サバンナ

-栃木県 八方ヶ原-




走り屋1「いやぁ〜、平日の夜って誰もいねーな〜」
走り屋2「ホント、誰もいねーし静かで真っ暗だからちょっとコエー…」

二人を乗せた180SXが夜の八方ヶ原を走っている
腕前はそこそこといった所だ

走り屋1「確かに出そーな雰囲気だよな〜」
走り屋2「ホントに出たらどーするよ?」
走り屋1「どーするってそりゃ…」

何気なく会話しながらだらだらと走る二人
すると…、

ヴァァァァァァァァ…
ヴァン…ヴァァン…
ギャァァァァアア…

走り屋1「…!」
走り屋2「後ろからなんか来たんじゃねーか?」
走り屋1「そうみたいだな…」
走り屋2「やるのか?」
走り屋1「ああ」

ペースを上げる180SX
後ろから徐々にヘッドライトが近づき
エンジン音は鮮明に聞こえるようになっていった

ヴァァァァァァァァアア!!

走り屋1「…!ダメだ…やめる」
走り屋2「はぁ?」
走り屋1「ムリだ、あれには勝てないよ」

そう言ってハザードを点灯させ
道を譲る走り屋1

走り屋2「何でだよ!やってみなきゃわかんねーだろ!」
走り屋1「音聞いてわかんねーのか?まあいい、見てみろよ」

今まで後ろを走っていた車が180SXの脇を抜けていく

走り屋2「あ…!?あの車は…!?」
走り屋1「わかったか?あんな車、ここら辺で乗ってるのは…あいつしかいない…」

ペースを落とした180SXを抜き
もの凄い高音を鳴らしながら
一気に見えなくなっていくその車
その車の車種は…

走り屋1「S124A、サバンナ…」
走り屋2「そしてあの普通じゃないエンジン音、間違いないな、あいつだ…」


甲高すぎるREサウンドは遠く
遠ざかっていった



-神奈川県 長尾峠-




瞬「たまには、ギャラリーとして眺めんのもいいもんだよな」
セツナ「そうだな。ただ…見てるだけだと、こう…自分も走りたくてウズウズしてくる」
瞬「まあまあ、気持ちはわかるが今日は見に来ただけなんだから、おとなしく眺めようぜ…、お、今の奴うまいな」
セツナ「むぅ…」

瞬とセツナは
たまにはという事で
長尾峠までギャラリーをしに
やってきていた

瞬「けっこううまい奴が多いんだなぁ、あ、アハハwあいつスピンしたw」
セツナ「…」ウズウズ

セツナは完全に自分も走りたくて仕方がないようだ

瞬「まったく、仕方ないなぁ、あとちょっと見たら走りに行くか?」
セツナ「ああ!」

満面の笑みでうなずくセツナ

瞬「やれやれ…、ん?」

瞬が目を向けた先には
とても珍しい車が止まっていた

セツナ「どうした?」
瞬「あれは…」
セツナ「古い車だな…なんていう車だ?」
瞬「確か…あれは〜…、そう!サバンナだ!S124Aサバンナ!」
セツナ「サバンナ?ってことはFDの兄か?」
瞬「そんなとこだな、あの車も確かロータリーエンジンを積んでたはずだな」
セツナ「ほぉ…、世の中には物好きもいるんだな」
瞬「お?もしかしてアイツの車かな?」

ヤギのような特徴を持った少女がサバンナのそばに歩いてきた

?「はぁ〜、まったくここの奴らは皆頭がカタイのぉ…サバトに入れば天国じゃというのに…」

そのままサバンナに寄りかかると
ブツブツと独り言を発し始めた

瞬「怪しそうな奴だな…」
セツナ「どうせ独身の走り屋の勧誘にでも来たんだろうに、アイツはバフォメットだからな。それより早く走りに行かないか?」ウズウズ
瞬「ああ…そうだな、行くか」

二人は自分達のFDに乗り込み
走り屋たちに混じって繰り出していった

バフォメット「ん?あやつら…」

さっきまでずっとブツブツ何かを言っていたバフォメットが
走りに向かう瞬たちを見て
何か思いつめたように呟いた

バフォメット「あの感じ…、あのオーラ…、あやつらなら…わしを…」

その小さな呟きは
クルマのスキール
そしてギャラリー達の歓声に
小さく飲まれていった




-神奈川 とあるファミレス-




そこには鶯のメンバーが集まっていた

渉「次の遠征は栃木の八方ヶ原だ」
優「お、決まったのか」
瞬「相手はどんな奴らだ?」
渉「残念ながら、”奴ら”、じゃない」
サリナ「どういうこと?」
セルフィ「相手は1人ってことだよ」
隆文「は?どういうことだよ、交流戦じゃないの?」
渉「さぁな、その辺は俺にもわからない」
隆文「わけがわからないな」
渉「しかも、だ。あちらさんは、瞬、お前を指名してきた」
「「は!?」」

それを聞いた全員が
わけがわからないといった表情をしていた

瞬「なんで俺なんだ?」
渉「直接名指ししてきたわけじゃなく、白いFDで頼むと言ってきた。うちのチームで白いFDっていったら、お前しかいないからな」
瞬「そう…か…」
渉「それと、むこうの車の車種
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