめていた

「んんっ…どうだい…あたしの肌は…」
「凄くいいよ…なめらかできめ細かくて、それでいて樒の体温…鼓動も感じる…」

自分を褒める言葉に樒も愛情がどんどん膨れ上がる、そしてベッドの上に置かれていた右手を見つけると自身の左手を指を絡めながら繋いできた

「これくらいなら邪魔にならだいだろう…?」
「ああ、俺も繋いでいたい…」

頬ずりは今度は腹へ向かう、骨が無く押すと柔らかくへこむそれは、まさに極上のクッションのよう
無駄な肉が一切なく完成された曲線を描くその腹は、胸以上の滑らかさを松の頬に感じさせていた
ふと触れる頬を右から左へ変えると樒と目が合う
自分の体を好き放題楽しんでいるのに釈然としないのかわずかに睨んでいるような表情だったが、松の恍惚の表情を見ると何も言わずに微笑んだ
頬を右に戻し、いよいよ下腹部へと向かう
樒の秘部はすでに愛液で溢れ、雌のフェロモンを漂わせていた
それに当てられたのか松は頬ずりだけでなく、左手で彼女の異形の下半身をまさぐり始めた
無数にある脚、柔らかな腹、かっちりとした外殻、そのすべてを彼女の頬を撫でるように優しく触れる
ただし決して樒の秘部には触れず、絶頂にまで至らない快楽がひたすら彼女の体を駆け巡っている
この男のいいようになるまいと声を抑えるが、彼女の触覚、脚が激しく蠢き彼女の言葉や表情よりもその内心を表していた

「なぁ…いつまであたしの体を弄りまわし…ひぅっ!?」

松は突然彼女の毒腺を舐めまわし始めた。当然彼女の全身にはとてつもない快楽が走る、それまでにため込まれていた快感も合わさり激しく絶頂し体を震えさせている
だがそんな彼女のことなど意に介さず毒腺を舐めまわす、上半身と下半身の境目、腹、胸、首元に至るまで丁寧に余すことなく

「あっ…そんなにっ…舐め、まわしたら…んっ!」

松は舐めるのをやめない、むしろ彼女の声に興奮したのかさらに激しく執拗に舐めまわし始める

「もっと感じてくれ……っ!?」

途端に松は舐めるのをやめ彼女の体に力なくのしかかる。ゆっくりと自分の肩を見ると彼女の尻尾の顎肢が噛みつき、毒を流し込んでいた
すぐさま彼女は松に下半身を巻き付けると、彼の顔を自分の前に引っ張った

「はぁ…はぁ…随分楽しんでくれたようだねぇ…」

樒の目はいつもような気怠げなものではなく、大きく開いた捕食者の物になっていた

「しき…み…」

毒を流し込まれ体を締め付けられ、哀れな獲物となってなお彼の顔に恐れの色は無く、むしろこの先への期待からか笑みが浮かんでいた

「まったく…ここまでやっても悲鳴の一つも上げないなんて、よほど私が好きなんだねぇ…?」
「あ…いして、る……」

痺れた体で、彼が口にするのは純粋な愛の言葉、それを聞いて樒は嬉しそうに目を細めながら右手も男と繋ぐ

「毒を入れてもまだおしゃべりなんてね…それならあたいが直接塞いじまうよ…んんっ」

樒は深く口づけすると、そのまま舌をねじ込んだ
一切の抵抗が出来なくなった彼の口内を、彼女の舌が蹂躙しはじめる
まるで口内の唾液すべてを啜るかのように縦横無尽に動き回る

「ちゅ……んぐ……じゅるるっ……」

松の唾液を味わうたびに樒の全身
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