………うん、これでいいんだよな
自室の床に広がるのは、本を放射状に並べ、その中心に奇妙なマークが書かれた紙が置かれた、魔法陣のようなものだった。
しかし、本に関しては明らかに適当に本棚から取れられており、参考書、辞書、さらには漫画とめちゃくちゃ、マークに関しても線が歪んでいる有様。
とてもやる気のあるとは思えない魔法陣を見て、私は自嘲気味に笑った。
実際やる気があるわけではなかった。
家への帰り道、電柱に奇妙な一枚の紙が貼られていた。
悪魔の召喚方法と書かれ、丁寧に手順が書かれていたのだが、悪魔の召喚と言う割にそれは簡単すぎるものだった。
ばかげている、誰かのいたずらだなんて考えずとも分かった。
だが、一番下に書かれていた
”極上の快楽を得ることができる”
という一文に、僅かながら期待してしまったのも事実だった。
…まぁ別に何も起きなくっても紙一枚使っただけだし、損するわけじゃない……
そう自分を納得させ、最後の手順を始める。
魔法陣の上に召喚者を認識できるものを置くと書かれていた。
いろいろと例が書かれていたが
"精液がおすすめ!"
とされていた。
さすがにそこまでふざけたことはしたくなかったので、口に含んだスプーンを置いておいた。
欲求不満極まれり、だな
そこまでやって自分のことを客観視できるようになったか、途端に恥ずかしくなりとっととスプーンを片付けようとした。
しかし、それは叶わなかった。
なぜならスプーンの下に穴ができたと思ったら、そこへ落ちてしまったからだ。
………は?
呆けている間に穴は広がっていくと、そこから声が聞こえた。
「ふふふ……精を用意するのは躊躇うのに、召喚は試す……実に好奇心にあふれた欲とまともな理性ね」
「えっちなお兄さん、どんな人かな〜♪」
穴から現れたのは、青肌の美女と美少女だった。
ばさりと動く羽、ゆらゆらと揺れる尻尾、僅かに局部を隠すだけの扇情的な衣装、脳に焼き付くような好色な笑み。
混乱が頭をいっぱいにするがはっきりと理解できたことは、悪魔の召喚は本物で、そして、彼女たちが人間ではないという事実だった。
「初めまして、貴方が呼んだ悪魔よ?まぁ正しくはデーモンと言う種族だけど」
「姉様とエッチ大好きデビルのミアちゃんだよ〜♪」
悪魔?デーモン?デビル?訳が分からない……
座り込んだまま私は動けずにいた。
「あら、流石に驚いて声も出ない?」
クスクスと笑いながら、デーモンさんは私に視線を向けながらさっきから手に持っていたスプーンを口に含んだ。
「あ〜ん……んんっ……じゅる……んはぁ……おいしい
#9829;」
スプーンとデーモンさんの口の間に唾液の橋がかかっている様を見て、私はさっきまでとは違う理由で鼓動が早くなっていく。
そしてそれを見て、私は思い出した。紙に書かれていた
"極上の快楽を得ることができる”
という一文を。
瞬間、私は叫んだ、心の奥底から。
わ、私の全てを差し出します!ですから、私に極上の快楽をください!!
私の絶叫を聞いて、前の二人はしばらくぽかーんとしていたが、デーモンさんは体をプルプルと震わせると
「ふ、フフフ……あはははは!この人間!いきなり全てを差し出すだなんて!」
「わぁ♪私たちの思っていたよりもエッチなお兄さんなんだぁ♪」
デーモンさんはゆっくり私に近づく。近づいてくる甘い匂いと身震いするほどの美貌、私はとっさに後ろに下がろうとするが、いつの間にか後ろに回っていたデビルちゃんに背中を抑えられ逃走は失敗してしまう。
「とってもいいわね貴方……さて、極上の快楽ね……」
デーモンさんの両手が私の頬に触れる。
「貴方の魂をこの瞬間だけじゃない、来世もその次も、未来永劫に渡るまで私達に差し出すというなら、貴方に永遠の快楽と、私達の永遠の愛も上げる
#9829;」
後ろのデビルちゃんの顔が耳に近づく。
「どうかなお兄さん♪難しく考えなくていいんだよ?お兄さんは私たちとずっと一緒に気持ちよくなるってこと♪そう、ずぅぅぅぅっと……
#9829;」
もはや私の頭に逃げる選択肢も、これを夢や幻覚だと思う選択肢も消え去る。
そして残ったのは、愛されたいという欲と、快楽を欲する本能だけ。
私の魂はいつまでもお二人のものです!だから、私を愛してください!
その瞬間、デーモンさんは私を押し倒した。
「はぁぁぁん
#9829;もうダメ!本当はじっくりいろんな快楽を教え込むつもりだったのに、もう我慢できない!フフフ……貴方の魂もこれからの生も全部私達で染め上げてあげる
#9829;」
「姉様、もうがっつり惚れちゃったか―♪じゃあ私は部屋の準備をしておくから、あとでいっぱいシようね、お兄さん
#9829;」
デビルち
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