-神奈川 国道-
ヴァァァァ
ヴァンッ ヴァァンッ!
国道に、ル・マンカーさながらのアイドリングが響く
瞬「今日は道が空いててラッキー。まぁこれといって行くとこもないが。」
この日瞬はセツナが鶯の魔物メンバー達とショピングをしに出かけるという事で暇を持て余し、1人ドライブへと出ていた。
瞬「しっかしショッピングって、あいつ何買うつもりなんだ?」
~回想~
セツナ「今日はアタシは出掛けてくるぞ。」
瞬「ん?どこへ?」
セツナ「ちょっとチームメンバーの女達と買い物に行ってくる。」
瞬「わかった。なにか欲しいものでもあるのか?」
セツナ「ナイショ、だ
#9829;」
瞬「?」
セツナ「じゃあ行ってくるぞ。」
瞬「あ、ああ。いってらっしゃい。」
~現在~
ヴァァンッ キッ
ヴァッ ヴァッ ヴァッ
瞬(…ん
#12316;…わからん。)
信号が赤へと変わり、FDを停止させる瞬
結局考えても無駄だと思い視線をウィンドウの外へと移す
瞬「…ん?」
この国道は片側二車線、よって横にも信号待ちの車が並ぶ
そして横に並んだ車は
瞬(インテR…どこかで……ああっ!?)
そのインテRの運転席にはいろは坂戦にてチーム鶯に猛威を奮ったあの赤鬼、沖田京の姿があった
瞬(ヤバっ!面倒なヤツと鉢合わせしちまった!)
瞬はあの事件の後、セツナからキツーイお灸を据えられており、軽くトラウマなのだ
瞬(目逸らしとk…)
京 チラッ
時既に遅し
バッチリ目が合ってしまった
京 ニヤッ
瞬 (やっべぇバレた…!)
瞬に気づきニヤリとする京
すると、自分のインテRを吹かし始める
ブォォン!ブォォオン!!
瞬(なんだ?)
京 クィッ
京は首を振り、未だ赤く光る信号を示す
瞬(まさか…こんな場所でやる気か?真昼間の国道だぞ!)
京は吹かすのを止めず、瞬を挑発する
瞬(くっ…やらなきゃ後々めんどそうだ…このFDなら簡単にブッちぎれるだろうしな…。ブッちぎってそのまま巻けば絡まれる心配もないだろ。)
ヴァンッ!ヴァァンッ!!
意を決した瞬もアクセルを開け、回転数を上げる
それを見た京は意味を察し前の信号機を見つめる
歩行者側の信号機が点滅を始め、スタートは真近に迫る
瞬(勝負は一瞬だ!その一瞬でちぎる!)
そして、左右の信号が赤へと変わり両者のブリッピングにも気合いが入る
ヴァンッヴァァァンッ!!
ウォォンッウォンッ!!
そして、信号が青へと変わる
瞬「今だッ!!」
ギャギャギャッ!!
信号が変わると共に2台は一気にアクセルを開け、スキール音を響かせながら走り出す
瞬「純粋な加速勝負ならこのFDは負けない!!」
2速、3速とホイールスピンをアクセルコントロールで抑えながら加速していく瞬
京のインテRもまた、フロントタイヤからスモークを巻き上げながらも加速していく
瞬「おーおー煙い煙い…どこぞのスモーキーかよ…っ!」
後ろは既にタイヤスモークでまっしろである
2台はどんどん加速していく
瞬「なぜだ!?差が開かない!?何でついてこれる!?」
差は開くどころか何処まで行っても拮抗したままであった
瞬(この車に加速でついてこれるポテンシャルなんてあったか!?あの車に!?)
しばらくその拮抗は続き、次の信号待ちの車列で停止する2台
すると京はウィンドウを開ける
それに気づいた瞬もウィンドウを開けた
京「ようっ!久しぶりだな!」
瞬「お久しぶりです!」
京「そのFDがお前の車か!」
瞬「えぇ!そうですよ!速いですね!そのインテR!」
京「あったりめーよ!なんたってこれはアタイのクルマだからな!車越しで話すのもなんだからヒマなら喫茶店でも行かねーか!」
瞬は若干渋ったが、さっきの速さの事が気になり結局OKを出したのだった
-喫茶店-
京「コーヒー1つ。」
瞬「俺も同じで。」
ウェイター「コーヒーがお二つですね。かしこまりました。少々お待ちください。」
京「こうやってまともに話すのは初めてだな。」
瞬「そうですね。」
京「敬語なんてやめろよ、堅苦しい。」
瞬「わかった、京さん。」
京「さん、もやめろ。」
瞬「…わかった、京。」
京「よろしい♪」
呼び捨てにご満悦の様子である京
2人は先程のバトルの後、近くにあった喫茶店に入りコーヒーを啜りながら話すことにしたのであった
京「いやぁ、お前のFD普通じゃねーな。」
瞬「まあ確かに普通ではないな。」
京「音的に4ロータリーか?」
瞬「わかるのか?」
京「わかるも何も、あんな音他にあるかよ。」
瞬「ははっ、まあね。でもまさかインテRに加速で並ばれるとは考えてなかった。」
京「へへっ!アタイのインテも結構やるだろ!」
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