なぜこうなった?



「ハァ…ハァ…」


危うく壁に張り付くところだった瞬  

状況が飲み込めぬまま

荒れた息を整えていた

そして少し落ち着いて状況を飲み込めたところで

コンコンッとウィンドウをノックする音が瞬の耳に入った


(‥ん?あのFDの人か…心配して見に来てくれたのかな…)


瞬がウィンドウを下げて謝罪をしようとしたそのときだった


「さっきは本当にすm…」

「好きだ!!!!」

「………………………………ハイ?」


瞬は思考を停止した

謝罪を口にしようとした瞬の言葉をさえぎるように

思ってもみない愛の叫びが飛んできたのだ


「アンタとのバトルは今までで一番最ッ高だった!!アタシとあそこまで張り合えた奴はアンタが始めてだ!!」


峠全体にこだますような大声でサラマンダーは叫ぶ


「だからあたしはアンタに惚れた!!だから…その///…さっそく‥アタシと…////っておい!聞いてるのか!!」

(好きだ…スキダ…すきだ…隙だ…鍬だ……)

NOW LOADING… NOW LOADING… NOW LOADING…


「完全に上の空だな…こりゃあ、こうなったら!…んちゅ
hearts;」

「んむ!?」


サラマンダーからのいきなりのキッス

瞬の思考は強制的に現実にもどされるのだった


「…はう…むちゅ
hearts;」

(舌が!舌が入ってくる!)


サラマンダーからの絡みつくような濃厚なディープキスに

瞬はただただ呑まれるだけだった


「んむ…ちゅ
hearts;…ん…ずぢゅ
hearts;
hearts;」


サラマンダーの舌が瞬の口内を隅々まで舐めまわしていく


(頭がボーっとして…すげぇ気持ちいいけど…息が…切れそう…!)

「ちゅむ…はむ…ぷはー
hearts;
hearts;、どうだ?意識は戻ったか?」


サラマンダーの口が瞬から離れる


「な、なな、なんd!?」

「さっきの話に戻るぞ」


テンパる瞬を気にせず言葉を続けるサラマンダー


「…さっきの話って……」

「だから!アンタに惚れたって話だ!!」

「さっきも言ったが…アンタとのバトルは、アタシの人生の中で一番最高のバトルだったんだ!」

「さ、さいですか…」

「それでな…さっそくだが…アンタとだな…その…///契りを交わしてほしい!!////」

「はあ…契りですか………ハ、ハァ!?契り!?イヤイヤいやいや、まだ会ってすぐだしまだ名前も知らないのにそんな、結婚なんて…」

「ああ〜忘れていた、アタシの名前はセツナ。アンタは?」

「お、俺は、斉藤 瞬です…じゃなくて!結婚だなんてそんな、まだお互いもよく知らないのに…」

「なにを勘違いしてるんだ?まあ結婚はのちのちするとして…あたしの言う契りというのはだな…その///…セックスのことだ!!////」

「ハァ!?そんなの余計だめですよ!!てか結婚もする前提かよ!!」

「どうしてダメなんだ!?アタシがアンタを気に入った!それだけで十分だろう!!」

「だから!!お互いをよく知らないのに!しかも会ったばかりですよ!?それなのに…」


すると突然セツナの目の色が変わった


(あれ?)

「そうか…あくまで抵抗する気か…だったら……こっちも実力行使だ!!」


セツナの目が完全に獲物を狙う肉食獣の目となった

そこで瞬は悟る


(ヤバイ!!このままじゃヤられる!!)


FDのドアを開けて瞬の足をつかんで引きずり出そうとするセツナ

それをハンドルにしがみつき必死に抗う瞬


「おらぁ!!おとなしく拉致られろぉ!!」

「いやです!!初めては!もっと甘々な感じg…うわぁ!!」


だが生身の人間の力で魔物に勝てるはずも無かった


そこで瞬は大切なことを思い出す


(ああ…そうか…そういえば…この人…魔物だったわ…)


瞬を担ぎ瞬のFDのキーを抜いてドアのカギまで閉めるセツナ

そのままセツナは自分のFDの後部座席に瞬を押し込めると

運転席に乗り込み

アクセルを踏み込んで急発進したのだった


「ど、どこ行くんですか?」

「……」


瞬の質問を無視してFDを爆走させるセツナ

見れば尻尾が明らかにさっきより激しく燃え上がっている


(へぇー、サラマンダーの尻尾ってシートに穴あけて通して座ってたんだ〜…、じゃねーよ!!マズい!このままじゃヤられる!!初めてはもっと…甘々な感じがよかったのに…逆レなんてヤダぁぁ!!なんでセツナさんとバトッただけでこんなことに!!ん?たしかサラマンダーって…マズッたぁぁ!!こんなことならわざと負けるんだったぁぁぁ!!)←※魔物娘図鑑1の68〜69ページ参照

などと瞬がくだらないこと考えているうちに

セツナがFDを
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