――おい聞いたかよ!また鶯が勝ったってよ!
――走ったことも無いコースで地元最速相手に連勝だってな
――相手が魔物娘でも勝つんだもんな…
――俺等じゃついて行く事も出来ないのにな…
チーム「鶯」の噂は広がっていく――――――
―神奈川県 椿ライン―
ウオォォォォォン!!
パン!!パパン!!
ギャァァァァァア!!
椿ラインの道路を
銃声のような破裂音を響かせながら
一台のインプレッサが走っている
渉(ん…、ミスファイアの調子は上々だ…。でも、まだ足がついて来ていない…。)
渉は次の遠征に向けて走りこんでいた
渉のインプレッサは元々300ps程の馬力だったが
遠征に備えて、優に資金面で協力してもらい
タービンを大口径の大型のモノに乗せ換え
エアクリーナーやエアフロなどを一新し
馬力は約400psとなっていた
さらに、立ち上がりや細かいワインディングなどでの加給圧不足を防ぐため
ROMのセッティングを変更し
アンチラグシステムのような現象が起こるようにされた
それによってアクセルオフによるタービン回転数の低下が無くなり
ターボラグがほとんど起きなくなり
アクセルオフ後などでの立ち上がりのトルクが格段に上がった
そのためアクセルを抜くと
アフターファイアーとともに
「パンパン!!」という爆発音がなっている
パパン!!
ギャァァァア!!
ウォォォォォン!!
インプレッサがコーナーを曲がり立ち上がっていく
渉(確かにトルクは良くなった…、パワーの出かたも丁度いい。でも…、コーナー中間から立ち上がりにかけてパワーに足が負けてる…、これじゃ嫌でもアンダーが出る…。パワーが上がっただけじゃダメなんだ!)
―頂上−
そこには一台のワンボックスとセルフィが居た
セルフィ「どう?ミスファイアリングシステムとチューニングの効果は出てる?」
渉「ミスファイアとパワー面での状態は最高だ。でも足がまだついて来てないね。」
セルフィ「やっぱりね、じゃあどんな感じにすればいい?」
渉「馬力も上がってるし、ミスファイアのおかげでトルクが良くなってパワーバンドも合わせ易くなった。でもその分フロントの突っ張りが甘くなってアンダーが出やすくなってる。コーナー中間から出口にかけては特に。」
セルフィ「わかった!じゃあチャチャっとやっちゃうね!」
セルフィはワンボックスのトランクから工具を一式持ってくると
渉のインプレッサのセッティングを始めた
渉「なにか手伝うことはあるか?」
セルフィ「う〜ん、じゃあわたしが言う工具を手渡してくれる?」
渉「了解」
渉の恋人であるワーウルフのセルフィは
走りの実力は相当のモノだが
チューナーとしての腕も一流なのだ
実際、鶯結成後の渉のインプレッサのチューニングとセッティングは
ほぼすべて彼女によるものだ
ちなみに愛車はST205 セリカ GT-FOURだ
彼女も次の遠征で渉とともに走ることになっている
セルフィ「そこのレンチとって〜。」
渉「はいよ」
セルフィ「ありがと〜。」
セルフィは着々と作業を進めていく
―数時間後―
セルフィ「フ〜、とりあえず終わったよー。」
渉「お疲れさん。」
セルフィ「トーを簡易的にだけど調整してみたよ。これで立ち上がりはマシになるかもだけど、感想きかせてね。ガレージ戻ったら本格的に調整するからね。あとブレーキパットを少し強めのヤツを入れてみた。今までよりカッチリ効くけど、ロックまでの余力があんまりないからコントロール気をつけてね。あと熱ダレには注意!説明はしたけど、ROMでミスファイアやっちゃうとエンブレが効きにくくなるからフットブレーキ多用してるだろうし。」
渉「ありがと、確かに制動距離伸びて辛かったからありがたいよ。でもよくROMチューンでラリーのシステムを作動させられたな〜。すごいと思うぞ、俺。」
渉がセルフィの犬耳のある頭を撫でた
セルフィ「えへへ〜//初めてやったけど成功してよかった//」
渉「おかげで限界も上がった。」
セルフィ「でもROMだけじゃダメだからエキマニとかも耐久性のあるものに換えたんだよ〜!パーツを一新したのはそのためでもあるんだ〜!」
渉「ほぉ〜。ほんと、いろいろありがとな!」
セルフィ「わふ!//」
渉「さて!セッティングの確認にもう一本行くk…ぐほぉ!!」
クルマに乗り込もうとした渉に突如強い衝撃が襲う
セルフィが飛び掛ってきたのだ
そのまま渉はシートに押さえ込まれ
マウントをとられてしまう
渉「ッテ〜…、なんだよセルフィ…」
セルフィ「渉が…わたしの頭撫でながらあんな事言うから…//」
セルフィが衣服を脱ぎ始める
渉「い、今シたら明日になっちま
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