「……暇です。暇過ぎます…」
私はそう言いながら溜息をついた。
と言っても、私を倒そうとして挑んでくる挑戦者はかなりいて、しょっちゅう戦ったりしているのだが…。
では何故暇なのかと言うと、今まで私の財宝を目当てに挑戦してきた勇者と名乗る連中共は皆、大した事ないのだ。
たった数回威嚇したり、ダメージを与えるだけで皆脱兎の如く逃げ出す。
…どいつもこいつも口ばかりだ。
つい最近私に挑んできた挑戦者も、例外ではなかった。
確か…、1週間くらい前だったかな…?
「うぉぉぉおおおおおりゃぁぁぁあああああ!!!!」
甲冑をまとった男が私に向かって剣を振り下ろす。
「……遅いですよ、こんな攻撃。…避けるまでもないですね」
そう言って私は、彼が振り下ろした剣を左手で受け止める。
そしてそのまま剣を握り締め…
バキィィィン!!
その掴んだ剣を折ってみせる。
…人間の使っている武器を破壊する事等、私にとっては他愛もない。
「なっ、バカなっ!?鋼鉄製の剣が片手だけで折られただとっ!?」
どうやら彼は私が剣を片手で折った事に動揺しているらしい…。
「だがまだだっ!!まだチャンスはあるっ!!」
彼は若干動揺したものの、すぐに腰のポケットから短剣を取り出し、再び私に襲いかかってきた。
剣を失ってもまだドラゴンの私に挑みかかってくる精神は褒めてやろう。
しかしそのような不屈の精神を持っていたとしても、所詮は人間。
結局は私…、我々ドラゴンの敵ではないのだ。
彼には申し訳ないが、ここら辺で諦めてもらおう…。
そう思った私は彼が短剣で何度もしてくる攻撃を全部かわし、攻撃の度に若干できる隙を狙って彼の首を右手で思いっきり掴み上げた。
「ぐぁぁぁ…」
彼は苦しそうに呻く。
当然だろう、呼吸ができないのだからな。
私は苦しがっている彼に告げる。
「貴方の不屈な精神は褒めますが、しかしあまりにも実力差があり過ぎます。正直言って弱すぎるんですよ。だからいい加減消えて下さい」
私は彼にそう告げると、遠くに見える森へ目掛けて思いっきりブン投げた。
「うっ、うわぁぁぁあああああ!!!!」
思いっきり投げられた彼は断末魔の叫びをあげながら空高く消えていった…。
…まぁ、あの森の木々は葉が柔らかい木が多い。
命に別状はないと思うが…、しかしただでは済まないはずだ。相当なダメージを負う事になるだろう…。
しかしそんなのは私の知った事ではない。
そして彼はこれに懲りて二度と私…、ドラゴンに挑みかかる等と言う無謀な挑戦をしなくなるだろう…。
そう思った私は不満気味な表情を浮かばせながら住処へと引き返した……。
まぁ、こんな風に人間と闘っている日もあれば、暇な時にドラゴンらしく財宝を集めていたりする事もある。
だが…、財宝集めはそろそろ飽きた…。
確かに財宝は綺麗で価値もある。
しかし大抵の物を集めてしまった私にとっては皆似たような物ばかりで、斬新さを感じない。
所詮、金や宝石等で装飾されたただの物なのだ。
誰か私のこの飢えを癒す事のできる者はいないだろうか……。
なんて答えが出るかどうかもわからない事を住処の前で考えていた時、突然、空…、雲の中から
キィィィィィイイイイインンン!!!!………ズザァァァアアアガガガガガガガ!!!!
と言うとんでもない轟音と共に謎の白い巨体が一部を発火させながら落ちてきて、私の住処の先に見える小さな丘に墜落した。
……ふぅ、どうやら私はしばらく暇で悩む事がなさそうだな。
そう思った私は翼を羽ばたかせ、その白い巨体が墜落した場所に向かって飛んでいった…。
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「機長、マスターアラート!!SAMです!!レーダーロックされています!!」
副操縦士が俺に向かって叫ぶ。
「クソッタレッ!!キューバの連中はたかが輸送機1機すら通過させてもくれないのかっ!!こんな物資を限界まで搭載した輸送機なんてただのカモだっ!!回避なんかできるかっ!!」
チクショウッ!!
どうしてこんな事に…!!
遡ること5日、ワシントンD.C.空軍基地にて…
俺の名は「サトシ・マクラーレン」
アメリカ生まれのアメリカ育ちだ。
今現在はアメリカ合衆国軍海兵隊所属のパイロットをやっており、階級は大佐である。
扱う飛行機は戦闘機から爆撃機、もちろんその他の航空機も操縦できる。
そう、俺は最近流行のエースパイロットなのだ。
そして今は、これからの行われる予定の作戦について上官から説明されるところである。
「諸君にはフォークランド島で敵軍と戦闘しているNATO友軍にム
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