52 純然たる格差

さぁて…今現在俺たちは、この大きな町であるデクスの門の前で適正審査とやらを受けている最中なのだが……
変に警備が厳重な気がするんだよなぁ…
いや、まぁ…厳重であることは不審者を通さないって事だろうし、いいとは思うけどね?
で…他のモンスターラグーンのメンバーのみんなは審査も終わってデクス内に入ったから、俺も早く入ってのんびりしたいと思っていたときだった…

ピー!!ピー!!

な、なんだぁ!?ま、まさか…金属にも反応する装置なのか…?
って事は、このズボンのベルトもはずして置かないといけないじゃないか!!
そう思って俺は即座に金属をはずしてみるんだが…あれ?違ったかな…?
気がつくと俺は、物凄い武装された集団に囲まれていたんだよ!!
「えぇ!?な、なんですか一体!?」
「……国のしきたりにより、コレを着用していただきます」
で、いきなり集団に囲まれた俺は、犬の首輪…?を渡されたのだった…
な、なんだよこれは!?えぇっ!?
「ちょっと待ってくださいよ!!いきなりこれを着用しろって言われても…抵抗ありますって!!」
「これが規則でございますゆえ…お願いしました。後、この書類にサインをお願いします」
そう言って変な紙を渡して来るし…えっと…通行証?

ま、まぁ…通行証にはサインしないとダメだよなぁ…やっぱり…
こうして、俺は少し時間はかかったけど、ようやくデクス領域に入ることが出来たんだよ…
いやぁ…体力的にも疲れたぜ…

そして俺がメリィのところに行くと、メリィは少し何かを考えてから俺にこういってきたんだ。
「ちょっと私…今から用事あるから…先にあそこの【ナイト=ファミリー】って宿屋で休んでて…デメトリオ、あなたは今日は絶対に寝ないこと…いいわね?」
「えぇ!?いきなり寝るなって言われても…正直困るんですけど!!」
いや…だって、人間に睡眠というものは必要不可欠な要素ですよ!?それをするなって…一体どういうつもりなんだよメリィは!?
はっ…ま、まさか…俺を睡眠不足に陥れて精神的にダメージを与える手段を行使しようとしているのでは…
ひ、ひえぇ…なんて恐ろしい…

俺はこの恐ろしい計画を知ったとたんにあることを決意した…
今日は絶対に快眠してやるってなぁ!!
た、たまには…俺にもメリィに対して反抗してもいいと思うんだって!!

「いっくよーールタちゃーん!!」
「ふっ…あたいの神速の速度は時間を止めて…あいたぁっ!!」
「あははーー!!当たったーー!!」
「むぅーー!!きーちゃんめーー!!くらぇーー!!」
「あわわ…み、皆さんやめましょうよ…夜ですよ?」

……どうして俺の隣の部屋に、子供メンバーが集まって枕投げして遊んでいるんだよおい!!
俺は数時間前に快眠するって宣言しているんだぞ!?もう夜の11時なんだから子供は早く寝ろよ!!
今現在…予想以上に壁が薄いというこの宿屋内で内心、イライラをためている俺…
俺の宿屋は壁の防音対策は…普通なんだぞ!?さすがにここまでダイレクトに音が聞こえてくるって事は無い!!
やはり…壁の厚さも大切な要素だなって、再確認した瞬間だね…うん

……そういえば、旅に出てからフェルス興国にいたときみたいに酒場に飲みに行くことが無くなったよなぁ…
……行きたい…行きたいけどお金が無い…
まさに…今の俺からすればそれが問題だった…
いや、別に一番安い酒…シュミットでもいいんだ…
正直に言えば…飲みに行くときはいつもそれなんだが…今はそのお金を出すことが出来ないくらいにピンチなんだ!!
旅はまだ終わったわけじゃないから、今金庫にあるお金は使いたくない…
でも…ここにいて眠らずに無駄に時間を過ごすのも惜しい…
あぁーー!!どうすればいいんだよぉーー!!

そしてしばらく考えた結果俺が導き出した結論…それは!!
「よし…チョコレートと裂きイカチーズでも買って来よう…暇だし」
……あればいいけどなぁ…裂きイカチーズ…
そして、俺はほんのり街灯の灯りが照らす夜の道を、お菓子を求めて歩き始めたのだった…

……ふっふっふ、収穫を聞きたいか!?成功だよ!!
バッチリ両方お店においてあったぜ!!
いやぁ…お店まで結構曲がり角を歩いたけど、見つかったこともあって俺の機嫌は上機嫌だぜ!!
さぁて…後は宿に戻って食べるだけ……
「むきゅっ!?」
そして曲がり角を曲がったとき、俺はいきなり…本当にいきなり頭を殴られてその場に倒れこんだのであった…
あ、変な声を上げて倒れこんだわけだから…むきゅ!?についてはそこまで詮索しないでくれよ?

……うぅ…なんだよ一体…?
俺が意識を取り戻すと…俺は鉄の檻の中にいたんだよ!!
ど、どうして俺は鉄の檻の中に…!?俺…さっきまで裂きイカチーズとチョコレートを買って上機嫌で帰っていたはず…だよな…?
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