俺は、シーツを洗っているときに非常に後ろから強い殺気を発している気がしてならなかった。
「おかしいな?誰もいないのに…」
後ろを振り向いても誰もいない…
だが、なんか強い殺気を感じる…俺の気のせいならいいのだが…
そう思いながらシーツを干していたときだった。
ヒュンと風を切る音が聞こえ、俺は気がつくと地面に押し倒されていた。
一体何が起こったんだ!?いや…落ち着け俺…
そう思いながらも、頭の中はパニックでいっぱいだった。
「デメさん?」
ん?この声はサリィか?なんだ…てっきり知らないやつに攻撃されたのかと思ってたぜ…
正体がわかれば大して怖くもなく、俺は普通にサリィに話しかけていた。
「サリィ?一体これはどういうつもりだ?」
「そんなことより!昨日デメさん一緒にいた女誰よ!?」
昨日?昨日って…アルフォンスが結婚前提にお付き合いすることになったぐらいしか主な出来事はなかったはずだが?
「昨日?お客さんも結構来たからなぁ…サリィの勘違いじゃないか?」
「じゃあ、店が開店前に一緒に作業していたチビは!?あれはなんなのよ?」
あぁ…そのことね、そういえばステイ家の方が言ってたな…
「それは勘違いだぜ?アレは俺のお客さんで、お風呂の改築作業を手伝ってもらってただけだし…関係ないさ」
「そうなの?もし嘘だったら…今度はタックルじゃすまないわよ?」
「はぁ?何をそんなに怒って…」
俺が聞こうとする暇もなくサリィは空高く飛んでいった。
まったく…なんであんなに怒ってたんだ?
俺はサリィが怒っていた理由に疑問を感じていたがぜんぜんわからなかった。
そして俺はひとつ、大切なことを思い出した。昨日あんなに湯を沸かすのに時間がかかったんだ…ここだけはゾーネに何とかしてくれないとこれから困る。
俺は地下貯蔵庫の樽の裏に勝手に造られた扉をくぐって中に入った。
どうでもいいことだが、結構狭いぞここ…
俺は体をかがめながら先に進んでいた。
あいつ、一日の間にどれだけ人の宿の地下を改造すれば気が済むんだか…
「おーいゾーネ!ちょっと頼みたいことが…って、なんだアレ!?」
俺は声を上げてゾーネを呼び、角を曲がったところで困惑した。
いや…なんというか…てか、本当になんだアレ?
俺の目の前には無数の紫色の触手(?)が進行方向いっぱいに蠢いており、俺はそれを安全なところで確認した。
これからどうする?アレを越えないとゾーネのいるところにはいけそうにないしなぁ…焼き払うか。
俺はそう思い引き返そうとした。だが、非常に嫌な機械音が後ろから聞こえてくる…
恐る恐る振り返った俺が見たのは、壁いっぱいに刃がついておりそれが振動している明らかにこれは罠ですよー的な物だった。
って…あれはさすがに無しだろ!人の宿の地下に何勝手に物騒なものを仕掛けているんだおい!
そして俺は、心で毒づきながらも死にたくないために目の前の紫色の触手に向き合った。
そういえば噂で聞いたことがある…
触手というのは女性には効果的だと…なら、男には効かないんじゃないか?
そうだよ…女性に効果的なものが男である俺に通用するわけがないじゃないか!
俺はそのことに気がつくと、目の前の触手のほうへと這っていった。
すぐ目前というところまで来ると、やはり迫力があるなぁ触手…
だが、後ろに戻ると切り刻まれるんだし、触手は男には通用しないものだ!
俺は目の前の触手を掻き分けて中に入っていった。
触手の中に入った俺は、順調に先に進んでいた。
時々触手が顔に触れるのは、はじめのうちは嫌だったがだんだん気にもならなくなってきた。
やっぱり、対女性用トラップだったんだなこれ…
そしてしばらく触手の中を這っていると目の前に人工的に造られた光が見えた。あれは出口だろうか?
そしてその後もこれといって気になることはなく、俺は触手の洞窟(俺が命名)を潜り抜けた…と思っていた。
「はぁ?まだあるの!?ただでさえ粘ついて気分悪いのに…まぁ、いいか」
俺は洞窟を抜けてもまだ別の触手が洞窟を造っていたのを見て、一瞬嫌になったが、なぁに…一番初めの触手洞窟は無事に抜けたんだ。この洞窟も安全に抜けれるだろう…
俺は大してためらうこともなく、さっきより少し一本一本が小さくなった触手の洞窟に入っていった。
「……」
なんだろうか…さっきから変に服の中に触手が入り込んでくる。
さっきの洞窟ではこんなことなかったのに、なぜだ?
俺は洞窟を進みながらだんだんこう思い始めていた。
俺は大きな思い違いをしていたのではないかと…
本当は触手は男にも効くんじゃないか?
だとしたら、こんなところでずっと過ごすわけにはいかない!
俺はさらに速度を上げ、ついにまた人工的な灯りが見えた。
あと少しで出れる!
そう思ったとき、ついにズボンの中にも触手
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